ナビ交換の実例
18スピーカーの20系アルファード・ヴェルファイアでナビ交換する問題点(後編)
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18スピーカーの20系ヴェルファイアでナビ交換した実例ルポの後編。純正ナビを外すと純正フリップダウンモニターも使えなくなるので、フリップダウンモニターも交換になる大技。カンタンではないが、不可能ではない。
純正18スピーカーを全部生かしつつ社外ナビ&フリップダウンモニターへの交換を実現
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「18スピーカーの20系アルファード・ヴェルファイアでナビ交換は可能だった」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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おさらいですが、予算があるなら「社外ナビ+16チャンネルのアンプ内蔵DSPを使って全スピーカーを鳴らす」というやり方もあります。
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
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でも……それだと機材が高価。
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そこで今回は、ビートソニックの〈SLX-132〉をベースにそれを配線加工して「11スピーカー分まではこれで対応する」方法を考えました。
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本来〈SLX-132〉は11スピーカー(パノラミック スーパーライブサウンド)用です。なので、今回の実例 20系ヴェルファイアの18スピーカー(プレミアムサウンド)仕様には使えないけれど……
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そこはカーデンで配線加工して流用しました。その時点で、残りは「サブウーファー(1)」と「天井スピーカー(前╱中央╱後ろ)が合計3セット(6)」となりました。
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それでもまだ、7スピーカーも残っているんですねぇ。
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ここで! コストを抑えるなら〈TOON X DSP〉が一台あれば、4チャンネルのうち1チャンネルをサブウーファーに割り当て、残り3チャンネルは、天井スピーカー3セットを(ステレオではなく)モノラルにしてしまうことで対応は可能です。
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おお、なるほど! 贅沢言わなければ、計算上は4チャンネルのDSPでも足りる。
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ただし、今回は別の問題があって、これでは実現できませんでした。
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というと?
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今回はナビ交換だけではなく、フリップダウンモニターも交換する前提だったんです。
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フムフム。
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純正で付いているフリップダウンモニターは、純正ナビを外したら使えなくなってしまうので、そこはセットで交換となります。
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いろいろ、大変だなぁ。
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でも今回のお客さんはそこまで分かっていて、事前にアルパインのナビとフリップダウンモニターを両方用意しているのです。
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ほほう。さすがオーナーのレベルも高い!
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そしてそのアルパインナビには、前後独立で音を鳴らす機能がありました。例えば「前席では音楽を鳴らし、後席ではTVの音声を鳴らす」といった具合の機能です。
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アルファードやヴェルファイアにはピッタリの機能だ。
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しかしこの機能を活かそうとすると〈TOON X〉が1台だけだと無理なんですよ。
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ん……?
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なぜなら「フロント音声用の入力」と「リア音声用の入力」を、DSP側の設定で切り替えできる必要があるからです。
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……なんだか、難しい話ですね???
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〈TOON X〉は仕様として「フロント音声用の入力」と「リア音声用の入力」を、ミックスして受け取るタイプのDSPです。
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フムフム。
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しかし今回のケースだと、フロント入力とリア入力を混ぜないで独立して受け取る必要があります。パソコンの設定で切替できるDPSもありますが〈TOON X〉DSPには、そういう機能はありません。
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では、切替できる高価なプロセッサーを買わないとダメ?
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その手もありますが、今回は「TOON X DSP」を2基がけすることで解決しました。
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そんな手アリなの???
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はい。あるいは、チャンネルを「フロント入力」と「リア入力」に切り替えられる機能を持った8チャンネルのアンプ内蔵DSPを使う、という手もありますね。
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そういうことかー。
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やり方はいくつか考えられますね。今回やったのはそのうちのひとつの方法に過ぎません。
フリップダウンモニターも本来は「プレミアムサウンド」には不適合なので、土台などは加工しながら流用している。
なぜアンプ内蔵DSPが必要なのか? 普通のアンプではダメなのか?
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ふと思ったんですが……今回のケースは、主要な11スピーカーは〈SLX-132〉で鳴らしていますよね?
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そうですね。DSPを経由しているのはサブウーファーと天井のスピーカーのみです。
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ということは、DSPを入れたからって全スピーカーを調整できるわけではない…?
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そうですね。その意味では、アンプ内蔵DSPではなくて「外部アンプ」でもいいということになりますが、この場合はコンデンサーなどは間に入れる必要がありますね。
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というと…?
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この18スピーカー仕様のプレミアムサウンドシステムについている天井スピーカーは、種類としてはツイーターみたいなものなんです(※正確には、空間制御用5センチスコーカーツイーター)
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天井スピーカーは高音寄りの音を鳴らしている。
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なので、普通のフルレンジの信号を入れてしまうと壊れてしまう可能性がありますね。ツイーター後付け時の注意点と同じです。
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ああ、そうか。高音用のツイーターに、低音を入れたらダメなんだ。
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なので、今回はTOON X DSPで、低域の周波数はカットした上で、天井スピーカーに信号を送っているわけですね。
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そういうことまで考えないといけないのね……
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同じような注意点としては、20系アルファード・ヴェルファイアのプレミアムサウンドシステムに付いているフロントツイーター。これも要注意ですね!
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なにが注意なのでしょうか?
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純正ツイーター側にはコンデンサーのような「低音をカットする仕組み」が入っていません。この場合はやはり、フルレンジの信号をいれると壊れるわけですよ。
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今回の組み方だと〈SLX-132〉を経由して鳴らすと言っていましたね?
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なので〈SLX-132〉からのツイーター用の出力には、コンデンサーを入れています。
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そういうところも含めて「配線加工が必要だ」ということなんですね。
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そうです。純正ツイーターにコンデンサーが入っている場合は飛ばないけれど、18スピーカー仕様のフロントツイーターにはコンデンサーが付いていないので注意なんです。
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配線図を解析しながら作業しないと、リスク大ですね
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それゆえ一般的には「20系アルファード・ヴェルファイアの18スピーカー仕様は、全18スピーカーを生かしながらナビ交換するのが難しい」とされているんですね。
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……カーデンがそれを実現出来たのは、特殊な例だと考えたほうがよさそう。
DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
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