車を便利にする電装DIY
シガーソケット(電源ソケット)をバッテリーに直結する方法
![バッテリーにシガーソケットを直結したところ](../images/column-839-01.jpg)
シガーソケットをバッテリーに直結する方法を覚えておこう。アウトドアはもちろん、災害で停電した時の照明・充電用の電源にもなるので、非常に心強い。必要なアイテムと接続方法を、電気が苦手な初心者にもできるように解説する。
バッテリーに増設用シガーソケット(電源ソケット)を直結して、アウトドアや防災で活用するには?
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最近はアウトドアブームもあって、車のシガーソケットに接続して使う12V仕様の電装品がたくさんあります。
●レポーター:イルミちゃん
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ここでは、普通のバッテリーに、シガープラグ付きのDC12V電装品を直結する方法を解説したいと思います。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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シガープラグとは、こういうやつ(↓)ですよね。
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これを、どうやってバッテリーに直接つなげるの? ぜんぜん形が合わないけど。
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そこで登場するのが、増設用のシガーソケット(電源ソケット)ですね。
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まず、シガーソケットをバッテリーに直結すれば、シガープラグの電装品をそのままバッ直で接続できるようになります。
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そういうことか。市販のサブバッテリーには、シガーソケットが付いていたりするけど……
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今回の方法なら、普通のバッテリーでも、シガープラグの電装品が直結できるようになります。
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廃バッテリーを活用してアウトドアのサブバッテリーとして使ったり、防災用グッズとしても使えそうですね。
![車載電装品についているシガープラグ](../images/basic-85-03.jpg)
![シガーソケットとシガープラグの関係](../images/column-839-02.jpg)
電装品のシガープラグが「オス」で、シガーソケット(電源ソケット)が「メス」。
蝶ネジタイプのバッテリーターミナルを使うのがオススメ
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で、どうやってシガーソケットをバッテリーに直結するのか?
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例えばサブバッテリー用にバッテリー単体を別途購入したとすれば、最初はターミナルが付いていない状態ですよね。
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バッテリーのツノ(端子)だけの状態です。
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そこでまず、バッテリーターミナルを付けます。
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ターミナルもエーモンからいろいろ出てましたね。
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エーモンのバッテリーターミナルは3種類ありますが、完全にサブバッテリー用途で使うのであれば、蝶ネジタイプのバッテリーターミナルが最適です。
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なぜ蝶ネジタイプ?
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最初にターミナルをバッテリーに固定してしまえば、あとは蝶ネジの手回しで、シガーソケットの脱着が可能になるからです。
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あ! 蝶ネジなら、ドライバーがなくても脱着できるってことか。
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なお、バッテリーにターミナルを付けるときは、プラスとマイナスが決まっているので注意しましょう。
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そうなんですね。
……逆に付けるとどうなるの? -
バッテリーの端子のテーパー形状(太さ)がビミョウに違うので、中途半端な位置で止まってしまうと思います。
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ちゃんと付かなかったら、逆ってことですね。
![蝶ネジタイプのバッテリーターミナル](../images/column-839-03.jpg)
Amazonでも買えるエーモン バッテリーターミナル(8853)は、バッテリーサイズ「B」に適合する蝶ネジタイプ。
✔ 同じく蝶ねじタイプのバッテリーターミナル(8854)は、バッテリーサイズ「C・D・E・F・G・H」に適合する。
![バッテリー端子に蝶ネジタイプのターミナルを付け、手回しで配線の脱着を行っている](../images/column-839-04.jpg)
![蝶ネジタイプのターミナルを取り付けたバッテリー](../images/column-839-05.jpg)
シガーソケット(電源ソケット)の配線にはヒューズを付ける
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バッテリーターミナルを取り付けたら、次は、シガーソケット(電源ソケット)側の仕込みに入ります。
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ところで、シガーソケットはどれにしましょう?
