電源取り出しの疑問
スバル車ののれん分けハーネスにおける、バッテリー電源とバックアンプ電源の違いはなに?

スバル車に電装品を取り付けるなら、使わない手はない〈のれん分けハーネス〉。この便利な電源取り出しアイテムには、バッテリー電源(BATT)やバックアップ電源(BKUP +B)があり、どっちも常時電源が取り出せるが、どちらを使うのがいいのか。その違いをわかっておきたい。
スバル車のバッテリー電源とバックアップ電源はどちらも常時電源だが…
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DIY動画部(YouTube)の視聴者の方から頂いた、電源取り出しに関する質問。
●DIYラボ 本館:イルミちゃん
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おさらいですが、スバル車には特有の電源取り出しハーネス〈のれん分けハーネス〉があります。
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後付け電装品の取り付けには重宝する存在で、いろいろな種類の電源がまとめて取り出しできます。
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その中で常時電源が必要なときに迷いそうなのが、質問に出てきた2つの表記。
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確かにスバルののれん分けハーネスには、「BATT」と「BKUP +B」があります。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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バッテリー電源というのはバッテリーと直結している回路という意味だから、いかにも常時電源ですが……
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「BKUP +B」も電源の種類でいうと常時電源ですね。
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つまりどっちも常時電源。確かに紛らわしい気もします。
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基本的には同じなのですが、容量が少し違っています。
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フムフム。
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過去のスバル車の傾向を調べた限りは、1番端子の「BATT」は7.5Aが多いです。14番端子の「BKUP +B」は10~20Aになっています。
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バックアップ電源のほうが容量が大きいのか。
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ただ14番端子は空きになっている車種もあります。
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ふむ。同じスバル車とはいっても、当然車種によっても事情は変わるでしょうね。
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そうなんですよ。参考までに最新のフォレスターの例で調べてみると1番端子の「BATT」は20Aで、14番端子の「BKUP +B」は10Aになっていました。
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むむ。従来の傾向とは逆なんだ。
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フォレスター1番端子のBATTは20Aのヒューズから単独でオプションカプラーにいっていますが、14番端子の「BKUP +B」は10Aのヒューズを通過後、オプションのアイサイトアシストモニターやドライブレコーダー、リモートエンジンスタート用のカプラーにも分岐していました。つまり兼用の回路です。
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そういうことならバックアップ電源よりバッテリー電源のほうが使い勝手が良さそうですが……しかしそんなことは車両配線図を見ないと分からないですよねぇ。
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そうですね。一概には言えません。なので一般的な回答としては、常時電源用としてはどちらでもいいと思います。
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ただし両者の容量には差がある可能性が高い。
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容量が大きい電装品を接続する場合は注意が必要で、車種によっては空きになっている場合もあるといった感じの違いですね。
Q
スバル車には各種配線を取り出せるコネクターがありますが、バッテリー電源とバックアップ電源の違いは何でしょうか?

Amazonでも販売されているスバル純正 のれんわけハーネス

DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL
079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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