車用のリレーを選ぶときは、「動作電圧」と「電流の容量」に注意

車の電装DIYで使うためのリレーを買うときに、どれが自動車向けのリレーなのか判断できるだろうか？　「クルマ用リレー」とうたっていれば分かりやすいが、そういうものではなかったりするので確認するべきスペックについて知っておこう。

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  「リレーを使えばLEDの色を切り替えるフットランプも作れる」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  リレーの使い方の解説に続きまして、実際に車の電装用としてリレーを買うときの注意点です。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  リレーにも車用と家用があるのかな。

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  そういうふうにはうたっていなくても、リレーを選ぶときに気にしないといけないのは、主にコイルの電圧と、接点の容量です。

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  コイルの電圧とは？

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  コイルに流せる電圧は決まっています。これがつまりリレーの動作電圧、ということです。

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  では車で使うとしたら……

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  車の場合はDC12Vに対応しているリレー、あるいは車によっては24V用リレーが必要です。

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  そうか。トラックみたいな24V車なら12Vリレーではダメですね。

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  はい。24V用リレーもありますので、車に合わせて使い分けます。



コムエンタープライズの24V用ハイパワーリレー

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  しかし世の中にはDC（直流）では使えない、AC（交流）用のリレーもありますので、注意しましょう。

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  車に使えるリレーかどうかは、動作電圧で判断するのね。

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  それからリレーにも容量があります。

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  リレーにおける容量とは、どの部分のことを指しているのでしょう？

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  「接点に流していい電流」の上限のことです。



基礎知識は「リレー内部の〈コイル〉と〈接点〉について理解を深めよう」参照。

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  それを言うならコイル側にも容量はあるのでは？

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  コイル側は、コイルが消費する僅かな電流しか流れませんので、容量ウンヌンは問題になりません。

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  あ。
  そういうことね。

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  しかしリレーの接点側は、その先の電装品次第では大きな電流が流れる可能性もあります。

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  ふむ。

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  ここはリレーの使い方によって変わってきますよね。たとえば信号線の極性反転が目的だったら、電流はほとんど流れませんが……

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  フムフム。

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  バルブを光らせたりホーンを鳴らしたりする目的でリレーを使うとすれば、それなりの電流が流れるので、容量にも注意が必要です。

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  そういえば、スイッチの容量制限を回避する目的でリレーを使うことがあるけれど……



※「車でのリレーの使い方 実践編╱小さい電流で大きい電流を制御する」参照。

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  スイッチの容量制限が回避できる代わりに、リレーの容量制限問題は出てくるのね。

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  そうですね。まあ、スイッチの容量に比べればリレーの容量は一般的に大きめではあります。

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  リレーの容量がどの位あるかはリレーによる、っていう話か。

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  コムエンタープライズで販売しているリレーを例にすれば、12V用リレーには「パワーリレー」と「コンパクトリレー」の2種類がありまして……



コムエンタープライズの12V用パワーリレー（5極）

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  パワーリレーだとa接点（ノーマリーオープン）が40アンペア、b接点（ノーマリクローズ）が30アンペアです。

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  接点の種類によって容量が違っていたりもするのね。

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  いっぽうコンパクトリレーだと、両方の接点ともに5アンペアとなっています。



コムエンタープライズのコンパクトリレー

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  同じDC12Vの5極リレー同士でも、けっこう違いがあるのね。

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  ということでリレーにも動作電圧や、流せる電流の容量があります。そのあたりは注意して選びましょう。