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アウトドア用途で電装品をいろいろ差し替えるならば、プラグロックタイプより、通常の貼り付けタイプのほうがいいですね。
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フムフム。
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ここでは、エーモンの中で一番オーソドックスな電源ソケットを用意しました。
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電源ソケットにはヒューズは付いていないので、ヒューズは必ず付けないといけません。
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ということは、まずヒューズホルダーが必要ですね。
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ヒューズホルダーにもいろいろありますが、ここでは定番のヒューズホルダー(Y74)を使います。
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ヒューズホルダーを付けるときは、電源ソケットの配線コードのプラス線に付けますが、そのまま付けるとプラス線だけ長くなってしまいますので、先にプラス線を少し短くしておきましょう。
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なるほど、なるほど。
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電源ソケットに付いている配線コードはダブルコードなので、手で引っ張ればプラスとマイナスに裂けます。
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そのうえで、プラス線だけ短くカット。ヒューズホルダーを横に置いて目安にしましょう。
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次にプラス線とヒューズホルダーの線を端子でつなぎますが、「Y74」のヒューズホルダーは、0.85スケアの太線が使われています。
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けっこう太線なんですね。
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ハイ。その太さでも対応できる端子じゃないとダメってことですね。ギボシ端子であれば、0.5~2スケアまで対応しているので、ここではギボシ端子を使います。
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次はシガーソケットのプラス線に、ヒューズホルダーを接続します。
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こうすることで、プラス線とマイナス線の長さが、だいたい同じ長さになりました。
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配線コードの末端はまだ切りっぱなしの状態ですね。
![エーモン 電源ソケット 貼り付けタイプ(1540)](../images/column-835-03.jpg)
詳細はAmazonのエーモン 電源ソケット 貼り付けタイプ(1540)
![エーモンのヒューズホルダー Y74](../images/column-839-06.jpg)
詳細はAmazonのエーモン ヒューズホルダー(Y74)。10アンペア以下の管ヒューズ用ホルダーで、超定番モデルと言える。
✔ ラインナップを一通りチェックして選びたい人は、「ヒューズホルダーの種類と選び方」参照。
![シガーソケット(電源ソケット)のプラス線だけを短くカット](../images/column-839-07.jpg)
![ヒューズホルダーの配線にギボシ端子を付けている](../images/column-839-08.jpg)
✔ ギボシ端子を付けたことがない人は、「ギボシ端子の正しいかしめ方(付け方)」参照。
![シガーソケットのプラス線に、ヒューズホルダーを接続](../images/column-839-09.jpg)
![シガーソケットとヒューズホルダーのリアル配線](../images/column-839-10.jpg)
シガーソケット(電源ソケット)を蝶ネジタイプのターミナルにつなぐ
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配線コードの末端は、蝶ネジタイプのバッテリーターミナルに対してつなげるので、8Φのクワ型端子を付けます。
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クワ型端子にもサイズはいろいろあるので、何でもいいわけではありませんよ。
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そして、プラスとマイナスの配線コードの両方に、クワ型端子を付けます。
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これで配線作業が完了!
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あとは、バッテリーターミナルに接続するだけですね。
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その前に、忘れずにヒューズを入れます。
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あ、そういえば、ヒューズホルダーを付けただけで、ヒューズを入れてませんでした。
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ヒューズホルダーにヒューズを入れるときは、バッテリーにつながっていない状態で行います。
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電源ソケットの使用可能電力が80W(電流に換算すると6.66アンペア)なので、6アンペア以下のヒューズを入れます。
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エーモンのラインナップでいうと、5アンペアのヒューズですね。
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ここで10アンペアのヒューズを入れてしまうと、電源ソケットの使用可能電力を超えてしまうのでヒューズの意味がない点に注意しましょう。
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ヒューズを入れたら、あとはプラス、マイナスを間違えないようにバッテリーターミナルに接続します。
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蝶ネジタイプのターミナルを使っておけば、この脱着は手回しでいけるので、外すのもカンタンです。
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これで、バッテリー直結でシガープラグ付きのDC12V電装品が使えるようになりました。
![8Φのクワ型端子](../images/column-839-11.jpg)
Amazonでも販売されているエーモン クワ型端子セット(3317)が、まさに8Φ。品番によってサイズが変わるので注意。
![配線コードの末端にクワ型端子を付けている](../images/column-839-12.jpg)
✔ 付けたことがない人は、「クワ型端子の正しいかしめ方(付け方)」参照。
![シガーソケットをバッテリーに直結するときの配線全体像](../images/column-839-13.jpg)
✔ エーモンでは、通常はバッテリープラス端子への接続には丸型端子を推奨しているが、ターミナルのネジをゆるめるだけで脱着できるクワ型端子のほうが、今回の用途には適している。
![ヒューズホルダーに5アンペアの管ヒューズを入れている](../images/column-839-14.jpg)
![エーモンの管ヒューズ](../images/basic-91-21.jpg)
Amazonでも買えるエーモン 管ヒューズ(3654)が、5アンペア。
![シガーソケットの配線を、バッテリーターミナルにつなぐ場面](../images/column-839-15.jpg)
✔ ひとくちメモ
ターミナルムキ出しの状態だとショートが恐い、という状況なら、ターミナルカバーを付けておけば安全。蝶ネジタイプのターミナルを使っている場合は、出っ張っているので、それに合わせて作られているカバー(↓)を使う。
![エーモンのターミナルカバー 8858](../images/column-612-07.jpg)
詳細はAmazonのエーモン ターミナルカバー(8858)
シガーソケットを増設するときはまず、電源ソケットの選び方に注意しましょう。どれでも同じと思っていたら大間違い! そのあたりの注意点はDIYラボ〈動画部〉がYouTubeで解説しています。
![エーモン工業 中塚雅彦](../images/adv-nakatsuka.jpg)
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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