スピーカー交換の知識

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バッフルボードの材質（素材）についての知識

バッフルボードの材質（素材）の話。こだわってスピーカー交換する人の定番は木製（MDF）だったりするが、それ以外にも樹脂製や金属製もある。それぞれの素材の特長は？ オススメのバッフルボードの材質とは？

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  車のスピーカーを交換するときには、バッフルボードが必要になりますよ～、という話は前にしたことがありますが……

  ●レポーター：イルミちゃん

✔ バッフルの基本については「バッフルボード（インナーバッフル）とは？」参照。

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  バッフルボードは、ようするにスピーカーを車に固定するための土台みたいなパーツですよね。

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  そうですね。
  バッフルボードがないと、車にスピーカーを取り付けできません。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員



✔「車のスピーカー交換方法╱バッフルボードの取り付け方」参照。

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  その点はよく分かったんですけど……今日は別の疑問点がありまして。

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  どんな疑問でしょうか？

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  バッフルボードの違いで、音質に影響が出たりもするのかなって。

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  ああ。
  そういうことならもちろん、差はありますよ。

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  やっぱりそうなんだ。

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  というのもバッフルボードの役割は、単なる取り付けスペーサーだけではないからです。振動を吸収するためのモノでもあるので、音にも影響するパーツです。

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  ふむ。
  しっかりしたモノでないとダメってことね。

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  そうですね。そういう意味ではバッフルボードの材質（素材）の違いは重要ですね。

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  バッフルボードの材質って選べるほどあるの？

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  樹脂製があったり、木製があったり、金属製があったり……といろいろありますよ。

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  ほぉ。
  そうだったのか。

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  まず、純正スピーカーの場合はほとんどがプラスチック、つまり樹脂製です。

樹脂製バッフルボード


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  樹脂製のバッフルボードは、スピーカーを固定する力はあまり強くはありません。値段は安いけれど。

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  コスト重視の材質ってことね。

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  そしてカスタムオーディオの世界で一番普及しているのは、加工しやすい木製のバッフルボードです。

木製バッフルボード


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  木製バッフルボードのメリットは？

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  切れるし削れるから、加工性がいい。サイズも変えられるし。だから自作する人も木製……MDFというボードで作ることが多いと思います。


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  MDFはオーディオショップの人がよく使っている素材ですね。理由は加工がやりやすいからなんだ。

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  いっぽう木製バッフルボードのデメリット。ちゃんと防水処理をしないと、水分を吸って膨らんだりしてしまう。

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  バッフルボードに水なんてかかりますかね？ 裏側なのに。

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  かかりますよ。ドア内張り奥のドア内部は、窓の下から水滴とか入ってきますからね。



だからこそドア内部には、純正でも防水ビニールが付いている。

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  ああ、そうか。

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  バシャバシャと水がかかる場所ではありませんが、水分は入ってきます。

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  バッフルボードには、防水性も必要なんだ。

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  そういう意味では、より安心できる材質が金属です。オーディオショップでは木製のほかに、金属製バッフルボードもよく使います。

金属製バッフルボード


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  金属製バッフルボードは当然ながら強度があります。ガッチリ固定できるし、腐る心配もない。

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  なるほど。
  ……でも加工はできなさそうな材質ですね。

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  まあそうですね。金属製の場合は、基本的にメーカー製のバッフルボードを使いますね。上で紹介した金属製もカロッツェリアのものです。

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  ワンオフ加工というよりは「完成品を買う」のが、金属製のバッフルボードなんですね。

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  ただし、金属製はお値段は高めです。値段の順で言うと、樹脂製→木製→金属製と、どんどん値段は上がっていきます。

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  バッフルボードの材質にいろいろあるのは分かりましたが、オススメはどれなんでしょう？

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  樹脂製はあまりオススメしません。それなら木製か金属製のほうをオススメします。

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  カーデンの場合も、木製または金属製を使っている？

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  はい。そのどちらかが多い。それから金属製の中には、アルミ製もあります。さらに値段は高めになりますが。



✔ スピーカーケーブルメーカーのM＆Mデザイン社と、フォーエックス・ライティングが共同開発したバッフルボード。PCD変換スペーサーを間に入れることで、多くの輸入スピーカー取り付けを可能にしている。

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  高級感のあるバッフルボードですね！

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  鉄より軽く、防水性もあって、しっかりと固定できます。だからアルミもオススメの素材ではありますよ。

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  アルミのバッフルボードもメーカー製のみになるのかな？

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  一般的にはそうですね。しかし、中にはアルミ素材でワンオフバッフルボードを製作するお店もあります。

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  へー！
  加工屋さんみたいな感じですねぇ。

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  そうですね。どの素材でどこまで加工できるかは技術や設備にもよるので、ワンオフの素材はお店によりけりです。

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  なるほど。

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  まあでも、一般的にはオーディオショップがワンオフで製作するときに使う素材は木製が多いです。あとはお店によってはアクリルを使ったりする場合もありますが。

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  アクリル？
  それって光らせるためなのかな？

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  いや、光らせる用途というよりは、土台として分厚いアクリル板を使うんですよ。

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  そうか。アクリルも切ったり削ったりの加工ができる素材だから。

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  そうですね。アクリル製バッフルボードは、完全にショップのワンオフ製作専用みたいな感じですね。

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  バッフルボードの材質って、けっこういろいろあるんですねぇ。

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  もっとマニアックなことを言えば、単に木製……というだけではなくて、木の種類にまでこだわる方もいますからね。

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  木の種類？

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  例えば「桜合板がいい」とか、マニアなことを言い出すといろいろあります。

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  さくらごうばん？
  桜の木だと、音がいいの？

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  ……という人もけっこういらっしゃいます。

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  MDFと桜合板の音を聴き比べて、シロウトが耳で分かるほど差が出るものなの？

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  う～ん。普通の人には分かりにくいとは思いますよ、そこは。耳を鍛えているマニアの人はおいといて。

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  バッフルボードにも、ハマると深い沼があるようですねぇ……。

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  ただ、一般の方にそこまで薦めるつもりはありません。まずはスピーカーに予算を振り分けるほうが、効果が大きいですから。

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  整理すると一般的なオススメとしては……

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  木製……あるいは、予算に余裕があれば、金属製バッフルボードがオススメですね。