板金塗装をもっと身近に

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テールランプの塗り分け塗装って、どうやっているの？

テールランプ塗装の参考＆ヒントになる、テール塗り分け実例。人気はスモーク塗装やキャンディレッド塗装だが、その両方を使った合わせ技だ。2色をどのように塗り分けしているのかチェックしつつ、その注意点も解説。

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  今日のテーマは、テールランプの塗り分け塗装はどうやっているのか？ です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  DIYラボ読者の人から、テープランプのスモーク塗装やキャンディレッド塗装を頼まれることは多いんですが……

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  ふむ。

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  ひとつのテールランプで、スモーク塗装とキャンディレッド塗装の両方を使って塗り分けてほしい、という例がありました。

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  なるほど。

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  これはスペーシアの社外テールランプなんですけど「同じメーカーのものを付けている人が多いから、塗装で個性を出したい」のが狙いでした。


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  「個性」がキーワードね。

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  で、どこをどう塗り分けるのか。全体にスモーク塗装するとしても、このバーの部分（↓）だけは残したほうがいいよね、ということになりました。


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  それでバーの部分をマスキングしたんですね。

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  そうです。この状態でテールランプ全体にスモーク塗装をしました。


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  マスキングを剥がすと、こういう状態になります。


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  次には、その逆のマスキングをするんです。


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  つまり、クリアのバー以外のところをマスキング。

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  そして今度はキャンディレッド塗装をして……


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  マスキングを剥がすと、塗り分け塗装になるわけです。


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  剥がしたら、最後にクリアを全体に対して吹きます。

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  最後はクリアで全面をシールする感じ。

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  カンタンに、塗装の手順を説明しました。でもこのような塗り分け塗装をする場合には注意点もあります。

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  まず、それぞれの塗装の前に、必ずプライマー（接着剤）を吹いています。

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  それは普通の状況となにが違うのでしょうか？

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  今回のような塗り分け塗装では、どうしても塗料の密着性が落ちる場面が出てきますよね。

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  ……え～っと、どういう場面で？

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  まず最初に全面をスモーク塗装した、と言いましたが……


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  スモーク塗装した直後に、次のキャンディレッド塗装のためのマスキングをすぐには貼れません。

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  ムムム。言われてみればそうだ。乾いていないのに貼れるわけがない。

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  だから、ある程度時間をおいて乾かす。例えば、半日後か次の日に、マスキングして塗り分けるイメージです。

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  フムフム。

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  しかし、ということは……最後にクリアを塗る段階では、最初に塗ったスモークに対してはインターバルを置きすぎ、という状態になってしまう。

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  あ。そういえばクリアを吹くタイミングが遅れると、クリア剥がれの原因になるとかなんとか……

※「クリア塗装の重ね塗りで、艶を出すコツ」参照。

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  そうなんですよ。完全に塗料が乾く前のタイミングで、クリアを重ねていくからこそ、塗装が密着するのです。

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  下地の塗装が完全に乾いてからクリアを吹いたら……剥がれてしまう。

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  しかし、今回のテールランプの塗り分けの手順では避けられない問題なので、クリアを吹く前にもプライマー（接着剤）を吹くのが前提になっているのです。

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  そういうことね。

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  それから、マスキングテープにも注意が必要です。

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  というと…？

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  最初にスモーク塗装する前の段階では、黄色のマスキングテープを使っていますよね。


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  しかし、次にキャンディレッド塗装をする前のマスキングでは、違うマスキングテープを使っています。


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  あ、ホントだ。黄色をみどりに変えている。

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  この場面ではあえて粘着力の弱いマスキングテープを使っているのです。

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  ホホウ。

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  塗装したところに対して貼る場合は、粘着の強いマスキングテープを貼って剥がすと、いっしょに塗料が剥がれてしまったり、テープの粘着が塗装表面に残ってしまったりするんです。

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  それで、粘着力弱めのマスキングテープを使っているのね。

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  今回のような塗り分け塗装では、そういった面でも注意が必要ですね。