パワーアンプ取り付け講習④

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パワーアンプの取り付け方法╱純正配線を加工する場合

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純正ナビにパワーアンプを取り付ける方法を、プロのインストーラーに教わる連載。第4回目は、純正ナビのスピーカー線の取り扱い。アンプをつなぐ前の準備として、純正配線をいったん切ってギボシ端子を付けるまでの作業だ。

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  「パワーアンプの取り付け方法③╱純正ナビのスピーカー線を見つけるには？」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回は、純正ナビの配線を加工して、パワーアンプを後付けする方法を解説していきます。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  前回は、合計8本のスピーカー線を見つけたところまで。


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  8本の内訳は、フロントスピーカー左右・リアスピーカー左右の4スピーカー分。それぞれにプラス線とマイナス線があるので、合計8本となりますが……

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  フムフム。

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  今回使用するパワーアンプ（PA2）は4チャンネルアンプで、前後の4スピーカーとも鳴らせます。なので、この8本をすべてパワーアンプに接続します。



アンプ側は「ハイレベルインプットの端子から8本のスピーカー線が出ている」状況なので、これにつなぐ。

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  どうやって、パワーアンプの配線をつなぐのでしょうか？ エレクトロタップ？

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  エレクトロタップではダメですね。いったんパワーアンプを割り込ませて、パワーアンプからの出力で純正スピーカーを鳴らしたいので、純正ナビ→パワーアンプ→純正スピーカーというつなぎ方に変更します。

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  ……ということはどうする？

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  つまり、この場面は純正スピーカー線をいったんカット（切断）しないといけません。


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  ちなみに配線をカットするときは1本ずつです。プラス線とマイナス線を同時にカットしてはいけません。今はスピーカー線に電気が流れている状況ではないけど、1本ずつが基本。

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  電気が流れている線の場合は、プラスとマイナスを同時に切ると、刃を介してショートするため……ですね。

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  この場面で、純正配線を切りたくないという人は、以前に紹介したように、オス・メスの変換ハーネスを用意する手もあります。



✔「純正ナビにパワーアンプを追加するときの配線知識」参照。

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  ただし、上記のやり方は2つのハーネスを買うのでコスト増。そして適合ハーネスがない車種もあります。

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  その場合も純正配線をカットするしかないですね。まあ、通常のパワーアンプの取り付け方法だと、配線を切るやり方が普通です。


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  前回見つけた8本のスピーカー線をチョキンチョキンと切っていきます。


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  今さらですが、間違えて違う線を切らないように。

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  スピーカー線を切ったら、次はどうするのでしょうか？

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  配線の被覆を、ワイヤーストリッパーで剥きます。


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  全部の配線の、被覆を剥きました。


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  次にカットした配線の双方（ナビ側と車両側）には、ギボシ端子を付けます。

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  ギボシ端子でないとダメですか？ 接続コネクターとかでは？

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  このあとパワーアンプと接続するのですが、そのアンプ（PA2）側の配線（ハイレベルインプット入力の線）にはギボシ端子が付いているのです。

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  あ、そういうことか。

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  なので、カットしたスピーカー線側にもギボシ端子を付けないと、つなげられませんよね。

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  そりゃそうだ。

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  もっとも、どうしても使いたい接続端子やコネクターがあるのであれば、アンプの配線側のギボシ端子をいったん切り落としてしまって、付け替えれば使えますけどね。

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  ……でもまあ、手間が増えるし、端子がもったいないか。

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  そうですね。オーディオ関連のハーネスはギボシ端子が標準的に使われているので、普通にはギボシ端子を使ってつなぐことが多いと思います。



✔ ギボシ端子を使ったことがない人は、「ギボシ端子の正しいかしめ方（付け方）」参照。

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  ギボシ端子のオスメスの使い方ですが、ナビ側のスピーカー線のプラスにはメスを付けます。


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  それを受け取る「アンプ側の配線にはオスが付いているはず」ってことね。

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  いっぽう、ナビ側のスピーカー線のマイナスにはオスを付けます。



✔ どっち側にメス端子やオス端子を付けるのか、という点については「ギボシ端子の正しい使い方」で基礎を解説している。

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  つなごうとしている相手にオスが付いてたら、メスを付ける……という考え方でもいいんですけど、せっかくなので理屈を理解しておきましょう。

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  ちなみに僕の場合は、先にスリーブを入れるのをよく忘れるので、ギボシ端子は後入れスリーブ派（※）です。

※ギボシ端子には、後入れスリーブタイプ、という便利なものがある。

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「エーモンのギボシ端子ラインナップ11種類の違いと選び方」参照。

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  ということで、カットして分かれたスピーカー線のナビ側に、ギボシ端子を付けました。


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  そして、カットすることで車両側に残ったスピーカー線にも、ギボシ端子を付けていきます。


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  こちらは、間に追加するパワーアンプからの出力を受け取る線ですね。

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  ナビ側と車両側のスピーカー線、それぞれにギボシ端子を付け終えた状況がこちら。


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  ようするに8本×2なので、16回ギボシ端子を付けます。

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  それから後入れスリーブを付けます。



普通のギボシ端子は先にスリーブを通してから端子を付ける。

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  16箇所のギボシ端子にスリーブを付け終えた状況。


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  これで純正ナビのスピーカー線にパワーアンプが割り込む準備はできましたが、今回は作業効率を考えてアンプの電源もナビ裏で確保します。