>>> バネ交換ガイド（第7回）

底付きしていて乗り心地が悪い！ バネレートを上げたら防げる？

車高調が底付きしていて、乗り心地も腰痛も限界……この底付きを、どうにかできないのか。バネレートを上げたら「ドン」という底付きの衝撃がなくなって、乗り心地がましになる気もするが、実際はどうなのか。

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  前回の「車高調が硬い！ バネレートを下げることで、乗り心地は良くなるの？」とは逆説的な話になりますが……

  ●レポーター：イルミちゃん

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  フムフム。

  ●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員

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  車高調の乗り心地が悪い原因……というのが、「バネの硬さ」ではなく「底付き」だとしたら？

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  ああ、そういうケースもあるでしょうね。

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  実は、こういう疑問をくれた読者の方がいたのです。

■ 質問

車高調が底付きしていて乗り心地が悪い場合、バネレートを上げることで、底付きは防げますか？

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  つまり、バネを硬くすることで、むしろ乗り心地の改善につながることはあるのか？

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  状況次第な面がありますが、対策のひとつとしてはアリ、でしょうね。

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  ホー。

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  バネレートを上げれば、沈み込みが少なくなるので、底付きはしにくくはなります。

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  やっぱりね。

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  ここでいう「底付き」とは、正確にはおそらく「バンプタッチ」であることが多いとは思いますが。



✔ 基本的にはショックの底付きを防ぐためにバンプラバーが入る構造がほとんどなので、先にバンプラッチが起こる。「ショックの底付きとは？ 車高調でも起こる原因と対策」参照。

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  まあ、バンプタッチも底付き同然の状態には違いありませんよね。

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  そうですね。鉄×鉄の接触となる底付きほどではないけど、突き上げ感があるので、乗り心地は悪いです。

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  ……でしょうね。

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  「ドン」という底付き感が頻繁にある状況だとすれば、バネを硬くする（バネレートを上げる）ことで、今よりは乗り心地が改善される可能性はあります。

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  バネが硬くなる……という意味では乗り心地が悪くなるかも知れないけど。

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  しかし、それにしても、バンプタッチの衝撃よりはいい、という話ですね。

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  なるほど、なるほど。

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  ただし、この方法が正解と言えるかは、状況によって変わってきます。

車高が低い車だと、底付き（バンプタッチ）までの距離が、極端に短くなっているケースもあります



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  その場合は、多少バネレートを上げてバネを硬くしたところで、底付きは防げません。

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  けっきょく、こうなる。


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  バネを硬くしたところで、沈まないわけではありませんからね〜。

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  例えば底付きまで、1センチしかストローク余地がないような状況だとすれば……

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  バネレートを上げたところで、底付きしてしまう。

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  1センチ・2センチしかストローク量が残っていない足回り（低車高の状態）では、バネレートを変えても解決策にはならないかも知れません。

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  そんなに少ないストローク量って、ありえるんですか？

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  車高が低い車だと、1センチ2センチのケースはありますよ。

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  そうなのか。

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  例えばストローク量が5センチもあるとしたら、そもそも、頻繁に底付きするとは考えにくい。

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  なるほど。

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  だから、それなりに短いストローク量で、底付きが起こっていると考えられます。

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  しかし、短すぎると、バネを換えただけでは底付きは防げない。

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  そうなんです。

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  けっこう難しい話ですね。

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  そのあたりを見極めてからやらないといけないので、「何キロのバネを入れればいいですか？」って聞かれても、答えようがないのです。

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  ……ただ、そうはいっても、バネレートを上げることで、今より底付きしにくくなる、とは言えるんですね。

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  それはそうですね。だから、頻繁に底付きしていて乗り心地が悪いなら、効果はあると思います。