プロセッサー導入ガイド㉒

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ディスプレイオーディオにプロセッサー（DSP）を取り付ける手もある

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ディスプレイオーディオにプロセッサー（DSP）を取り付けたいという要望は、その合理的な理由が周知されれば、今後増えていくと予想される。実際に純正ディスプレイオーディオ車にプロセッサーを追加した実例を紹介。

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  「iPhoneなどのスマホと、プロセッサー（DSP）の接続に便利な変換器」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  このプロセッサー連載の最初に「純正ナビにプロセッサー（DSP）を追加するのはアリ」だと解説しましたが……今回はその応用とも言える話題。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  と言うと？

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  ディスプレイオーディオにプロセッサーを追加しようと思います。

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  おお…！ 今どきのトヨタ車にとっては「純正ナビ＝ディスプレイオーディオ」ですもんね。

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  そしてディスプレイオーディオは、社外ナビに交換するのがカンタンではないだけに「プロセッサーを追加して、音質を良くする」のは合理的なやり方ではあります。

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  なるほど。純正のままだと社外ナビのような調整機能は持っていないし、社外ナビ交換の敷居も高い。まさにプロセッサーの出番とも言える。

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  そういうことです。

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  ……でもディスプレイオーディオにプロセッサーの追加って、普通にできることなの？

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  今回はヤリスクロスで実際にやってみましたので、それを例に説明していきましょう。


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  この車はもともとカーデンのお客さんで、スピーカー交換とデッドニングは以前からやっていたのですが、今回プロセッサーやサブウーファーを追加しました。

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  ステップアップですね。

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  取り付けたプロセッサーは、MATCH（マッチ）のPP-86 DSPという機種です。


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  おや？ 以前にヘリックスを推していた佐伯研究員ですが、今回マッチを選んだ理由は？

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  シート下にプロセッサーを収めるのが大前提だったので、筐体が小さめのマッチは都合が良かったんですよ。

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  ホントだ。
  シート下に余裕で収まるサイズ。


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  ヤリスクロスのシート下を例にすれば、余裕を持って収まっています。

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  設置性の良さは意外と重要なポイント。

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  それからマッチのプロセッサーの特長は、トヨタ車用とかニッサン車用とかホンダ車用といった具合に、カプラーオンのハーネスがオプションで用意されていることです。

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  ほほう。

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  プロセッサー本体側のハーネスをつなげるとこうなります（↓）が、一番長いハーネスがそのままナビ裏まで届くんですよ。


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  さらにオプションでディスプレイオーディオ専用のケーブル（↓）が設定されています。


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  この黒とグレーのカプラーが、ディスプレイオーディオ裏の純正カプラーに割り込みます。

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  フムフム。

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  そして反対側の茶色のカプラーが、プロセッサー側のハーネスとつながります。



マッチのプロセッサーの付属ケーブルと、ディスプレイオーディオ専用ハーネスを接続した。

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  これで、プロセッサーに必要なディスプレイオーディオのスピーカー信号などが、カプラーオンで取り出せます。

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  ほええ。カーオーディオもカプラーオンの時代なのか。

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  ただ、べつにこういったハーネスが付いていないプロセッサーでも、配線加工すればディスプレイオーディオに取り付けはできますけどね。

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  佐伯研究員みたいなプロからしたら、どっちでもいいよってこと？

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  まあ、そうですね。それにカプラーオン取り付けできるプロセッサーとはいっても、実際には一部は配線加工しています。

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  カプラーオンなのに配線加工って……どういうこと？

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  プロセッサーの本領を発揮するためには「各ツイーターやドアスピーカーに、独立したチャンネルで接続（マルチ接続）したい」。それについては前に勉強しましたよね。



「プロセッサーのチャンネル数選び。マルチで鳴らす、とは？」参照。

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  しかし、ディスプレイオーディオ裏の純正配線に単にカプラーオンで割り込むだけでは、ツイーターとドアスピーカーを単独制御できませんので。

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  あ、そうか。純正配線がネットワーク経由で分岐するのは、そのあとですもんねぇ。

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  単にカプラーオンで割り込むだけでは「右ツイーターと右ドアスピーカーが、セットで調整されてしまう」状態になります。

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  カプラーオンではマルチ接続にはならない。

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  そういうことですね。ただ、そうはいっても「配線加工を最小限に抑える」意味で、マッチのプロセッサーは取り付け性が良いとは言えます。

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  それでは実際に、ディスプレイオーディオにプロセッサーを取り付ける作業を見ていきましょう。