ドアポケットLEDも、高級車純正風イルミのひとつとして外せない技
ドアポケットをLEDで光らせる、内装イルミ。間接発光の柔らかな光は、もともと高級感を感じさせるが、実際に高級車の室内に純正採用される流れも見られる。DIYのヒントにもなりそうなドアポケットLEDの最新事情は、知っておきたい。
ドアポケットLED(ドアポケットイルミ)について、純正と後付けの両側面から、最新事情をレポート!
DIYラボ レポーター:イルミちゃん
ドアポケットLEDイルミも純正採用が増えているが、いじる余地あり
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ドアポケットを光らせるのは、LEDカスタムで以前から行われてきた技ですが……
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最近は、純正でも光るケースが増えていますよね。室内側のドアハンドルとか、ドアポケットとか。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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LED技って、純正採用されると、その後「DIYでやってみたい」意欲が高まる傾向にあります。
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なるほど。現在、球屋がカスタムを手がけているのは、最新型の22系クラウンなんですが……
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22系クラウンの純正ドアポケットって、どうなっているの? 何かDIYのヒントになることがありそうな予感。
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フロントドアは、一番上のインナードアハンドルと一番下の大きいドアポケットが、純正でも光っています。
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そうなのか。
……では、いじる余地ナシのパターン? -
いいえ。そんなことはないです。純正ではかなり明るさを抑えていて、光っているのがほとんど分からないレベル。
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あー。アンビエントライトなどの、内装イルミと同じ事情だ。
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なので、やり過ぎない程度に光量をアップさせつつ……
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ここでも光量アップカスタムの出番か。
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あるいは、もともと純正では光らないポケットにも、LEDを追加してみました。
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しかし、カスタム後の状態で見ても、いたって純正風ですねぇ。
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そこはコダワリです。球屋でこういったインテリアランプの増設や光量アップをするときは、やり過ぎないことに気を遣っていますから。
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いつもの球屋テイストですね。
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内装で光が多すぎてもクドいし、運転していて、光が眩しいと邪魔になるし……
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だからこそ、純正はうっすらと光らせているわけですからね。
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そうですね。高級感という意味でも、明るすぎないことは大切です。
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……なるほど。
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まあ、そのへんは好みの問題でもありますけどね。
ドア内張りに切り欠きを作り、アクリルを入れ、ライン状に間接発光させる
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今どきのドアポケットLEDは、光源の仕込み方も凝っています。
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クラウンのフロントドアポケットを例にすると、純正の状態で、ドア内張りに切れ込みがあって、そこにアクリルが仕込まれています。
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純正のドアポケットLEDは凝ってるなァ。
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そうですね。見えない場所ではありますが、どこもかしこもアクリルを使っています。
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ヘッドライトやテールランプだけでなく、インテリアランプまでアクリル面発光の時代か~。
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車種によりますけど、レクサスとかでもこういう手法が使われていますね。
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ドアポケットをわざわざ覗き込む人はいないでしょうけれど、覗き込んでも光源が見えない。
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まあ、実際のところ点光源より、アクリルを使って細長く間接発光させるほうが全体がキレイに光りますからね。
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なるほど。
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ここは光量アップさせた箇所ですね。
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そうです。アクリルも含めて純正をそのまま使って、LEDだけを後付けし直して、光量アップさせました。
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純正でアクリルが入っているなら、生かせるからいいですね。
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しかし、こういう純正構造は、生かせる場合と生かせない場合がありますけどね。
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……と言うと?
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一番上のドアノブのところも、純正で切り欠きがあって、ライン状に光ってはいるんですけど……
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これを光量アップさせようと、上にLEDをポンっと追加しても、中で屈折させているので全然光らないんです。
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あらま。
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だから、純正のライン状の切り欠き(窓)だけは生かしつつ、裏側はアクリルを入れ直しています。
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コッチのアクリルは、後付けなんだ。
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そうです。切り欠きの形状は純正から変えていないから、覗き込んでも自然ですけどね。
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そして、真ん中のポケットは純正では光らない場所ですが…
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ここは何も無かったから、内張りを切って切り欠きを入れて、アクリル越しにライン状に間接発光させています。
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つまり、純正の構造と同じように作ったんだ。
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そうですね。見えない場所なので、単に穴を開けてLEDを埋め込む方法でもいいんでしょうけど……そのへんはコダワリも入っていますね。
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純正から凝っているだけに、こだわる気持ちも分かりますが……
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フロントドアでいうと3箇所ともいじっています。そして、手法は全部バラバラ……ということになります。
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純正に負けじと、さらに凝った作り込み。ドアノブLED最前線にて、球屋のドMな加工魂が炸裂したもようです。
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……。
✔ LEDは仕込み直して、純正より光量を上げている状態。
ただし、純正はこんなに明るくありません
しかし、光量がもの足りない……
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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