プロに教わるデッドニング講習④

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ドアデッドニングでの制振材の貼り方についての注意点（補足）

デッドニングのやり方をプロに教わる連載。前回までにドアデッドニングの制振材の貼り方を、運転席ドアをモデルに学んだが、次に助手席ドアのデッドニングをする前にわかっておきたい注意点もある。

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  「ドアデッドニングの仕上げ編」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回まででドアデッドニングのやり方は解説済みですが、今日はその補足編です。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  フムフム。

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  この連載では「運転席側ドア」で制振材の貼り方の説明をしてきましたが、ドアデッドニングは当然ながら、左右ドアに対してセットで施工するものです。

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  そりゃあ、そうだ。

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  今回使ったオーディオテクニカのドアデッドニングキットも、左右ドアに施工できるように制振材や吸音材が入っています。


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  運転席ドアのデッドニングができたら、引き続き助手席ドアの作業に入ると思いますが……

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  やり方は運転席側も助手席側も同じなんでしょう？

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  ハイ。そうです。……というより、ここで言いたいのは「助手席側も運転席側と同じやり方でデッドニングしてくださいね」ということなんです。

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  それはつまり、きっちり左右対称で貼ってね、という意味？

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  まあ、完璧に厳密にとは言いません。しかし左右のドアでデッドニングの内容が変わると、大なり小なり左右の音のバランスに影響が出てしまいます。

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  そういうことか。
  左右のバランスの問題ね。

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  そういう意味では、運転席側ドアを施工したのち、それを見ながら助手席側ドアにコピーするような貼り方がベストです。

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  運転席のドア内張りを戻してしまう前に、そのままの流れで助手席ドアまで施工してしまったほうがいいかも知れませんね。

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  ただし「どうしても運転席側ドアだけがビビってしまう」などの状況があれば話は別です。だとすると、運転席側を重点的に補強する必要があるでしょうから。

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  例外はあるけど、基本は「左右対称」がドアデッドニングの心がけですね。

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  しかし左右対称にしたくても……もし運転席側ドアのデッドニングで、大きい制振材を使い切ってしまったら？ 助手席側ドアを、余り部材のつなぎ合わせで施工するのはNGなのでしょうか？

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  それは例えば、助手席側のサービスホールだけ2枚の貼り合わせで塞いだり……とかっていう話ですよね。

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  そうそう。
  あり得る話でしょう？

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  NGとまでは言いません。ドアデッドニングキットの制振材は数に限りがあるし、車種によって、サービスホールのサイズによってはそういうケースも出てくるかと思いますが……

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  ふむ。

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  ただ、理想を言えば、ひとつのサービスホールに対して2枚の制振材を重ねる貼り方は、できればしないほうがいいのは確かです。

ひとつの穴は1枚で塞ぐのが基本形


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  スキマを完全に塞がないと、音が漏れてしまう。それから先ほど言った通り、運転席と助手席ドアで同じ貼り方をするほうが好ましい、という理由もあるからです。

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  運転席側も同じような貼り方をするなら別だけど、助手席側だけそれをやったら、左右で同じ貼り方ではなくなってきますね。

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  そういうことです。

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  では助手席側のサービスホールを埋めている段階で、大きい制振材が足りなくなって1枚塞ぎができない状況になってしまったら……？

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  理想的には、単品の制振材を1枚買い足して、あくまでも運転席と同じ貼り方をコピーすることです。


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  そういうことか。

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  その場合は逆に細かい制振材の余りがたくさん出るかもしれませんが、余ったらドアのプラスチック側（内張り側のウラ面）に貼るのがオススメです。

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  ホホウ。

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  ドアデッドニングキットにはたくさん余るほどの制振材は入っていないのが普通ですけど、単品で買い足せば、そこにも貼れると思います。

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  それならそれで、内張りも補強したほうがいいんだ。

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  そうですね。ビビリ音が出るのはドアの鉄板だけでなく、内張り側も同じですから。

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  なるほどね。

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  ドアデッドニングキットを使う場合は、通常なかなかそこまで余りが出ることはないと思いますが。

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  そういった点まで考え合わせると、1枚制振材を買い足すつもりでやったほうが結果的に良いデッドニングができるケースはありそう。頭に入れておきましょう。