工具セットの狙い目価格帯は？ バラで買うよりどの位安くなるのか？

工具セットの最大のメリットは価格。「セットで買うと安くなる」のは工具でも同じだが、その価格差はなかなか衝撃。工具セットのセール時期と合わせて、ぜひ覚えておきたい。

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  「工具セットを買うなら冬～春が狙い目！…という工具業界のウラ事情」の続きです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  工具はバラで、必要なモノだけ買っていけばいいと思っていたけど。

  ●DIYラボ別館 ユキマちゃん

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  前回の話で、「春前のこの時期は狙い目」と知ってしまうと気になる。

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  工具セットのメリットはいろいろありますが、バラバラに工具を揃えるよりは、セットのほうが安い……それが一番大きいでしょうね。

  ●アドバイザー：KTC トリー研究員

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  もしかして、工具セットに入っている工具は「単品で売っている工具とは品質が違うモノ」なんじゃないの？

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  まず、疑うところから入るよね。

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  工具セットの中の工具は、基本的に単品売りしているモノと同じです。



例：KTCの工具セット「SK3650Xシリーズ」の入組内容。

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  例外として、工具セット自体に付加価値を付けるために、工具セットにしか入っていない工具やグッズを付けることはあっても。

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  工具の性能としては、まったく同じなんですね。

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  KTCに限らず、定番メーカー製の4～5万円以上の価格帯の工具セットなら、その入組工具は基本的にバラでも設定してあることがほとんどです。

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  そういうものなのか。

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  じっさいのところセットで買ったあとも、工具を紛失したり破損したりするケースもある。単品でも売っていないと、困りますよね。

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  補充が効かない工具セットだと、だんだん歯抜けになっていく。

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  それは困るわね。

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  それに、ドライバーなどは使っていくうちに先端が摩耗していく消耗品なので、 いつかは買い替えが必要です。



✔  工具セットは全体として見れば一生モノだが、中には「消耗品」に当たる工具もある。例えばドライバー類。理由は先端が摩耗するためだ。

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  そっか～。だから単品で買って補充できるようになってるのか。

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  定番メーカーのそこそこの価格帯の工具セットは、補充できる体勢を取ってあるのが普通と言えるでしょう。

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  さて、気になるのは、工具セットとバラ買いで、どのくらい価格差があるものなのか？ という点。

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  KTCのSKセール（※）の工具セットを例にすると、「小売参考価格合計」という表記を出しているんですけどね……

※ KTCでは工具セットのセール、SKセールを4月まで展開している。

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  小売参考価格合計って？

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  ようするに、「この工具セットの中に入っている工具を、もし単品で買い揃えたらこの金額になりますよ」という、目安です。

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  分かりやすい！

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  KTCのSKセールの工具セットで、一番売れ筋のセットを例に話をしましょう。

売れ筋の工具セット例



KTCの工具セット「SK36719XY」（使用ケース：SKX0213Y2）。工具箱の色は選べる。

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  このスタンダードセットが、小売参考価格（いわゆる定価）で7万2300円です。

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  KTCの工具セットなんて、やっぱり高級過ぎて買えないなァ。

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  同じ工具を、バラ買いで揃えたとすると……？



「SK36719XY」の入組点数は67点。

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  「小売参考価格合計」は12万2510円です。

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  5万円も価格差があるのか！ やっぱり買う？

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  しかし、実際にはもっと差が大きく可能性もあるのでは？

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  なんで？

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  前回聞いた工具業界の裏事情からすると、春に向けて工具セットの販売促進に力を入れるのは、工具メーカーだけではないでしょう。



✔「工具セットを買うなら冬～春が狙い目！…という工具業界のウラ事情」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  販売店ごとのセールや値引きによって、もっと安く買える可能性もあるはず。

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  それもそうだ。
  調べて見る価値ありそうね。

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  販売価格は販売店ごとの話になってきますが、KTCのWebサイトでは、KTC製品の取扱販売店情報を公開していますよ。



KTCの取扱販売店情報

✔ ここから先の話は販売店のスタンスや在庫の都合などもあるので流動的にはなるが、DIYラボで実勢価格動向を調べてみたところ、5万円前後で販売されているケースもあった（※執筆時点）

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✔ なお、販売価格で4～6万円あたりのゾーンは、工具セットの売れ筋価格帯でもある。

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  ウ～ム。
  雲の上の存在が、だんだん降りてきたよ。

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  いろいろ条件が重なるこの時期（春前）の工具セットは、狙い目と言えそうです。

5万円前後でも、高額な投資には違いない。でも工具セットの利点は、まさに一生モノであること



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  一生モノって、売る側がよく言うセリフよね。今どき一生モノなんてものは……ナイ！

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  いやいや、工具の場合は、摩耗する工具だけは交換・補充すれば、何十年と使い続けることができますよ。お父さんから譲り受けた、なんていう話もよく聞きます。

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  あ～、いますね、そういう人。

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  モデルチェンジのインターバルも長い。その意味での製品寿命も長いんですよ。工具は10年20年と、同じモデルを製造し続けるのがごく普通の話ですからね。



✔ KTCの工具も、大きなモデルチェンジがあったのは2000年頃。同じ形で長く売られるのも工具の魅力のひとつ、と言える。

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  2年経ったら古く見えるスマホとは、大違いだ。

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  ミドルレンジのスマホと売れ筋工具セットって、どちらも4～5万円前後で同じくらいの価格帯なんですが……

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  フムフム。

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  工具セットなら20年30年経ってもぜんぜん使えますから、日当たりのコストで考えると1/10以下。実はそんなに高くないんですよ。

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  なるほど。上手いこと言うわね。今日は腕利き営業マンかと思ったわ。

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  奥さんの反対にあったら、そのように言いましょう。

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  一生モノどころか、自分の子供に譲るつもりで大切に使う、というのも良いかも知れませんね。

そのセリフも、メモっておこう