ACC電源のQ＆A

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ACC電源の容量の疑問。どれだけの電装品をつなげるのか？

ACC電源の容量について。ドラレコ・レーダー探知機・フットライトなど、ACC電源が必要な電装品はたくさんある。例えば、電源取り出し場所の定番・ナビ裏の1か所のACC電源から、それら複数の電装品の電源を取ってもいいものか？

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  電装品の取り付けでACC電源を取り出すのは定番ですが、その容量を心配する読者の方から、こんな質問を頂きました。

  ●レポーター：イルミちゃん

■ 質問

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オーソドックスな方法として、ACC電源をナビ裏から取る場合、ACC線からどれだけの電源を他の電装品に使うことができるでしょうか？

もちろんそんなに多くの電装品・大容量電装品をつなぐつもりはありませんが、仮に「デイライト (その他灯火類)」「レーダー探知機」「フットライト制御キット」「ドライブレコーダー」くらいの少ない容量のものなら、まとめて一か所のACC線から取っても大丈夫ですか？
車種はJB64Wジムニーです。

質問者╱bigkenさん

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  ちなみに電源の取り方そのものは、「ACC電源をナビ╱オーディオ裏から取る方法」で解説しましたが……「容量」について明確に触れたことは、DIYラボでもないんですよね。

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  そこは、明確に答えるのが難しい問題ではありますから。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  何アンペアまでいけます！……なんていう言い方はできないと？

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  そうですね。そこを正確に求められると、回答としては「分かりません」となってしまいますので……

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  うーむ。これは「つなぎたい電装品の消費電流」にもよる話なので、bigkenさんにその点を確認してみましょう。

●デイライトはLEDフロントウインカー一体式のもので、デジタルテスターで測定したところ、片側「116mA」ほどしかありませんでした。

●レーダー探知機はセルスターもので「1A」

●ドライブレコーダーはMAXWIN製で「2A」

●フットライトはエーモンの製品で、LEDコントロールユニットとセットのものです。ユニットは「出力可能電流:2A以下」とあります。

※質問者╱bigkenさんのメールより、一部を抜粋

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  というわけで、目安としては合計5～6アンペア程度と考えられるものかと。

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  だとするとナビ自体が消費する分も含めて、容量オーバーとなる可能性が高いです。全部つなぐのは、やめたほうがよいかと。

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  その根拠は……？

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  ナビ裏のACC電源の容量を考えるうえで、ひとつの目安となるのが、ヒューズのアンペア数です。

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  フムフム。

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  ご質問者の方が乗られているJB64Wジムニーの配線図を調べてみたところ、ジムニーのナビ裏には、以下の2つの電源が来ています。

RADIO	15A	常時電源
ACC	5A	ACC電源

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  「RADIO」？

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  これはヒューズの記載名称です。以前にヒューズの種類について勉強しましたよね。

  ※「電源を取ってはいけないヒューズと、取ってもいいヒューズの違い」参照。

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  ああ、そういえば「RADIO」ヒューズは、オーディオ関連のヒューズでしたね。

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  JB64Wジムニーの場合は「RADIO」ヒューズは常時電源で、それとは別に「ACC」ヒューズを経由して、ナビ裏にACC電源が流れています。

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  ……そして、そのACC電源ヒューズが5アンペア。

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  そうです。つまりナビ裏のACC電源は、最大容量で5アンペアしかない上に、ナビが消費する分もあるわけですよ。

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  ……それはマズイ。bigkenさん、全部つなぐとヒューズが飛びます。

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  今回のように、オーディオ関連のACC電源ヒューズが5アンペアしかないとしたら、後付けの電装品の電源を取るには、不向きだと思います。

JB64Wジムニーだけでなく、いくつかの車種でACC電源容量を確認したところ……



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  最近のトレンドとしては、ナビ裏のACCは信号線のみの小さい容量で、常時電源に大きい容量の電源が通っている車が多いです。

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  フムフム。

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  これ（↓）は30ヴェルファイア前期の例。この場合は「RADIO No.2」ヒューズが、ナビ裏のACC電源です。


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  7.5Aしかないので、これでも前述の後付けの部品＋ナビで、容量オーバーとなる可能性があります。

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  ジムニーに限らず、ナビ裏のACC電源の容量は、そんなに余力がないってことか。

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  小容量の電装品ひとつならヒューズが飛ばなくても、いろいろ追加していくと……いずれは容量オーバーでヒューズが飛ぶ可能性が高いです。

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  じゃあ、どうするの？

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  ACC電源で動作する後付けの電装品を付ける場合は、シガーソケット等の電源がオススメです。



✔ 具体的な取り方は「シガーソケット裏から、分岐でIG電源╱ACC電源を取り出す方法」参照。

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✔ なお、IG電源は、ACC電源の代わりとして使える。

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  シガーソケットの配線なら、容量が大きくなるってこと？

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  シガーソケットは15A程度のヒューズが入った、容量の大きい電源となっていることが多いです。



上は30ヴェルファイアの例。

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  ただし、シガーソケットにつないで使う電装品の消費電流は、差し引いて考えないといけませんが。

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  なるほど、そうやってヒューズのアンペア数を元に、ACC電源の容量を判断していくのか～。

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  ハイ。ヒューズから電源を取る場合はもちろん、ナビ裏から取りたい場合でもまずはヒューズをチェックして、ナビ╱オーディオ裏のACCが何アンペアの容量なのかを確認する必要があると思います。

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  ……ただ、ヒューズボックスの記載だと分かりにくいかも？

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  どのヒューズがどの電装品を受け持っているかは、取説にも説明が書かれていますよ。

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  そっか！

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  あるいは配線の太さでも、ある程度は想像がつくかも知れません。

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  あー。
  太さで判断する方法は前にもやりましたね。

  ※「細線、太線、中太線の違い。電源取り出しする配線はどれ？」参照。

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  JB64Wジムニーのナビ裏を、私自身は見ていないので分かりませんが、ACC電源の線は細い可能性があります。なお、配線図を見る限りでは、ナビ裏の「薄緑」が常時電源・「薄茶」がACC電源です。

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  なるほど、なるほど。

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  複数の電装品を装着する場合は、ヒューズ電源を用いて容量のあるヒューズから電源を取ったり、シガーソケット裏から取ることをオススメします。

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  それでも足りないときは？

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  リレーを用いて、バッテリー直の電源を取る必要があります。

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  ACC電源の場合は、リレーが必要になりますね。



✔「ACC電源のバッ直方法。リレー付きのバッ直ケーブルの仕組み」参照。

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  いずれにしても、バッ直以外の電源の取り方をするにあたっては、「車両の電源を借りている」という意識を持つのが大切だと思います。