めがねレンチでもトルク管理はできる。めがねレンチを、トルクレンチ化する方法

めがねレンチをトルクレンチに変えられる、KTCのトルクル。これを使えば、めがねレンチでもトルク管理ができる。普段自分がどのくらいのトルクでねじを締め付けているのかを測定しつつ、トルク感覚を研ぎ澄ますことも可能。

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  「めがねレンチの正しい使い方」の続きです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回は「めがねレンチの持ち方によって、簡易的にトルクコントロールができる」という話をしましたが……

  ●アドバイザー：KTC トリー研究員

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  ねじに大きな力をかけたい時は、長く持てばいいのよね。

  ●DIYラボ別館 ユキマちゃん

トルク（強）



トルク（弱）


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  ……とは言うものの、トルクレンチのように、具体的にトルクを測定できるわけではありません。

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  ここでいう「強」と「弱」は、自分の中での相対的な基準ですからね。

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  私なりには「強」トルクで締めたつもりだけど……

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  規定トルクには、達していないかもしれない。

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  そんなこと言ったって、めがねレンチは、トルクレンチではないんだから、仕方ないでしょ！

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  そこで今回は、めがねレンチをトルクレンチ化する方法について解説しておきたいと思います。

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  なにそれ。
  どういうこと？

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  KTCのトルクルは、アダプターを介すればめがねレンチに装着することも可能ですので。



✔ 手持ちのソケットレンチやめがねレンチをトルクレンチ化する、KTCのトルクル

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  トルクル……。
  どこかで聞いたことあるわね。

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  前に勉強したでしょう。もう忘れたの？

  ※「トルクレンチの常識を覆す!? 〈トルクル〉とは何か？」参照。

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  そうか、その手があったか～！ でも、トルクルってどうやってめがねレンチにつなぐの？

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  確かにカタチが合わない気がしますけど……はて？

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  トルクルは、ラチェットハンドル＆ソケットレンチのように、「差込角」のある工具とつなぐことができます。

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  サシコミカクってなあに？

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  この四角い部分のことですよ。



✔ トルクルの差込角は、6.3sq、9.5sq、12.7sqの3種類のラインナップがある。

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  この差込角にラチェットハンドルを差し込んで、反対側を、ソケットレンチの差込角につなげる……というのが通常のトルクルの使い方です。

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  トルクルが、間に割り込む。

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  でも、めがねレンチには、そんな四角い部分がないのでは？

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  そうですよね。ソケットレンチと違って、めがねレンチやスパナは、通常は単独で使う工具。ですから差込角は存在しません。

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  ……じゃあ、どうやってめがねレンチにトルクルを付けるの？

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  実はこんなアダプターがあるんですよ。あまり知られていませんが、これはけっこう便利です。



KTCのラチェットめがね用9.5sq.ドライブ角アダプタ

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  このアダプターは、六角ボルトと同じように六角形のアタマが付いていて、反対側には四角い差込角があります。

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  ホホウ。

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  この六角形のアタマはサイズが14ミリですので、14ミリのめがねレンチなら口径部に差し込めます。



めがねレンチ口径部の上から差し込む



下方向に抜ける心配はない。

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  これで、四角い差込角に変換したことになるんだ！

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  ハイ。これでめがねレンチが、普通のラチェットハンドルと同じような状態になりました。

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  つまり、めがねレンチにソケットレンチをつなげるようになった、ってこと？

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  そうですね。その間にトルクルを付けたら、めがねレンチがトルクレンチに早変わりします。

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  トルクルは、どのサイズを使うのでしょう？

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  アダプターの差込角のサイズは9.5sqですので、9.5sqのトルクルとつなげます。


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  なるほど、なるほど。

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  つまり、14ミリの口径部を持つレンチであれば、このアダプターを介することで、9.5sqのトルクルを使うことができるのです。

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  14ミリのめがねレンチならトルクレンチ化できる、ということね！

トルクレンチ化しためがねレンチ


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  めがねレンチでもトルク管理って、できるんだ～。

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  あるいは14ミリのコンビネーションレンチでも、同じことができますね。

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  ナルホド。

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  ただ、トルクレンチ化させるという意味では、ラチェットめがねレンチを組み合わせるほうが、本命と言えるかもしれません。

トルクル＋ラチェットめがねレンチ


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  この組み合わせなら、ラチェット機構が付いて早回しができますからね。

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  ますます、トルクレンチっぽい使い勝手になる。

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  めがねレンチのトルクレンチ化って、本当にできるんだ。スゴイ…！

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  前回教わった「めがねレンチの持ち方の違いで、締め付けトルクが変わる」という話も、具体的に数値化して確認できるわけですね。

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  この方法で、普段自分がどのくらいのトルクでねじを締め付けているのか、測ってみたい気がする♪

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  使い慣れた工具で、トルク管理ができる。それもトルクルのメリットのひとつです。

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  この組み合わせは、トルク感覚を養う……という意味でも良い教材になる気がします。