通好みの電装カスタム
ハイエースの車中泊にうってつけの電装DIY
ハイエースでの車中泊に、かなりオススメの電装パーツ「イージースタートキット」。その便利さは前記事で説明済み。知ればきっと欲しくなるので、ここではハイエース4型後期をモデル車にDIY取り付け方法を解説。
ブレーキを踏まずプッシュスタート長押しでエンジン始動
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「ブレーキを踏まないでエンジン始動できたら、車中泊にも便利」の記事で、デンクルのイージースタートキットを紹介しましたが……
●レポーター:イルミちゃん
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その後も対応車種を拡大。30系アルファード・ヴェルファイア、60系ハリアー、50系プリウス、50系プリウスPHVに続いて……
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200系ハイエース専用モデルを発売しました〜。
●アドバイザー:DENKUL 岡本研究員
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……なぜハイエースだけ、特別に強調しているかと言いますと……
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車中泊に使う車種としては、定番ですので。
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特にこの技がオススメの車種、なんですね。
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ただし、ハイエースには1型、2型、3型、4型前期・後期……とありまして、プッシュスタートが登場したのは、4型からなんですね。
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フムフム。
3型まではなかったんだ。 -
そうです。4型(前期)以降、はじめてプッシュスタート搭載グレードが出てきたのです。
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当然ながら、今回の話はプッシュスタート付きのハイエースであることが前提になりますね。
✔ プッシュスタートボタン長押しで、ブレーキを踏まずにエンジン始動させるのが、デンクルのイージースタートキット
4型後期ハイエース。
ハイエースのプッシュスタート付き車
✔ プッシュスタートが付いていれば、前期・後期ともに対応している。
ハイエース用╱イージー
スタートキット取り付け方法
スタートスイッチ裏のパネルを外す
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それでは、実際にハイエースに取り付ける工程を解説しましょう。
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モデル車は4型後期ですが、取り付け方法は前期もほぼ同じ。一部違う点については、のちほど出てきたときに説明します。
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最初は何から……?
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まず、プッシュスタートボタンが付いているパネルを外します。下のほうで、クリップが2箇所使われています。
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このクリップは真ん中を浮かすことで外せます。先の細い内張りはがしか、マイナスドライバーで外します。
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クリップを外したら、まずパネルの下側を手で引っ張ってフリーにします。
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このパネルは、上のほうのスタートボタン付近まで一体形状になっています。
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下側が外れれば、上側も引っ張ることで外せます。ツメがささっているだけなので。
上側も外れた〜
スタートボタン裏でのカプラーオン接続
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パネルが取れて、プッシュスタートボタンの奥が見えるようになりました。
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プッシュスタートボタンにつながっている、黒いカプラーがあります。
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ロックがかかっているので、親指でツメを押しながら引っ張ります。
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抜けたら、イージースタートキットのカプラーをつなぎ直して……
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抜いた車両側の純正カプラーにも、つなぎ直します。
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純正配線の途中に、イージースタートキットのカプラーが割り込みました。
コレを抜く
スポ!
✔ オスメスで分かれているので、つなぎ間違える心配はない。
ブレーキパネル付近での配線作業
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次はブレーキペダル付近のカプラーを探します。
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ハイエースの場合はアンダーカバーなどはないので、下から覗き込めば目的のカプラーが見えます。
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この白いカプラーもツメを押しながら抜いて……
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配線作業をやりやすくするために、コルゲートチューブを少しカットします。
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そうすると、カプラーにつながる4本の純正配線が見えますが……
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まず、カプラーから配線が出ている側を自分のほうに向け、さらにカプラーのロックは上側にある状態で見ると、下写真のようなアングルになります。
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見方を間違えると配線を間違えるので、注意です。
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この向きで、右上の配線(写真だと黒)が目標の線。
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この線に、ユニットから出ている「緑」を接続します。
こういうアングルで見る
✔ 車の装備によっては、配線色が「赤」の場合もある。色での判断ではなく、位置をしっかり確認することが大切。
ヒューズボックスから電源を取る
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ハイエースは覗き込むと、バーンっとヒューズボックスのフタが見えます。
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このカバーを外すと……
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あとは説明書で指定している位置のヒューズを抜き、付属のヒューズ電源に差し替えます。
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あとは運転席側から通してきた電源線を、ヒューズ電源とつないでおしまい。
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ちなみに運転席側から助手席側へ電源線を通すのも、ハイエースはラクですね。
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冒頭でクリップを外す場面以外、特に工具も出てきませんでしたね。
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ただ、ハイエースの場合はヒューズボックスがフタで密閉されている都合上……
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ヒューズボックスから出ている配線が、そのままでは通せないことになります。このカバーには隙間がなくて。
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あらま。
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というわけで、配線が1本通せるだけの「切り欠き」を作る必要があります。
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なるほど。
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目立たないよう、フタの上側でやるのがいいですね。そうすればまったく見えません。
最後に助手席側足元にあるヒューズボックスから電源を取ります
✔ なお、今回は4型後期をモデルに説明しているが、4型前期はヒューズボックスの形状や配列が異なる。そのあたりは説明書で詳しく解説している。
✔ ここで取り出しているのは常時電源だが、説明書で位置まで指定されているので、検電テスターなどは特に必要ない。
✔ ヒューズ電源を取り付けたことがない人は、「ヒューズ電源の正しい付け方(取り出し)。向きに注意!!」などで基本的なことを知っておこう。
DIY Laboアドバイザー:岡本 亮
「カプラーオンで簡単に取り付けできる」をテーマにした電装品を開発するDENKUL(デンクル)代表。車の電装、プログラミングの双方に長けている。工具大好き。●DENKUL(デンクル) https://denkul.jp/
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