ハイラックスのヘッドライトを加工者目線でレビュー

ハイラックスのヘッドライトを、LED加工のプロの目線でレビュー。同世代のトヨタ車（例：80ハリアーなど）のヘッドライトと比較すると、どんな違いがあるのか。また加工するなら、どんなスタイルが考えられるのか。球屋の加工案の試作を、記事後半で初公開。

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  「ピックアップトラックのハイラックスに、LEDを後付けする研究を開始…！」の続き。

  ●DIYラボ：イルミちゃん

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  まずはハイラックスのヘッドライトを見ていきましょう。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  普通のレビューではなく、加工者目線でのレビューです。なお、球屋デモカーのハイラックスは上位グレードの「Z」です。

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  ハイラックスのヘッドライトは、80ハリアーなどの最新型のトヨタ車と比べると、ちょっと前世代的な作りですね。

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  と言うと、どのあたりが？

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  今どきのトヨタ車だとインナーがない車種も多い中、インナーがしっかり存在しているのも珍しいし。

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  あ、なるほど。

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  内側のラインが、スモールランプ（ポジションランプ）として白く点灯しますが……


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  ただし、このライン発光は、デイライトの点灯制御にはなっていない。

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  じゃあ、昼間はこのラインは点灯しないんだ。

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  そうですね。ハイラックスにはデイライトとして点灯するランプは付いていないです。

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  そうなのか。

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  ハイラックスのヘッドライトは、一番外側の縦のラインがウインカー点灯します。


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  LEDウインカーではあります。

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  ただこのLEDも、最近のトヨタ・レクサスの車種で使われているLEDとは色味が違っていますね。

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  どう違うの？

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  最近のトヨタ系の純正LEDウインカーって、けっこう淡いオレンジ色なんですよ。それに対して、ハイラックスのLEDウインカーは色が濃いめなんです。

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  へぇ。
  よく気づくな……。

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  でも、見た感じ、使われているLEDの規格がそんなに古い印象でもない。製造上の都合なのかもしれません。

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  今のハイラックスは生産拠点がタイだから、普通のトヨタ車と細かい違いがあっても不思議ではないんですけどね。

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  ここからはちょっと、ヘッドライトの加工案について触れておきます。

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  しかし、ウインカーが縦ラインでは、球屋が得意とするシーケンシャルウインカー化もできませんね。

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  いや、でも、シーケンシャル化はいちおう考えてはいますよ。

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  ……え？
  デザイン的に無理があるのでは？

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  この縦ラインだけではなく、内側のライン（スモールライン）からウインカーとして流し始めて、外側に向かって流れるシーケンシャルウインカーを検討中です。

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  スモールラインもウインカー化させるってこと？

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  そうですね。いっぽうでウインカーのラインには白LEDを仕込んで、両者ともに切り替えの回路を仕込もうかと。

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  スモールラインをウインカー化させて、ウインカーラインをスモール化させる？？？

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  双方のラインを、スモールとしてもウインカーとしても光らせたらどうか、っていう話です。

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  お～、ナルホド。つまり、スモール点灯時から内側も外側も光らせて……

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  ウインカー点灯時には内側も外側もオレンジに切り替わるようなヘッドライトに加工するんです。

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  カッコ良さそう！

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  実はここまでは、まだ試作ではありますが加工して作ってみました。

スモール点灯時（加工後）



ウインカー点灯時（加工後）


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  なんと！ もう、お互いのラインにLEDを追加していたのか。

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  「スモールラインが、そのままウインカーラインに切り替わる」光らせ方は、80ハリアーに代表される今風のトヨタ車と同じデザインになるんですよ、結果的に。

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  確かにそうだ！
  一気に新しさが増した感じがする。

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  外車も、けっこうそういうスタイルが多いですからね。

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  ハイラックスのヘッドライトが、加工によって最新のトヨタ車風になるという、面白い展開になってきました。

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  ただし、追加したほうのウインカーの明るさは、純正ウインカーの明るさには追いつきません。


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  これは、もともと白LEDで光らせているライン（導光体）に対して、純正LEDよりは少しズレた位置にウインカー用のLEDを後付けするしかないからです。

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  あくまでも純正LEDの横に置くしかないんだ。

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  ラインを一番効率良く光らせる位置は、純正LEDに取られている。その状態での追加なので、明るさでは負けてしまいます。

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  純正LED自体は触らないで追加しているってことね。

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  そうです。こういう加工をする場面で、純正LEDは外さない・動かさない。これは球屋のいつものこだわりです。

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  そこにこだわる理由は？

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  純正LEDに手を入れてしまうと、「スイッチなどで純正復帰させる」モードも搭載できなくなりますから。

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  そっか。「いつでも純正状態に戻せる」のが、前提条件なんですね。

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  そうですね。その条件の中でやる限り、外側の純正ウインカーのような明るさを出すのは不可能ですが…


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  ただ、そうはいっても、そんなにおかしくないかな、っていうバランスまではできました。

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  この状態から、さらにシーケンシャルウインカー加工をプラスしようとしているんだ。

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  ただ、最新のトヨタ車の流れでは、シーケンシャルウインカーはなくなって「スモールとウインカーが同じ場所で切り替わる」方式になっています。

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  ふむ。
  80ハリアーもそうだった。

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  だからどっちかというと、シーケンシャルウインカーを推すよりも、白とオレンジの切り替え（だけ）のほうが、今風なのかなとは思ってますけど。

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  それならもう、できてますね。
  試作だけど。

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  でもまあ、せっかくなので、それとは別の話としてシーケンシャルウインカーもできるよ、っていう提案はしようと思っています。オプション的な扱いとして。

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  これでラインがデイライト点灯できれば、完璧なんだけどなァ。

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  実は、それも実現できるのが、ヘッドライトを分解して分かりました。

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  ほう！ デイライトもヘッドライト加工で実現できそうなんだ。

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  というか「ヘッドライト自体を加工しなくても、できる」ということが分かりました。

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  ……どういうこと？