社外エアサス導入ガイド（第3回）

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エアサスのメリットとデメリット。車高調との違い

エアサスのメリット・デメリットを知りたい人も、エアサスと車高調との違いを調べている人も、求める答えはほぼ同じである場合が多いので、ここでまとめて解決。エアサスのザックリとした概要が、これでわかる。

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  社外エアサスは車高を自由に調整できるのがメリットですが、同じように車高が調整できる足回りに、車高調があります。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  車高調とエアサス、購入前にどちらがいいのかで悩んでいる人もいると思いますが……

  ●アドバイザー：ACC タイソン研究員

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  ここでは、車高調と比較しながら、エアサスのメリットとデメリットを検証していきます。

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  まず車高調との決定的な違いは、「車高の調整方法」ですね。

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  確かにこれはぜんぜん違いますね。

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  エアサスは、エアバッグの空気の出し入れで車高を上げ下げするので、操作としては手元のスイッチで行います。

室内に車高調整のためのスイッチを付ける


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  いっぽう車高調は、足回りをいじらないと調整できませんね。つまりタイヤ＆ホイールも、外して行います。

✔ タイヤ＆ホイールを外さないで調整できるACCの車高調もあるが、ここでは一般的な車高調の話をしているので除外する。



やり方は、「車高調の正しい調整方法」参照。

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  車高調は、車高が調整できるとはいっても、瞬時にできるわけではありません。

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  まあ、出先で車高を上げるっていうのは無理がありますね。車高を変えるなら、出かける前にジャッキアップして……という感じですね。

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  エアサスは、スイッチひとつで上げ下げできる。エアサス最大のメリットと言えそうです。

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  例えば走行中に工事中の場面に出くわしても、車高を上げられますからね。


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  だから結果的に、どこにでも気にせず乗っていけるようになります。

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  そういえば車高調で低くしている人は、段差があって通れない道なども、把握していたりしますよね〜。

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  そうですね。知らない道で遠出するなら、あらかじめ車高を上げておく必要があるでしょうし、そのときにまたジャッキアップして……という手間がかかるのが車高調です。

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  その点、エアサスならば、何も考えずにそのまま出かけていける。

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  利便性という意味では、エアサスのほうがメリットが大きいと思います。

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  しかし、メリットばかりではありませんよね。

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  車高調と比べたときの、エアサスのデメリットも知っておきましょう。

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  エアサスは利便性と引き換えに、どうしても部品点数が多くなります。これは車高調との違いです。

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  車高調はバネとショック、それからアッパーマウントくらいの構成ですが……


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  対してエアサス。足回りのショックとエアバッグだけ見ると、同じようなものですが……


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  これだけではなく、空気を溜めるタンクや、空気を集めるコンプレッサーなどの部品も必要になる。

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  どこかに、それらの部品を設置する必要がありますね。



✔ エアサスのインストール方法も進化しているので、今後詳しく紹介予定。

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  あとは、エア圧を見るメーターや、車高を調整するためのスイッチを室内側に取り付ける作業も必要になりますね。

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  まあ、室内で調整できるようにするんだから、当然の手間と言えます。


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  あとはエアサスはコンプレッサーを使うので、コンプレッサーが回っているときはブーンっていう音がします。

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  彼女やお嫁さんからは、うるさいと言われるかも知れません。それはデメリットだなぁ。

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  ミニバン系だと、コンプレッサーを置く場所が室内とつながっているから、特に音が気になるかも知れませんね。

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  あー、なるほど。

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  トランクにコンプレッサーを収められる車（セダンなど）で、スペアタイヤスペースを使えるのであれば、室内にはほぼ聞こえないぐらいのレベルになりますけどね。

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  そのへんは、車の構造によっても違うんですね。

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  それと、車高を調整するためにエア（空気）を使っているからこそ起こるトラブルとして、エア漏れが起こりうる。

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  原因はエアサスの品質の問題？

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  部品の問題であることもあるし、取り付けミスであることもあります。



✔ エアサスのエア漏れ問題は、各パーツとゴムホースの接続部分、フィッティングの精度などが大きく関わる。

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  なお、エア漏れの原因と対策については、今後詳しく解説する予定ですが……

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  ただ、いずれにしても車高調では存在しないトラブルではありますね。そういう意味では、エアサスのデメリットとして挙げられます。

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  車高調の場合はネジで調整しているから、固着が起こるというデメリットもありますけどね。

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  雪国の人や、冬にスキーやスノボに行くような人は、車高調よりもエアサスのほうがメリットが多い気がしますが、どうなんでしょうか？

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  基本的にはエアサスのほうが、乗りやすいでしょうね。車高を上げてチェーンを付ける……といった作業も出来ますから。

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  あー、そっか。
  そんなメリットもあったか。

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  ただし電磁弁（※）を付けたりすると、気温が低い条件下で動きが悪くなったり……かえってトラブルの問題が出てきたりします。

（※） 電磁弁とは、車高の上げ下げを高速にするためのパーツ。ACCエアサスでは、オプションパーツの扱い。

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  ……ほほう。

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  ただ、この問題は、シンプルな機械式のエアサスだったら起こらないです。

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  フムフム。
  エアサスの種類によっても違うんですね。

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  そうですね。雪国で使うような人は、電磁弁などは付けない、シンプルな機械式エアサスをオススメします。

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  今回は漠然とエアサスをひとくくりにして、メリット＆デメリットを検証していますが……

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  「デメリットの少ないエアサスの組み方」はありますし、ACCとして提案していることでもあるんです。

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  ナルホド。そのあたりは、今後詳しく紹介していきます。……そして最後は、気になるアノ問題。

あとはエアサスと車高調では、車検時の扱いが違います



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  ここは気にする人が多そう。

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  もともとがバネサスの車の場合、それをエアサスに換えるのは「足回りの構造が変わる」ということなので、構造変更が必要です。

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  構造変更ってなに？
  という人は下記記事を見てください。



✔ 「〈構造変更〉とは？〈記載変更〉との違い」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  いっぽう車高調なら、付けたままで車検に通りますね。



✔ 「車高調は車検に通る？ 通らないケースがあるとすれば…」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  ただし、もし純正エアサス車がベースだった場合は、この話は逆になります。

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  例えば純正エアサスの30セルシオで車高調に換えたら、構造変更が必要。

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  そうですね。その場合は、社外エアサスを付けても構造変更は必要ない。ようは、元の足回りから構造を変えるかどうかの問題ですので。

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  とはいえ、今の世の中は、大半がバネサス。

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  エアサスを付ける＝構造変更が必要になる車がほとんどです。しかし、構造変更手続きに関しては、スムーズにいくようにメーカーとしても準備しているので、心配はありません。

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  エアサスだと車検に通らない、のではなく、通せるようにするために一手間かかる、ということですね。