アンプ取り付け方法②

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純正ナビにパワーアンプを追加するときの配線知識（後編）

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純正ナビにパワーアンプを追加する前に知っておきたい、配線の知識。パワーアンプを追加するにあたって必要な、配線の種類と取り方についてガイドする。

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  「純正ナビにパワーアンプを追加するときの配線知識」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回説明したやり方で、変換ハーネスを組み合わせてパワーアンプを純正ナビに割り込ませる場合の配線方法の補足をしておきます。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  ふむ。

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  パワーアンプ側からみて必要な配線は、スピーカー信号線・常時電源・アース・アンプリモート線です。

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  合計4本……ではなくて、スピーカー線はいっぱいつながないといけない。

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  スピーカー線はフロントスピーカー左右・リアスピーカー左右の4つ分があって、それぞれにプラスとマイナスがあるので合計8本あります。

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  初心者の人には、どれがどれだか分からないと思われますが。

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  ただ、変換ハーネスを使っている場合は、色で分かりますので難しくはありません。

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  それならできそう。

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  社外ナビの配線や、変換ハーネスの配線は、一般的に下のような配線色ルールが採用されています。

配線色	配線の種類
グレー	右 フロントスピーカー(＋)
グレー/黒	右 フロントスピーカー(－)
白	左 フロントスピーカー(＋)
白/黒	左 フロントスピーカー(－)
ムラサキ	右 リアスピーカー(＋)
ムラサキ/黒	右 リアスピーカー(－)
みどり	左 リアスピーカー(＋)
みどり/黒	左 リアスピーカー(－)

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  それぞれ、単色がプラス線で、黒のストライプが入っているのがマイナス線となっています。

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  これらの色の線を、全部パワーアンプにつなぐんだ。

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  追加するパワーアンプ側の配線も、一般的には同じ配線色ルールになっています。

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  それなら、同じ色同士でつなぐだけですね。

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  ただ、パワーアンプ側は「入力」と「出力」に分かれています。

マイクロパワーアンプPA2の例



「ハイレベルインプット」と書かれたポートから出ている配線が「入力側」。 その左にある、電源線と同じコネクターから出ているスピーカー線が「出力側」となる。

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  純正ナビ裏から出てきたスピーカー線がパワーアンプの「入力」につながり、パワーアンプの「出力」から出てきた線が、車両側のスピーカー線につながります。


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  通常は、ギボシ端子のオスメスの使い分け（※）も正しく行われているはずなので、合うようにしか合わないはずですけどね。

※ギボシ端子は電気が流れてくる側にメス端子、受け取る側にオス端子を使うというルールがある。

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「ギボシ端子の正しい使い方」参照。

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  ……とはいえ世の中には、ギボシ端子の使い方が間違っているハーネスが存在しないわけではないので、きちんと電気の流れを理解しながらつなぐことは大切です。

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  それから、パワーアンプは「アンプリモート線」にも電源を入れる必要があります。

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  PA2の場合も、本体から青に白のストライプが入ったアンプリモート線が出ています。


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  この線に電気が流れるとパワーアンプが起動し、切れるとパワーアンプがオフになる、という仕組みの線です。

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  パワーアンプのスイッチみたいなものですね。

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  で、社外ナビを使っている場合は、ナビ側からアンプリモートという線が出てきているからいいのですが……

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  では、それとつなげばいいんだ。

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  しかし今回のように純正ナビにパワーアンプを追加するときは、純正ナビからはそういった線が出てきていません。

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  あれ？
  どうしよう？？？？

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  その場合は、パワーアンプ側のアンプリモート線には、ACC電源を取ればOKです。

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  そうすると、ACCオンの段階でパワーアンプの電源が入り、エンジンオフで電源が遮断されることになる？

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  そうです。アンプリモート線につないでもACC電源を取っても、結果は同じです。

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  ナルホド。
  ACC電源で代替になるんだ。

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  ときどき、間違える人がいるのが、青い「アンテナコントロール線」です。


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  これはラジオアンテナの線で、コレをつながないとラジオの受信感度が悪くなるよ～、という線なのですが……

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  色がアンプリモート線と似ている……。

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  そうなんです。アンプリモートは青に白い線が入っていることが多く、単色の青ではないのですが、似ているのでこれをアンプリモート線と勘違いしてつなぐ人がいます。

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  「ANT CONTROL」っていう表記も、なんとなく似ていて紛らわしい感じがする。

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  間違ってこれをアンプリモートにつながないように注意しましょう。アンテナコントロール線はパワーアンプ取り付けとは無関係です。

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  純正ナビにパワーアンプを追加する場合は、アンプリモートにはACC電源を取る、と覚えておきましょう。

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  ちなみに今回、車両側に付ける変換ハーネスはエーモン製を使っていますが、エーモン製ハーネスは、もともと常時電源とACC電源の線はそれぞれ二股になっていて、予備がある状態になっています。



赤がACC電源で、黄色が常時電源。

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  最初から二股なので、いっぽうを純正ナビとつなぎ、もういっぽうをパワーアンプ用として活用できます。

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  なるほど。もし二股になっていないハーネスだったら…？

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  「アンプの常時電源」と「アンプリモート用のACC電源」を取るために、ハーネスの配線を加工しないといけません。その意味ではエーモンさんの変換ハーネスはさすがよく出来ています。

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  一般的な変換ハーネスは、ここまで気が利いているとは思わないほうがいいんですね。

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  ハイ。普通だと1本しか出ていないハーネスもけっこう多いです。

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  PA2の常時電源（メイン電源）とアンプリモート線も、エーモンハーネスからもらってしまえば一挙に解決。

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  あとは、パワーアンプの取り付け時に、アース線をボディアースするだけですね。

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  純正ナビにパワーアンプを追加するときの配線の流れは、分かりました。

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  ここまでは机上で配線の流れを説明してきました。次回からは実際に、パワーアンプを車に取り付ける作業手順を解説しましょう。