ひとつの電装品に対して「回路A」「回路B」をリレーで切り替える方法

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リレーを使って切り替えができる回路を学ぶ・応用編。今回も例はフットライトLED。昼間は100％の明るさで光って、夜はそのままの光り方では眩しいので減光させる…なんてことが可能になる。

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  「リレーによって〈電装品A〉と〈電装品B〉を切り替える回路の作り方」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回も「5極リレー（c接点リレー）を使った切り替え」で、別のパターンを勉強しましょう。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  別パターンとは？

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  「電装品A」と「電装品B」の切り替えではなく「ひとつの電装品」につながる電源回路を切り替える、というパターンも出てきます。

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  電装品がひとつなのに、切り替える意味がよく分かりませんが…？

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  前回フットランプの白LEDと青LEDの切り替えを例にしましたが……同じくフットランプの例でいうと、ACCオンで点灯させつつ、イルミ連動（スモールランプ連動）で夜は減光させたいケースなどもあります。


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  昼間は100％の明るさで光っていたフットランプを、夜は眩しいから減光させたい、という意図は分かりますが……

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  はい。

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  しかしLEDを減光させるのって「切り替え」ではないような気がするんですけどね？

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  そんなことはないですよ。イルミ連動でフットランプを減光させるというのは「LEDを普通に光らせる回路」と「LEDを暗く光らせる回路」をイルミ連動で切り替える、という考え方です。

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  あ……そう考えると確かに切り替えではあるのか！

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  そうです。この場合は「2種類の電源回路を切り替える」やり方ですね。

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  2種類の電源回路とは？

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  まず通常（リレーが動いていないとき）は、ACC電源とLEDを直結させます。

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  フムフム。

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  そしてコイルにイルミ電源が流れたら「抵抗を経由する電源回路」に切り替えるのです。

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  抵抗を通過した電源は、電流が減ってLEDが暗くなる、ってことだ！

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  そうですね。切り替えの回路を見てみましょう。

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  ……あれ!?
  前回とは、リレーの使い方が逆？



5極リレー（c接点リレー）：コイルに電気が流れていない状態

✔ 抵抗をどのように選ぶかは「デイライトやLEDの減光用の抵抗は、どう計算して抵抗値を決めるの？」などを参照。

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  この場合は「電装品」がひとつなので「コモン」側につながるのが電装品（LED）ということになります。

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  5極リレーの「コモン」側が電源側とは限らないんですね。

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  そして「ノーマリークローズ」の先をACC電源直結にしておけば、ふだんはACC電源オンで100％の明るさで光ります。

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  そしてイルミ電源がコイルに流れると……

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  「ノーマリーオープン」と「コモン」がつながるので、「抵抗を経由した電源回路」に切り替わります。



5極リレー（c接点リレー）：コイルに電気が流れている状態

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  切り替わった回路ではLEDに流れる電流量が減るので、LEDが減光します。

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  これなら確かにイルミ連動で減光するなぁ。

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  このパターンは「電装品A」と「電装品B」の切り替えではなくて、ひとつに電装品に向かう「回路A」と「回路B」を切り替えている、ということです。

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  だから前回とは逆向きで5極リレーを使っているのね。

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  一般的なリレーはコイル・接点ともに、極性（プラス・マイナスの向き）はありません。逆もなにも、どっち向きでも使えるんです。

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  ふむ。納得はしましたが、実践でこういう回路がぱっとひらめくかどうかが問題だよね。

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  回路を考えるときのヒントとして、「コモン」というのはそもそも「共通」を意味する言葉です。

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  フムフム。

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  例えば前回のように「電装品A」と「電装品B」を切り替えるときは「電源が共通」でした。それで「電源をコモンにつなぐ」ことになるんですよ。

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  そっか。
  いっぽうで今回は……

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  電装品がひとつで回路を切り替える場合は「電装品は共通」なわけですから「電装品をコモンにつなぐ」ということになりますね。

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  なにが共通事項なのか考えれば、リレーの使い方が見えてくる感じだ。

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  5極リレーを使った「切り替え」というのは、なにも電装品を切り替えるとは限らない……ということは知っておきましょう。