ワンオフパーツの作り方実習

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FRPや発泡ウレタンを使うときの、車のマスキングのコツ（マーキングの重要性）

FRPや発泡ウレタンを使うときは、その下準備・前工程が重要。ここでの製作例はシャークアンテナなので、車のマスキング作業から解説する。マスキングには二段階あって、まず前段はマジックで型取り線をマーキングする目的で貼る、マスキングテープ編。

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  「FRPを使うときの〈材料〉や〈道具〉は何を揃えればいいの？」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  車にFPRを貼ったり発泡ウレタンを盛ったりする前工程、マスキングについて解説します。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  今回はシャークアンテナだから、舞台は屋根の上です。

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  前回解説した通り、車にFRPを貼るときはポリエステルフィルムテープが必須ですが、それを貼る前にまず、ボディにマスキングテープを貼っていきます。



※ここからは、脚立などを使用しての作業。

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  ここで最初に、マスキングテープを貼っている意味は？

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  これはマジックで、型取りの線を描くためです。


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  何本も貼って、「面」にしていくんですね～。

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  シャークアンテナは小物ですが、おおかたのイメージよりも広く、大きく、ワイドに貼ります。


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  だいぶ広範囲に貼りました。

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  次に、センター（中心）を正確に割り出します。

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  シャークアンテナが、左右どちらかにズレたらカッコ悪いですからね。

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  で、どうやってセンターを出すかという話なんですが、基準になるのは、車の前後の部品で必ずセンターに付いているモノ、ですね。

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  例えば？

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  リアに貼ってあるエンブレムの中心とか、ナンバープレートの中心とか、フロント方向ならルームミラーの付け根……などがセンターの目印になりますね。

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  なるほど。

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  僕らの普段のやり方だと、そういう基準の延長線上を光で照らせる専用機械（建築などで使われる）を使うんですが……

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  DIYだと、そんなマシーンはないので……。

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  基準となるパーツから、定規などで測って、中心位置を出す……というやり方になるでしょうね。




ハイマウントストップランプの左右の長さを測って、センターラインを割り出した例。

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  中心が分かったら、マスキングテープに印を描いておきましょう。


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  この中心線を元にして、どの位置にどのくらいのシャークアンテナを作るのか、大まかなデザインを考えます。


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  シャークアンテナだとしたら、長さはどのくらいか、太さはどのくらいかを検討します。

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  フムフム。

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  屋根の上からの視点ばかりで見ていないで、車全体を横方向から見て、長さをチェックしたり……



地面に立つと屋根のラインは見えないので、キャップなどを立てて目印にする。

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  ただ、実際の細かなライン取りやデザインは「発泡ウレタンを削りながら作る」ので、この段階はあくまでもベースラインを描いているだけです。

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  ひとまず、こんな感じのラインが出来上がりました。

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  次は、シャークアンテナとボディの位置関係を示すようなガイドラインを描いておきます。

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  と言うと？

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  例えばオーバーフェンダーを作っているとすれば、「ボディの横を走っているプレスライン」「給油口のライン」「リアバンパーとフェンダーの境界線」などを、全てなぞっておくんですよ。

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  なんでそんなことをするの？

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  発泡ウレタンを発泡させたあとは、車体は直接見えなくなるからです。


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  給油口はどこー？ってなるので、ある程度ガイドになる線を、マスキングテープ面に描いておく。それを手がかりに、発泡ウレタンを削っていくんです。

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  なるほど。

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  まあ、今回のシャークアンテナの場合は天井に載せるので、何か余計な凹みがあるわけでもなく、ガイドを描く必要性は薄いと言えば薄いんですが……

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  ふむ。
  プレスラインもないしね。

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  しかし、ガイドがあるに越したことはない、という意味では、屋根の後端のライン（ウイングとの境界線）は描いておくといいですね。


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  このとき、マジックの太さのせいでガイドがあいまいにならないよう、線のどっち側がリアルな型取り線（ケガキ線）なのかを、矢印で示しておきます。


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  細けー！

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  でも、これをやっておかないと、マジックの太さの分だけでも数ミリカンタンにズレますからね。

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  ……それもそうだな。

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  こうやって、発泡ウレタンを盛ったあとでガイドになるような線を、できるだけたくさん……できれば全て描いておくことをオススメします。

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  今回は描きようがないので1本だけ……のラクな例なんですね。

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  書き込める情報を全てマスキングテープの上に描いたら、次は例のポリエステルフィルムテープの出番です。