デッドニング関連
新発想の車種別デッドニングキットが登場…!

デッドニングのメリットがわかっていても、いろいろなデメリットを考えて踏み出せなかった人に耳よりなニュース。今までのデッドニング作業よりずっとラクなのに、音が劇的に変わる「新発想のデッドニングキット」とは…
デッドニングのデメリットを排除した新方式デッドニング
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以前に東京オートサロン・ルポでお伝えしていた、新発想のデッドニングキット〈エアバッフル〉の続報です。
●レポーター:イルミちゃん
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いよいよ販売開始しました。第一弾は86/BRZ用です。
●アドバイザー:ビートソニック ワタナベ研究員
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86/BRZ用……ということはつまり、このデッドニングキットは車種別専用設計になるのでしょうか?
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そういうことです。このあとアルファード、ヴェルファイア、プリウス用などが続々登場予定です。
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デッドニングキットっていうと制振材とか吸音材を切り出して貼っていく作業なので、車種別キットというよりは汎用品のイメージですが……
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「エアバッフル」は完全に車種別のデッドニングキットで、汎用を出す予定はないです。
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その点だけ見ても斬新ですねぇ! でもどのへんが車種別専用設計なんですか?
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エアバッフルは、ドアの鉄板側ではなく内張り側に施工するタイプのデッドニングであることは以前にお伝えしましたが……
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車種ごとの内張り形状に合わせて最初から吸音材マットをカットしてあるのです。
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車種別専用の吸音材ってことか~。
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だから施工時に制振材や吸音材を加工する工程もないし、特殊な工具もまったく必要ないです。
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何種類かに分かれたマットを貼るだけでいいのね。
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つまり誰が施工しても同じ結果になるので、施工技術によって音質が変わるという心配もありません。
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その点も従来のデッドニングとは違いますねぇ。これまではプロショップ毎の秘奥義みたいなのもあったようですが……
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エアバッフルに関しては、誰にでも施工できるのが特長です。密閉度を高めるために2枚、3枚と重ねるような場所も出てくるんですが、そういうところも車種専用設計なら誰が施工しても同じ結果が出せます。
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なるほどね。ということはDIYで施工するのにも向きな気がする。
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改めて従来のデッドニングとの違いを整理しておくと……こういう違いがあります。
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大きな違いとしては、内張り側に施工する方式なのでサービスホールを塞ぐ必要もなく、メンテンナンス性も下がりません。
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純正の防水ビニールを剥がす必要がない、という点はポイントだ。
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それに関連するもうひとつの大きなメリットは、純正復帰もカンタンにできることです。
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普通のデッドニングは純正の防水ビニールも剥がしてしまうし、純正吸音材は取り去ってしまったりするしなぁ。
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そうなんです。鉄板に貼った制振材を全部剥がすというのも現実的ではなかったですし。
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しかし、エアバッフルだって「貼り付ける」という点では同じでしょう? カンタンに剥がせるものなのかな?
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カンタンに剥がせます。マット裏面に両面テープが付いているんですが、エアバッフルの貼り方として、全面を両面テープで貼り付ける必要まではないんですよ。
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ベタっと貼り付けるわけではない?
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スミなど要所だけ剥離紙を剥がして、両面テープ接着するような貼り方を推奨しています。
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それで剥がれないの?
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もともとドア内張りと鉄板の間にぎゅっと挟み込んで密閉度を高めるものなので、全面を両面テープ接着しなくても、ぎゅっと押されることで機密性は保たれます。それで効果は出るんですよ。
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そういうことかー。全面ベタ貼りする必要はないんだ。
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なので剥がそうと思えば片手でブチブチっと剥がせます。車両側を加工しないのでいつでも純正状態に戻せます。
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いつでも純正に戻せるっていう点は、今どきのユーザーには支持されそうな気配。


詳細はAmazonのビートソニック車種専用デッドニングキット DMS-T101 86/BRZ用参照。

今までよりシンプルなデッドニングで音は劇的に変わる
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そしてもうひとつのメリットが軽さ。制振材を大量に貼る従来のデッドニングに比べたら、ドアが重くなることもないです。
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なるほど、なるほど。
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ただ鉛の制振材も16枚ほど同梱されているので、+αの効果を狙うなら、これをドア鉄板側に貼るのもアリです。
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鉄板用の制振材も付属しているんだ。
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ただ制振材は使わなくても、ドア側に貼る吸音材だけでも充分効果は出せますよ。
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+αでやるかやらないかは自由ってことか。
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そうですね。ビビリが気になるような場所があれば貼る、という用途のために付属させています。
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それからデコボコのスポンジみたいのも付属していますが……これは?
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スピーカー裏に貼るための吸音スポンジですね。これを貼るために、いったんスピーカーを外す必要はあります。
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施工の流れをまとめると以下のような感じ。
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従来デッドニングに比べると、作業内容は劇的にシンプルです。
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にもかかわらず音は大きく変わりますよ。想定していた以上に音が変わったので、DSPのサウンドファイルも作り直しを迫られましたので。
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ん?
なんの話…? -
ビートソニックには「TOON X」というDSPがあって、車種別に専用チューンしたサウンドファイルを公開していますが……
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このサウンドファイルは、あくまでも純正オーディオを前提にしたものです。
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む。
ということは…… -
今回のエアバッフルを施工した状態だと、ノーマル車向けのサウンドファイルでは、ちょっと淋しい感じに聞こえるのです。
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淋しい音ってどういうこと???
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純正状態だと反響音もそれなりにあるので、反響音ありきで音をチューニングしていたものが、反響がなくなることによって逆に淋しく聞こえるというか…。
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ビビリがなくなって音の質が上がったはずが皮肉な結果に。
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そうです。なのでデッドニングされた状態に合わせて、もっと出すところを出すという音のチューニングが可能になるわけです。
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純正では妥協していたところを詰められる、ってことね。
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はい。素直にキレイな音が出せるようになったので、エアバッフル装着車用のサウンドファイルも平行して作りました。86/BRZ用はすでに公開しています。
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「TOON X」と「エアバッフル」を併用する人は忘れずにファイルを書き換えないと。
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何が言いたいかというと、そのくらいエアバッフルで音が変わる、ということなんです。
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ふむ。いろいろな意味で革新的なデッドニングキットと言えそうです。
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車種別専用チューンDSPである「TOON X」と車種別デッドニングキットである「エアバッフル」を組み合わせば、純正スピーカーでもズルイくらいに音が変わりますよ。
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今までのオーディオ業界からすると「スピーカーも交換しないで音を良くする」なんて、本当にズルいなという感じがします。


DIY Laboアドバイザー:渡邊悠二
カーエレクトロニクスの雄、ビートソニックにおける技術部のホープであると同時に、同社の「顔」としての活躍も期待される人物。プログラマー出身で、ITにも車にも強いが、いちばん得意なのは料理という説も。●ビートソニック TEL
0561-73-9000
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