気になる工賃
シーケンシャルウインカーの値段はいくら?(部品価格+工賃)
シーケンシャルウインカー化するには、いくら位かかるのか。気になる値段にせまる。作業の手間が車種によって違うため、プロショップに問い合わせても、ザックリのどんぶり勘定になりがちだが、可能な限りキッチリした部品価格と工賃を、光モノ専門店〈イルミスタ〉で取材した。
シーケンシャルウインカー化の費用の大部分は「工賃」
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シーケンシャルウインカーの作り方について、詳しくやりましたが……
●レポーター:イルミちゃん
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皆さん、がんばって自作してくださいね。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
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……あ。
違うんですよ、野本研究員。 -
?
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「シーケンシャルウインカーを自作できる人」なんて、世の中にほんの一握りしかいないんですよ。
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そうかも知れませんが、ココは、DIYラボでしょ? ……ていうか、もう私の話を聞いていませんね。
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今日は「自作なんてできるわけがない!」という一般ユーザー向けの企画。シーケンシャルウインカーの値段を、計算してみようと思います。
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フムフム。
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まず、メインパーツ。シーケンシャルウインカーユニットの価格としては、安価なモノが出てまいりました。
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しかし、これをペタっと付けたらシーケンシャルウインカーになる……とはいきません。
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シーケンシャルウインカー化は、ようするにヘッドライト加工ですからね。
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つまり、ワンオフ加工としての工賃がかかる。
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そうですね。部品代は、LEDも抵抗も安い。シーケンシャルウインカーユニットにしても、エルパラの新型はかなり安い。どれも安価なものばかりですけど。
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いっぽう、加工の手間は膨大です。
※そのあたりの苦労も、「シーケンシャルウインカー自作教室」参照。
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まあ、シーケンシャルウインカーの値段は、大部分が加工工賃ですね
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ヘッドライト加工……となると、何十万円もかかるイメージがありますが?
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ウインカーの加工だけなら、そこまではかかりませんよ。
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じゃあ、いくらなの? ということで、LED加工専門店・イルミスタの工賃を暴いていきたいと思います。
エルパラのシーケンシャルウインカーユニット。価格は1980円。
ウインカー部分をLED化するのにかかる工賃
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なお、イルミスタの工賃はどんぶり勘定ではなく、作業毎に分かれて設定されているので、順を追っていきます。
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まず、ヘッドライトの殻割り工賃がかかりますね。
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シーケンシャルウインカー化する、ということは確実に殻割りが必要になりますね。
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ヘッドライト殻割りの工賃は、車種によって手間が異なるので変動しますが、2万5000円〜3万円(税別)の間が目安です。
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殻割りができたら、LEDを仕込む工程ですね。
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ウインカースペースに基板を使ってLED化するのにかかる費用が、左右で3万円〜(税別)となっています。これは部品代(LEDや抵抗)を含めた値段。
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ただ、3万円という設定は、LED数は左右合計100発以下の場合です。
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つまり片側で50発まで。参考までに上の写真の例は、77発ですね。つまりオーバー。
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片側で50個を超える場合は、そのぶん部品代と工賃がかかります。
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そもそもLEDって、どのくらい入るんだろう?
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そこは車種によります。入る車種は、片側で100発以上入れることもできる。
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てことは、3万円というコストも倍になる!?
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LEDが倍になったら加工代が倍になる、というほど変化するわけではありません。
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でも部品代としては、倍になりますよね?
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イルミスタで使っているLED自体は100発で2500円前後なので、この部品代は数に比例して上がりますけどね。
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なるほど。しかしLEDの種類によっても、値段は変わるでしょう?
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そうですね。基本コースの3万円〜という設定は、オプトサプライの帽子型LEDを使った場合の料金です。
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例えば「日亜の砲弾型を使いたい」などのコダワリがあれば、LED代がその分アップするんですね。
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ですね。なお、ここまでの費用は、シーケンシャルウインカーではなく流れないLEDウインカーも同様です。
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流れる基板のほうが、高くなるのでは?
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基板製作だけでいうと、そんなに作業時間は変わりませんので。
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そうなんだ。
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ただ、シーケンシャルウインカーの場合は、基板を製作したあとが異なってきます。
✔ 「殻割り」とは、ヘッドライトのレンズとハウジングを分離して、開ける作業。
✔ LED選びについては、「シーケンシャルウインカー自作に向きなLEDはどれ?」参照。
シーケンシャル化するのにかかる部品価格と工賃
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ここからは、シーケンシャルウインカー独自の部品価格と工賃が入っていきます。
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まずは、シーケンシャルウインカーユニット代がかかってくるのと……
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それと、シーケンシャル配線作業の工賃がかかりますね。
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通常のLEDウインカーより、複雑ですからね。
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ユニット代と配線処理の工賃を合わせて、シーケンシャル化するのに+1万円程度(両側分)かかります。
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ユニットだけ2個買っても、4000円はかかります。コミで1万円なら、それほど工賃が高いわけでもないですね。
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従来の流れるウインカーユニットと違って、このシーケンシャルウインカーユニットは取り付けの手間が大幅に減っていますから、工賃も安く設定しています。
1個は1980円だが、ライトの数だけ必要なので、最低2個必要。
✔ シーケンシャルウインカーユニットと、従来型の流れるウインカーユニットの違いは、「シーケンシャルウインカー専用リレーユニットの大本命登場か!?」参照。
ハイフラ対策にかかる工賃
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あとは、シーケンシャルウインカーであっても、流れないLEDウインカーであっても、必要になるのがハイフラ対策です。
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つまり、ハイフラキャンセラー抵抗(ハイフラ防止抵抗)の取り付け工賃ですね。
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抵抗の値段は数百円程度のもの(※上の抵抗で480円)ではありますが、取り付け工賃としては3000円〜(税別)かかります。
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なお、3000円というのは、フロントバンパーを外さないでできる場合の工賃です。
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フロントバンパーを外すとしたら?
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バンパー脱着工賃が7000円〜(税別)となっています。
※大型バンパーはもっと高くなる。
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つまり通常は、バンパー脱着とハイフラ対策の工賃の合計が1万円〜(税別)ですね。
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ここまでで、シーケンシャルウインカーの値段が算出できました。
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一番安いパターンだったとして、おおよそ7万5000円〜(税別)ですね。
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あとは、車種によってウインカーのサイズや形状も違うので、若干変化します。
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このくらいの費用でできるならプロに作ってほしい、という人はイルミスタ(↓)へ!
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イルミスタなら、優しい&仕事キッチリの野本研究員が、相談にのってくれます。
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けれど、そんなお金ないよ〜、という人は……
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「シーケンシャルウインカー自作教室(第1回)」連載へどうぞ。優しい野本研究員が、製作ノウハウを全公開しています。
LED通販エルパラで売っている定番モデル・メタルクラッド抵抗ゴールドタイプ
✔ どういう作業なのかは「ウインカーをLED化した車のハイフラ対策」参照。
シーケンシャルウインカー加工の工賃目安
ヘッドライト殻割り | 2万5000円〜(税別) |
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ウインカー部分のLED加工 | 3万円〜(税別) |
シーケンシャル化 | 1万円〜(税別) |
ハイフラ対策・バンパー脱着あり | 1万円〜(税別) |
✔ 表中の料金は、基本料金。車種によっては作業時間が大きく変わることがあるため、変動します。(※あくまでもイルミスタでの目安価格です)
埼玉県三郷市に実店舗のあるLEDショップ、「イルミスタ」
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
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