リアウイング取り付け・塗装講習（第4回）

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リアウイング塗装の完成度を上げる下地処理。巣穴の埋め方

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リアウイング塗装の下地処理の続きで、巣穴埋めのやり方。やらないで塗装する人も多いが、板金塗装のプロが「ここで塗装の完成度が決まる」と語る、重要度の高い工程だ。

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  「リアウイング塗装前の足付けを、DIYで行うときのコツと心構え」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回は、塗装する前段階として足付けの重要性を解説しました。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  テカテカした部分を一切残さず、全面的に足付けしたリアウイングです（↓）


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  これで、リアウイング塗装ができる！

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  いいえ。
  まだです。

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  ……あれ？

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  自分で塗装できるDIYユーザーなら、そうやって「早く塗りたい！」と先を急ぐのはありがちだと思います。だからパテも入れないで、塗ってしまう人が多いかと思いますが……

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  パテ？

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  忘れているようですが、FRP製のリアウイングには、巣穴があるのが前提です。

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  そうだ！
  小さい穴がポコポコ開いているんだった。

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  まあ、一般的には、製品版のリアウイングを塗装する前にそこまでするかどうかは分かれるところでしょうけど…。

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  ほんだ塗装の場合は……

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  僕らは長年、イベントに出るカスタムカーを作る仕事をしてきたから、その感覚からすると、やっぱりこのまま塗装するのはあり得ません。

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  ここでは、あくまでもほんだ塗装流の全工程を追っていきます。

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  クオリティを重視するのであれば、「足付け」と並ぶ、重要な作業が「巣穴埋め」です。

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  パテで穴を埋めるんですね。

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  そうなんですけど、パテを付ける前に重要な作業がある。

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  なんでしょうか？

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  エアをかけて掃除することです。

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  そこ重要？

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  重要です。もし巣穴の中に、粉が入っていたらどうなると思います？

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  え？

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  足付けで削っているうちに、粉が巣穴に埋まっている状態です。

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  そういえば……

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  このまま作業を進めたら、粉の上にパテを付けるようなものです。粉は取れてくるから、パテも取れてしまいます。

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  ウーム。
  これからやる作業が台無しになってしまう。

そこで〈巣穴がありそうなところ〉に、念入りにエアーをかけて掃除します


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  なんとなく全体を掃除するのではなくて、巣穴の中に入り込んでいる粉を、飛ばすための工程です。

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  実際の作業では、メッチャ近くで吹き付けたりしてます。このように（↓）


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  パテを付けるところは、よーくエアブローして、粉やホコリを飛ばしましょう。

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  リアウイングの巣穴を埋めるのに使う、パテの種類は？

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  ポリパテですね。通常の板金作業だと、仕上げに使うパテです。



ほんだ塗装が使っているのは関西ペイント NEOX ポリパテ180　Amazonなどでも販売されているので一般DIYユーザーでも入手は可能。

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  まずはパテと硬化剤を混ぜます。


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  そしてパテの付け方についてなんですが、この段階では、巣穴だけを狙って付けるのは難しいです。

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  それはなぜ？

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  このように（↓）目に見える巣穴ならいいんだけど……


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  実際には、この段階では見えない小さい巣穴もたくさんあるんです。

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  見えない穴をどうやって埋めるのか？

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  そういう巣穴は、サフェーサーを入れることによって見えるようになりますが……

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  今はまだ、サフェーサーを入れる前段階ですね。

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  そうです。でも、どうせ後から巣穴がいっぱい出てくることは半ば分かりきったことです。

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  ふむ。

ほんだ塗装流でいくと、この段階でFRPの貼り合わせのラインには、全周パテを付けてしまいます（↓）


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  巣穴だけを狙うのではなくて、ライン状に付けていくんだ。

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  前回のバリ取りでも解説した「FRPを貼り合わせているライン」は、目に見えない巣穴をふくめて、巣穴がたくさんあるに決まっていますからね。

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  巣穴は、FRPパーツの宿命ですので。

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  多少、パテを無駄に付けている感もありますが、このほうが確実です。サフェーサーを吹く前に、大半の巣穴を消せるので。

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  なるほど。

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  ただし、本当に余計なところにパテを付けても意味がありません。あくまでもFRPの貼り合わせのラインを狙って付けていきましょう。