前後のタイヤ外径の揃え方。どこまで厳密にやるべきか!?

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タイヤ外径を前後で揃える方法。ドレスアップカーの場合、フロントよりリアに太めのホイールを履きたい！ という要望が熱い。すると前後のタイヤ外径が変わってしまうが、そこはどうすればいい？

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  「タイヤ外径の計算方法。純正と揃えるには…」の続きになります。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回は、前後のタイヤ外径の揃え方について解説しておきましょう。これもごく基本的な話です。

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

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  前後で同じタイヤサイズを履けばいいだけでは？

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  ……ホイールの太さ（リム幅）が前後で同じなら、それでいいんですが。

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  あ。

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  ドレスアップカーの場合は、フロントよりリアに太めのホイールを履きたがる人が多いのですよ。


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  例えば、フロント8Jでリアが9Jとか、フロント9Jでリア10Jなんていう具合に。リアはリムが欲しい、という人も多いですし。

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  そうなると、前後のタイヤの幅も変わってくる。

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  そうです。しかし、タイヤの幅が変われば、外径も変わります。

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  ムムム。

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  前回言った通り、タイヤの扁平率（偏平率）は、タイヤの幅に対して％で厚みを表したものでしたね。

✔ 245/35なら、245ミリの35％である、85.75ミリがタイヤの厚み。

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  ということは、同じ扁平率なら細いタイヤほど外径が小さく、太いほど外径も大きくなるのです。

タイヤの幅と外径の関係（20インチ）

サイズ	厚み	外径
225/30-20	67.5ミリ	643ミリ
235/30-20	70.5ミリ	649ミリ
245/30-20	73.5ミリ	655ミリ

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  上の表は計算上の数値ですが、実際のタイヤで見比べても（↓）ほぼ計算通りの差があります。



※写真はルッチーニタイヤでの比較。

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  つまり、前後で太さに差があると、外径も前後で変わってきてしまいます。

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  ……フロントが225で、リアが265だったら前傾姿勢になっちゃう。

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  そこで、前後で扁平率を変えたりするんですね。

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  例えば一般的によく使われる20インチタイヤのマッチングが、フロントは245/35-20、リアは265/30-20という組み合わせ。

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  フロントは30扁平でリアは35扁平を履くんですね？

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  そうなんですが、実際の外径で見ると、だいたい揃っています。

サイズ	厚み	外径
245/35-20	85.75ミリ	679.5ミリ
265/30-20	79.5ミリ	667ミリ

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  ホー。
  ナルホド。

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  履ける（入る）のであれば、リアを275/30-20にすると、さらに近づきます。

サイズ	厚み	外径
245/35-20	85.75ミリ	679.5ミリ
275/30-20	82.5ミリ	673ミリ

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  あるいは同じ20インチで、一段扁平率を高くして、フロントに245/40-20を履くケースでも、同じようなことをやります。

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  この場合は、リアに35扁平の265を持ってくると……

サイズ	厚み	外径
245/40-20	98ミリ	704ミリ
265/35-20	92.75ミリ	693.5ミリ

多少の差はありますが、全然問題ないですね



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  だから前後で扁平率を変えたりするんだ。

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  この場合だと、むしろ扁平率を変えないと外径差が大きくなってしまいますね。

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  そっか〜。
  パズルゲームみたいだ。

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  30扁平が出てくると、もの凄く薄いイメージを持っている人がいますが、265とか275クラスの場合は、それなりに厚みもあります。

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  フムフム。

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  リアタイヤは太めを履くので、扁平率が低くなって、ちょうど前後バランスが良くなったりしますよ。

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  なるほど、なるほど。

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  あるいは、前後とも比較的細めのタイヤを使っていく場合は、同じ扁平率でも差は縮まります。

サイズ	厚み	外径
225/35-20	78.75ミリ	665.5ミリ
235/35-20	82.25ミリ	672.5ミリ

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  実際に、上の表の組み合わせで20インチを履いた例（↓）です。


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  細めのタイヤを引っ張っていくケースでは、スパイスでもよく使う組み合わせですが、前後の外径差はまったく問題ない許容範囲です。

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  ホホウ〜。こんな風に外径差が小さくなるように考えて、前後のタイヤサイズを決めていたのか。

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  ある程度は、ですけどね。前後でピッタリ同じっていうのは無理な話です。

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  そこまで厳密に考えなくていいんですね。

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  そうですね。ほぼ近いところで合わせておく、というレベルの話ですよ。

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  まあ、外径差ばっかり気にして275を履いたら、当たってしまった！ …なんていうのは本末転倒ですからね。