デッドニング完全ガイド

---

デッドニングとは？（後編） スピーカー周りをデッドニングする目的

• 1
• 2

デッドニングとは何か？ を解説する後編。前回のドアデッドニングに続いて、もう一歩踏み込んだコース・スピーカー周りをデッドニングする目的について。スピーカー用デッドニングキットの中身の吸音スポンジや制振材が、どういう効果を発揮するのかがわかる。

• 

  「デッドニングとは？ その目的を初心者向きに解説すると…」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

• 

  前回は、ドア鉄板をデッドニングする目的について解説しました。

  ●アドバイザー：エーモン 中塚研究員

• 

  いっぽう、エーモン（オーディア）のデッドニングキットには、「スピーカー用」というのもあります。

デッドニングキット・スピーカー用



エーモンのデッドニングキット・スピーカー用（8303）

• 

  ドア用のデッドニングキットと、どう違うのでしょうか？

• 

  こちらはスピーカー周りのデッドニングに特化したメニューです。

• 

  ふむふむ。
  中身をチェックしてみると……

• 

  例えば、こんなスポンジ状の吸音材（制振吸音シート）が入っています。


• 

  これは、どこに貼るの？

• 

  スピーカーを外して、その裏あたりのアウターパネル（車体外側の鉄板）に貼るんですよ。こんな風に……


• 

  前回、「スピーカー背面から出る音がオモテに出てこないようにする」のが、デッドニングの目的のひとつだと言いましたよね。

• 

  そのためにドアをボックス化するんでしたね。

• 

  いっぽう、この制振吸音シートは、スピーカー背面から出た音を直接吸収するのが目的なのです。

• 

  こっちは吸収が目的なんだ。

• 

  サービスホールを塞いでオモテに出てこないようにするいっぽうで、背面から出た音をできるだけ吸収しよう、というわけですね。

• 

  ……なるほどね。

• 

  それから、「スピーカー用」のデッドニングキットには、細かく切り分けた制振材が入っています。



✔ 両ドア分で10枚入っている。つまりドア片側につき5枚。

• 

  これは、スピーカー周辺のインナーパネル（室内側の鉄板）に貼って、補強するのが目的です。

• 

  鉄板のビビリ防止だ。

• 

  ちなみに、「スピーカー用」のキットに入っている制振材は、「ドア用」のハイグレードと同じものです。

• 

  選択の余地なしでハイグレードってこと？

• 

  そうですね。スピーカー周辺の鉄板は、特にビビリを抑制したいからです。

• 

  なるほど。

• 

  あとは、スピーカーに防音テープを巻いたりもします。


• 

  防音テープの目的は、なに？

• 

  スピーカーとドア内張りにある隙間を塞ぐことで、スピーカーの音が横に漏れるのを防ぐんです。

• 

  ほー。

• 

  これで、スピーカーの前方向に音がしっかり飛ぶようになります。ようするにメガホンと同じような効果ですね。

• 

  スピーカー周りのデッドニングは、ドア鉄板のデッドニングとはまた違う意味があるんですねぇ。

• 

  ただ、「低音をしっかり鳴るようにする」という意味では、前回解説したドアデッドニングのほうが効果が大きいです。

• 

  フムフム。

• 

  理想的なコースは、「デッドニングキット・ハイグレード・ドア用」と、「デッドニングキット・スピーカー用」を組み合わせて施工することですね。

• 

  ではDIYラボでは、その理想的なコースでの、デッドニング施工方法を解説していきたいと思います。