新型クラウンの「ヘッドライト」を加工者目線でレビュー

新型クラウンのヘッドライトを、ライト加工専門店〈球屋〉が、あくまでも「加工屋目線で」レビュー。なお新型クラウンのヘッドライトは3種類あり、すべてにシーケンシャルウインカー搭載ではないので、グレード選びの参考にもなる。

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  LED加工専門店・球屋の森田研究員が、新型車のヘッドライトを、加工者目線でレビューするシリーズ。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回のお題は、新型クラウンのヘッドライト。これを森田研究員が斬ります！

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  いや〜。素直にカッコいいですね〜、コレは。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  ぜんぜん斬る気ないし!!

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  もう、光ってほしいところは全部光ってる……みたいな感じです。

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  ……と、森田研究員が褒めちぎっているのは、シーケンシャルウインカー付きの上位ヘッドライトの話、ですね？


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  そうです。
  まずはそこから整理しておきましょう。

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  グレード選びの注意点ですね。

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  シーケンシャルウインカー無しのグレードを買った後で、そのことに気づいて後悔する人が多いという話は、C-HRのときからず〜っと言っていますけど……

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  全グレードが、シーケンシャルウインカーではありませんので。

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  そうなんです。新型クラウンに関しても、30後期アルファードなどと同様に、ヘッドライトが3種類出てきます。

三眼LEDライト	シーケンシャルウインカー
三眼LEDライト	シーケンシャル無し
単眼LEDライト	シーケンシャル無し

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  最近のトヨタ車で定着しつつある、「松竹梅」方式ですね〜。

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  ハイ。グレードでいうと、RS系（※RS-Bを除く）がシーケンシャルウインカー付きの三眼ヘッドライトです。

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  つまり上位グレードですね。

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  そしてG系が、三眼ヘッドライトのシーケンシャル無し、S系・B系が、単眼ヘッドライトのシーケンシャル無しになります。

✔ 詳しくは、トヨタ自動車公式WebサイトのCROWNの「価格・グレード」ページの中に出てくる各種資料「グレード別の主な標準装備一覧」を参照。

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  つまりクラウンに関しては、RS（※RS-Bを除く）にしか、シーケンシャルウインカーは搭載されません。

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  内装はGグレードが好きなんだけどなァ……という人は？

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  Gグレードの場合は、同じ三眼ヘッドライトで横長ウインカー（流れない）なので、LED加工してシーケンシャルウインカー化することは可能です。

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  S系・B系の単眼ヘッドライトだと、難しそうですね。

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  その場合は、RSのヘッドライトを移植をしてシーケンシャルウインカー化することはできるでしょうが、他の車種でも言ってきたとおり、基本的にその手のカスタマイズはあまりオススメできません。

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  ……フム。

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  最近の車はとにかくヘッドライトが高価だし、移植工賃も含めると、上のグレードが買えるか、それに近いコストがかかりますから。

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  あまりにも、ヘッドライト移植のコスパが悪いんですね。

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  そうです。だからこそ、「ヘッドライトの違いを知らないまま、車を買ってしまった」という失敗だけは防いでほしいと思います。

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  で、注目のシーケンシャルウインカー付きの3眼ヘッドライト。こちらが流れている様子です（↓）



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  シーケンシャルウインカーだというだけではなくて、流れ方もカッコいいですよね。

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  確かに、形状・デザインからして流す前提ですね、これは。

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  さらに、デイライトも明るいんです。

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  この上のラインは、スモールではなくデイライト？

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  ヘッドライトを「オート」にした状態だと、昼間は強発光していますから基本はデイライトです。


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  おお〜。
  これはまさに「デイライト強発光」の標準装備。

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  そして、スモールオンに連動して減光する仕組みです。


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  昼間は明るく、そのままだと夜は眩しすぎるから減光。……デイライト専用の新法規の枠を、生かし切ったようなデイライトですね。



✔ デイライトの法規については、「車検に通るデイライトの条件。新保安基準（2016年10月改正）対応」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  C-HRのときはまだ純正デイライトも暗かったので、それを加工で明るくする、強発光の余地もありましたが……



C-HRの純正デイライトを加工して、およそ2倍の明るさの強発光を実現。

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  新型クラウンには、そういう余地もない。

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  う〜む。このヘッドライトをいじって、さらにカッコ良くしようというのは、至難の業か。

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  そうですねぇ。

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  イカリングでも付けてみるとか？

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  いやいや、プロジェクターも四角の3連で、イカリングっていう形状でもないし。

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  そういえば、そのプロジェクターの光り方も、ロービーム状態で2眼は光っていますね。

ロービーム点灯


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  一番内側がハイビームですね。

ハイビーム点灯


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  ハリアーでは、ロービーム時に1眼しか光らなくて、森田研究員も不満を述べていましたが……これは？

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  特に不満はないですね……。どんどんカッコいいライトになってきましたね、なんだか。

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  淋しそうですね。

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  こうなると、大きく崩すような加工は考えられない。ヘッドライト加工をするにしても、小技になってきますね。

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  小技っていうと、例えば？

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  う〜ん、例えばシーケンシャルウインカーを、ウインカーポジションとしても光らせるとか、でしょうか。

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  新型クラウンのテールランプはどうですか？

スモール・ブレーキ・バックランプ点灯時


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  いいんじゃないでしょうか。

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  ……純正がカッコ良すぎて、完全にすねてますね。

シーケンシャルウインカー



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  リアも見事にシーケンシャルウインカーですね。それも、ちゃんと横に長さもあるし。

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  ありますね。

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  森田研究員がカッコいいシーケンシャルウインカーの条件として述べていたことは、全部やってありますね。

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  ……。

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  加工したいところはありますか？

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  ……今までは、まあ「こういう風にしたかったから、加工した」みたいなところがありますからね。

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  こうなったからには、無理に加工してもカッコ良くすることは難しい……ということですね。

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  レクサスRXを見たときと似た感覚なんですが、外装面ではほとんどいじる余地がない車です。いや、これから探しますけど……

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  なるほどね。……となると、ちょっと疑問があるんですけどね、森田研究員。

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  なんでしょうか？

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  球屋は加工屋さんなんだから、いじる余地のある下位グレードをデモカーにしたほうが良いのではないですか？ 球屋こそ、グレード選び間違ってない？

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  例えば普通のウインカーのグレードを買って、それをシーケンシャルウインカー加工するとかですか？

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  そうそう。

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  それにしても、ヘッドライト自体を切り刻むような加工は今の車では現実的ではないので、シーケンシャルウインカー目当てなら、けっきょく上位ヘッドライトを移植する、ということになると思うんですよ。

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  そっか。これだけ純正のシーケンシャルウインカーの完成度が高いとね。

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  しかし、その手の移植はできると分かっているので、そうなると、あえてシーケンシャル無しを選択する意味は、球屋としては薄いんです。

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  ……しかし上位ヘッドライトには、それこそいじる余地がないのでは？

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  だからこそ、これだけ完成度の高い純正相手に、加工屋として何ができるか？ ということを考えたかったので。

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  そのグレード選び、ドM過ぎませんかね……。

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  ……。

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  強敵の新型クラウンを相手に、球屋がどう手を入れるのか!? 続報に注目です。