球屋がボツにしたLED加工（ハイラックス後編）

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LED加工専門店〈球屋〉がボツにした加工ネタ（ハイラックス編）の続き。光らせることは不可能ではないというのに、なぜ加工メニュー化しなかったのか。プロの言い分とこだわりを聞く。

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  「球屋がボツにしたLED加工（ハイラックス編）」の続きです。

  ●DIYラボ：イルミちゃん

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  続けるほどの話題かどうかはアレですが…

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員


今回注目するのは、球屋のLED加工のメニューの中では人気上位となっているレジスターイルミ。

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  エアコンの吹き出し口をLEDで光らせるカスタムで、俗に言うエアコンイルミのことですが……

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  でも「エアコンイルミっていう言い方はヘンだな～、エアコンが光るってどういうこと？」と思いまして、球屋ではレジスターイルミと命名しました。

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  いま、そんな話はいいんですよ！

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  ……？

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  このエアコンイルミ……いや、レジスターイルミは、車種問わずで人気のLEDカスタムです。

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  そうですね。カップホルダーイルミと並ぶ人気ぶりです。

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  それなのに、なぜハイラックスではこのLED加工をボツにしたのか!?　追求するべき今回のテーマです。

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  ボツにしてませんよ？
  ホラ。


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  そこじゃない。
  コッチの話です！


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  普通、エアコン吹き出し口を光らせるといったら、全部光らせるものでしょう！ この中途半端さはいったいなんなのでしょう？

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  あー。確かにハイラックスのセンターは止めました。

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  それはナゼ？

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  ハイラックスのセンターにあるエアコン吹き出し口は、目線的にちょっと位置が高いんです。ナビ画面より上、時計の横ですよ？


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  それがなにか？

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  普通に考えて、目線に近いところに光モノを追加するのはうっとおしいと思います。

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  あ～、そういうこと……。

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  付け加えると、ハイラックスのセンターのエアコン吹き出し口にLEDを仕込もうとするなら、ダッシュボード周りを全部外さないといけません。

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  そうなんだ。

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  ということはけっきょく、工賃が高くつきます。さっき言ったようなデメリットもある中で、高額な工賃を払ってまでやる価値はいよいよないな、という判断です。

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  ……なるほどね。

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  そんな球屋ですが、ハイラックスではアンビエントライトもメニュー化されませんでした……。

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  これは「やらなかった」というより、「できなかった」という表現のほうが近いですねー。


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  このドア内張り形状で、アンビエントライトをやろうとすると、どうしても加工跡が見えてしまいます。


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  ドア内張りを加工して、切ってアクリルを埋め込んで光らせる、というような手法ならいくらでもできますが……

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  埋め込んだアクリルが見えてしまう、っていうことね。

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  そうです。球屋的には、間接発光的にできないんだったら、無理にやらなくていいかな、と思っていますので。

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  厳しい条件だなぁ。

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  というのも、アンビエントライトを後付けしたい人の多くは、おそらくレクサスなどの純正風をイメージしていると思うんですよ。



レクサスRXのアンビエントライト。球屋のLED加工で光量アップさせた状態。

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  高級車純正風のテイストですね。

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  ハイラックスのドア内張り形状でアンビエントライトを作っても、そういうのとは違った感じのものにしかなりません。アクリルがライン発光するだけで。

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  中には「それでもいいから、ハイラックスのアンビエントライトを作ってほしい」という声もありそうだけど……

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  それはそうなんですが…

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  他車種でもアンビエントライトは人気の加工メニューなんだから、ハイラックスなりのカタチで世に出すという考え方もあるのでは？

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  これはもう、言ってしまえば僕ら（球屋）の感覚的な問題です。

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  ……と言うと？

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  僕らなりに「イマイチ納得がいかない」と思ったら、それはもうお客さんには出せない（出したくない）という、ただそれだけのことです。

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  やらない理由は、シンプルといえばシンプルか。

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  「なぜアノ車種ではやるのにコノ車種ではやらないの？」と言われたら、その都度、説明することになりますが……そのほうが、最終的にはお客さんは納得してくれます。

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  やって後悔しない・させないためには、「止めておく」の判断も重要ってことですね～。