ホーン取り付け完全ガイド(第1回)
社外ホーンの電源取り出しは、バッ直(バッテリー直)が安心
多くの車の純正ホーンの音は「ピー」。対して高級車チックなのは「パー」。そこで「パー」と鳴る社外ホーンに交換するのはなかなか面白いのだが、取り付けの注意点がある。電源はバッテリーから直接取る「バッ直」が最適だが、まずはその理由から解説する。
ホーンの消費電力は意外と大きい
今日から「ホーンの取り付け方法」を解説していきたいと思います
アドバイザー:DIYライフ 藤本研究員
純正ホーンから社外ホーンへの交換ということですね
DIYラボ レポーター:イルミちゃん
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純正ホーンが「ピー」の車は、ホーンを「パー」に交換することで、高級感がぐ〜んとアップ!
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なんか面白そう♪
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でね、ホーンもいわゆる電装品なんですよ。
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フムフム。では、LEDと同じってことですね。
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まあ、消費電力の違いをまったく無視すれば、そういうことになりますが……
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消費電力がLEDとはぜんぜん違う?
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ぜんぜん違うどころか、例えば今回付けようとしている社外ホーンは、1個で4アンペアの電流が流れます。
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1個4アンペアか〜! ホーンってそんなに電気を使うんですね。
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で、2個付けるとすると合計8アンペアです。
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2個も付けるのッ!?欲張り過ぎでは???
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というか、社外のホーンってだいたい2個付ける製品が多いです。
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そ、そうなのか。
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純正ホーンは1個だったり2個だったりいろいろなケースがありますけどね。
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ところで、藤本研究員。純正のホーンが1個だったとして、そこに2個付けるなんてできる?
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できますよ。むしろ、それが普通によくあるパターンですから。
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ほー。
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でもね、ただ2個付けるだけなら、電源線を分岐させればいいけれど、社外ホーンの取り付けはそれだと問題が生じる可能性があるのです。
定番ホーンの、「PIAAスレンダーホーン」。DIYライフでは、ホーン取り付け時に便利な専用バッ直ケーブルとセットで販売中。
純正ホーン1個から
社外品のWホーンに
数秒間鳴らしたらヒューズが飛ぶ可能性
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例えば4アンペアのホーンを2個付けると、合計で8アンペアもの電流が流れるってことです。
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砲弾型LED(15ミリアンペア)に換算してみたら……500発分以上なんですね〜。
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まあ、ホーンというのは大電流が流れる電装品の代表格みたいなものなんですよ。
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それって、問題が起こりそうな予感が……。
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気をつけないといけないのは、純正ホーンのラインから電源を取った場合に、ヒューズが飛ぶ可能性がある、ということです。
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キタ!
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軽自動車なんかだと、特にヒューズ容量も小さいから切れやすい。
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まあ、純正ホーンが小さいの1個だった車に対して、大型ホーンを2個付けるとか、いかにも無理ありそうですよね。
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消費電力がぜんぜん違いますからね。それでも、ホーンを一瞬鳴らすだけなら、問題なかったりはするんですが……
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一瞬で8アンペアとか、流れるわけではないか。
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そうなんですよ。でも、何秒間かパーーーっと鳴らし続けていると、ヒューズが切れるというパターンがあるんですよ。
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あらま。
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サンキューの「パ」だけなら8アンペア流れなくても、「パーーー」っと鳴らしたら切れるっていう。
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なるほどね。
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なので、社外ホーンの取説でも、「取り付け後に何秒間か鳴らし続けて、ヒューズが切れないかどうか確認してください」というような注釈が入っていたりしますよ。
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3秒、5秒と鳴らしてみてヒューズが飛んでしまう場合は?
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その場合は、バッ直(バッテリーから直接電源を取る)配線が必要ですよね。
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以前にバッ直のきほんを教わりましたが、ここでリアルにバッ直の出番ですね!
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特に古い車だと、ホーンの電気が流れるラインが、オーディオと兼用になっていたりするケースもありますので。
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ということは?
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そこそこパワーのあるオーディオを組んで、ガンガン鳴らしながら、「パー」ってクラクション鳴らしたらヒューズが飛んだ、みたいな。
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そもそも調子に乗りすぎですね。それって自分の経験談でしょう?
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……。ま、とにかくヒューズが兼用ヒューズになっている車種は、特に注意が必要です。
純正ホーン用の電源ライン
バッ直のきほんは「バッ直電源取り出し入門」参照。
DIY Laboアドバイザー:藤本壮啓
某カー用品メーカーに長年勤務し、車業界にDIYを広めた伝説の広報マン。現在は独立して、DIY用品を扱うセレクトショップ「DIYライフ」を設立。単なる製品の宣伝トークではない、DIYユーザー側に立ったアドバイスが持ち味。通称「フジモン」。
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