サイドスリップ調整が必要となる場面とは？

サイドスリップ調整は、どんな場面・条件でやるべきか？自分の車は、サイドスリップ調整が必要なのか？気になっている人・気になるけれど、取りあえず放置していた人は、一読をオススメ。

車検時にも、サイドスリップ調整はやっているが…

アライメントテスターなし・ホームセンターで揃う材料でできる、トー角のDIY調整の方法を、全4回の連載で解説してきましたが……
●レポーター：イルミちゃん
今日はその補足。どんな場面でサイドスリップ調整が必要になるのか、をおさらいしておきましょう。
●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員

✔ トー角のDIY調整方法の連載は、「トー角の調整（サイドスリップ調整）はDIYでできるのか？」からスタート。

車検のときにも、サイドスリップは測定されますよね。
そうですね。ズレが大きかったら、車検には通りませんからね。

サイドスリップ=「横滑り量」

ハンドルを真っ直ぐにした状態で、1メートル車が進んだときの横滑り量。プラスマイナス5ミリ以下に収まっていることが、車検をクリアするための条件だ。実際にサイドスリップテスターで測定する。

それなら皆さん、狂っていれば車検時に、サイドスリップ調整はやってもらっているはずでは？
そうなんですが、その場面でのサイドスリップ調整は、車検に通すためにやっていることです。
ふむ!?
その後、車高を下げたり上げたりしたら、そこでもうトー角は狂います。
あ、そっか。
車高が変わった時点で、サイドスリップ調整（あるいは四輪アライメント調整）はやり直さないといけません。

車高調を付けたときには、サイドスリップ調整は必要？

まず車高が変わった時点が、サイドスリップ調整が必要なタイミング

車高調やダウンサスを付けたときも、必要になります。

当然それも、車高が変わるタイミングですもんね。
しかし、現実には、車高調を付けてもサイドスリップを取ってもいない車が多い気がします。
……あらま。
J-LINEの場合、すでに車高調が付いている車が、アクスル交換のために入庫してくるケースって多いんですよね。
アクスルで、追加ローダウンするのが目的ですね。
しかし、見ていると、車高調が付いていてローダウンしているのに、サイドスリップ（トー角の調整）がきちんと取られていない車がほとんどです。

ようするに、世の中的には、車高調を付けて、そのまま終わりにしているケースが多いと思われます。
ふーむ。必要性を知らないのかも。あるいは費用的な問題とか…。
まあ、でも、車高調を付けただけ……位のトー角の狂いだったら、まだいいんですよ。
え。
いいの？
本当はタイヤには良くないです。でもトー角の変化としては、まだそれほど極端ではない、という意味です。
フムフム。
しかし、車高調のアッパーマウント調整でキャンバー角を付けたり……

キャンバーボルトを付けた……となると、トー角の狂いが大きくなっていきます。
車高だけでなく、キャンバー角の変化も加わっているケースですね。
その場合は、サイドスリップ調整は必須になります。
なるほど、なるほど。
アクスル交換の場合はリアの話なので、単独なら取らなくても大きな問題はないかも知れませんが……
え、そうなの？
でも、現実的にはリアにアクスルを付けてリア車高が下がったら、フロントも下げることが多いはず。

あー。けっきょくは、フロントのトー角が狂う。
つまり、サイドスリップ調整はやったほうがいいですね。なお、J-LINEでは、車高調ポン付けだとしても、サイドスリップだけはしっかり取ってます。
タイヤの偏摩耗でかえって損しないように、覚えておきましょう。

「DIYアライメント調整も、この手順なら夢ではないかも!?」に続く

DIY Laboアドバイザー：氏家淳哉
リアアクスルキットで有名なJ-LINE（Jライン）。足まわり加工に長けたプロショップでもあるので、直接クルマを持ち込めば様々なワンオフ加工も依頼できる。深い知識・高い溶接技術は比類ない。●J-LINE TEL 022-367-7534 住所：宮城県多賀城市町前1-1-13

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