常時電源でもACC/IG電源でもない、新種のタイマー電源に注意！

車の電源にも「新種」が登場し、じわじわと浸透中だ。この新手の電源は、タイミングによって常時電源やIG電源と間違える可能性があり、電源取り出しの際は注意が必要。取りだそうとしているのは、本当に欲しかった電源なのか、今いちど疑ってみよう。

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  前回まで、3回にわたって、常時電源・ACC電源（アクセサリー電源）・IG電源（イグニッション電源）の仕組みを解説してきました。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

車の電源│関連記事

常時電源とは？ 車の電源の種類を初心者向きに解説

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ACC電源（アクセサリー電源）とは？

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IG電源（イグニッション電源）とは？

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  3段階になっている、車の電源の仕組みが分かりました。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  基本型としてはそうなんですけど、最近の車の電気制御は、もうちょっと複雑になってきています。

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  ……と言いますと？

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  例えば「パワーウインドウはIG電源で動く」という話をしましたが……


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  実はエンジンを切った直後なら、動かせたりします。車種によっては。

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  ……それって、常時電源ということでは？？？

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  いえ、違うのです。
  常時電源ではない。

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  でも「エンジンオフの状態でも動く」のは、常時電源でしょう!?

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  エンジンを切った直後も、一定時間だけ電気が来ているのです。言うなれば、タイマー付きIG電源みたいな感じですね。

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  ほえー。
  そんなのがあるのか。

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  窓を閉め忘れてエンジンを切ってしまったときにも、そのまま閉められる便利機能なんですね。

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  なるほどね〜。

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  でも一定時間のみなので、常時電源とは違うのですよ。

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  この話を知らないと、アレ、この間は窓、開閉できたのに？ ……ってなりそう。

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  ここで注意。こういうタイマー付き電源を常時電源と勘違いして、電装品に使わないように気をつけましょう。

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  ……あー、なんだ〜。
  そっちの心配か〜。

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  DIYラボ的には、そういう話でしょう？

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  同じように、ルームランプの電源も注意が必要です。

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  と言いますと？

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  ルームランプには、常時電源・マイナス線・マイナスコントロール線（ドアに連動）の3本が来ているケースが多いことは、他記事でも解説していますが……


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  この常時電源は、常時電源だと思っていたらタイマー付きで、一定時間後に落ちたりとかします。

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  ぜんぜん常時電源じゃない……。

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  トヨタ車の例でいうと、20分前後で電源が落ちる車種が多いです。他メーカーでも時間は違えど、同じような制御が採用されている車種が見受けられますね。

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  なぜそんなことを……

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  ルームランプの消し忘れ防止ですね。スイッチが強制オンのままで車から離れても、消えるのです。


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  そういうことか〜。
  まあ、確かに車としては便利だけど。

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  このように細かいところで制御して、使い勝手を上げているのが、今どきの車なのです。

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  なるほどね。

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  しかし、こういう電源を、常時電源だと思い込んで使ってしまうと……

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  20分後に切れるっていう。

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  その点では注意が必要です。

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  電源取り出しの難易度が上がってるなぁ。

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  他にはこんなパターンもあります。エンジンオフの状態で12Vの電源が来ているから、常時電源だ〜と思っていたら……

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  たら？

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  実はドアをロックしたら、遮断される電源だった……とか。これもよくあります。

検電テスターだけでは限界がある


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  そんなところからセキュリティの電源など取ってしまったら、笑えませんね……。

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  それはマズイですね。


今どきは「エンジンオフで電気が流れているのが常時電源」という表現も、ちょっと言葉足らずか……

エンジンオフ直後だけでなく、ずっと来ている常時電源なのかどうか、確認が必要ですね



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  今後は注意しましょう。

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  そういう意味では、常時電気・ACC電源・IG電源という仕組み自体、昔の車に比べると境界線があいまいになってきているな、という感じがしますね。

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  フム。今の車はもっと細かく、電装品ごとに電気の流し方を変えているんですね〜。