ハーネス講習（第4回）

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メーカーオプションナビや純正マルチを、市販ナビ（社外品）に交換するには？

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同じ純正ナビでも「メーカーオプションナビや純正マルチ」と「ディーラーオプションナビ」では、ナビ交換の事情が異なる。市販ナビ用の変換ハーネスでは対応できない、メーカーオプションナビおよび純正マルチのナビ交換は、どうすればいいのか。

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  ハーネス講習の第4回です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  これまで「純正ナビを交換したいときのハーネス」をいろいろ解説してきましたが、基本的にはディーラーオプションナビであることが前提の話でした。

  ●アドバイザー：ビートソニック ワタナベ研究員

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  フムフム。

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  純正ナビといっても、ディーラーオプションナビは汎用品ですので、まだ交換はやりやすいと言えます。

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  市販ナビ用の、変換ハーネスさえあればできる。

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  しかし、いわゆる汎用的な変換ハーネスでは対応できない車種（あるいはグレード、オプション）も多数存在しているのです。

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  ムムム……。

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  例えば、純正でもともとメーカーオプションナビとサウンドシステムが付いているようなケース。


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  上は10アルファード前期「DVDナビ付きシアターサウンド車」の例なのですが……

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  いくらアルファードといっても、10系ならそろそろ最新ナビに交換したい人は多いはず。

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  そうなんですが、普通にナビ交換するとどうなるか。

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  ……ゴクリ。

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  純正ナビを取り外すことはできますが……


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  純正アンプが動かなくなり、その結果、純正5.1チャンネル再生機能を失い、純正センタースピーカーも鳴らなくなります。配線を引き直したところで、鳴らせるのはフロントスピーカーとリアドアのみです。

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  地図が最新になる代わりに、失うモノが多すぎる……。

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  そうなんですよ。基本的にはメーカーオプションナビ付きサウンドシステムだと、カンタンに交換はできません。

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  市販ナビはあきらめるしかない？

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  普通のハーネスでは無理です。ここから先は、専用に作られたアダプターが必要になってきます。

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  ちなみにビートソニックの製品カテゴリー名では、ここから先は「サウンドアダプター」という名前になります。

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  変換ハーネスではないんだ？

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  なぜサウンドアダプターと呼ぶのかと言うと、「市販ナビに交換したあとも、すべての純正スピーカーから音を鳴らす」という意味合いがあるためです。

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  ほほう。
  つまり純正スピーカーを生かせるんですね。

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  そうです。そのためのポイントは、純正ナビを外しても純正アンプを上手く動かすということなんですが……

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  フムフム。

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  しかし、純正アンプを今まで通り動かそう、と思ったら、単に線をつなぐだけではダメなんです。音量レベルの調整も必要だし、コンピューターとやり取りしていたりもするので……



✔ 10アルファード前期「DVDナビ付きシアターサウンド車」の例だが、純正アンプ、TVチューナーの他にも、コントローラーユニットが多数搭載されている。

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  確かにややこしそうですね。

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  カンタンに言うと、純正ナビを外した後も、純正ナビがいるかのようなフリをしていないと、純正アンプがうまく動作してくれない車がほとんどです。

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  お母さんがいなくなっても子供が泣かないように、誰かがお母さんのコスプレをする……みたいな？

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  そうです。そのコスプレをサポートしているのが、サウンドアダプターなんです。

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  そんな解説でいいのか！

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  まあでも、発想としてはそういうことなんですよ。

純正マルチ付きの車も、市販ナビやオーディオ（ヘッドユニット）に交換するなら、サウンドアダプターが必要になります



純正マルチ



✔ マルチ（純正マルチビジョン）とは、純正モニターでナビ、オーディオ、エアコンの操作などが可能な統合的なシステムのこと。 セダンの他、ハリアー、ランクルなどの高級車に搭載されている。

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  純正マルチが付いている車も、マルチを外すだけでは、エラーや不具合だらけ、です。

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  マルチになると、いよいよ、いろいろなものと連動していますからね。

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  例えばエアコン操作をマルチで行うシステムだとすると、エアコンも操作できなくなります。

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  非・現実的過ぎる話ですね。

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  ですからやはり、純正ナビがいるように見せかけたり、いなくても済むような回避策であったり……そういうプログラムが必要になってきます。

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  それが入っているのがサウンドアダプター、なんですね。

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  そのビートソニックのサウンドアダプターも、大きく2つのシリーズに分かれますが……

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  フムフム。

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  純正マルチのモニター部分とオーディオデッキが別々の車種は、基本的には純正デッキの部分だけを交換します。

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  え〜っと、そこに市販ナビを入れることはできるの？

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  できます。つまり残った純正モニターと合わせて、画面が2つになるパターンです。


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  代表車種でいうと、レクサスIS（20系）や、30ハリアー、20プリウス、17/18クラウンなどがこのパターン。

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  デュアルモニターになるのか〜。

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  車種によっては純正モニターの外部入力を生かせるので、追加した市販ナビのリアモニター出力をそこにつなぐと、上でDVD、下で地図を表示……なんてこともできます。

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  エンターテイメント性能・大幅アップ♪

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  このパターンのサウンドアダプターは「MVXシリーズ」と言いますが……



MVXシリーズのサウンドアダプター。上はレクサスISなどに対応する、MVX-141

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  フムフム。

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  いっぽう、先に紹介したアルファードのように、純正のナビ画面を外してしまうパターンが、SLXシリーズ（SLAシリーズ含む）です。



SLXシリーズのサウンドアダプター。上は60ハリアーや150ランクルプラド対応の、SLX-150

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  その違いは、ユーザーが選択するわけではなくて？

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  選択するのではなく、車種（グレード、オプション）の違いで決まってきます。ようは、どちらのパターンで開発できるかは、純正の作りによるので。

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  な〜るほど。