検電テスターの正しい使い方

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検電テスターは、車の電装DIYの必須工具のひとつ。車からの電源取り出し場面で必要になる。役割は「電気が来ている配線がどれなのかを調べる」ことだが、実際の使用では「その配線に電気が流れるタイミングを調べる」ことが多い。

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  今日は正しい検電テスターの使い方を学びましょう。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  配線やヒューズから電源を取るときは必須の工具ですね。

  ●アドバイザー：エーモン 中塚研究員

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  そもそも検電テスターってなに？ という人も多いと思いますが……

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  カンタンに言えば、配線やヒューズに当てて「電気が流れているかどうかを調べる」アイテムです。

検電テスターの定番モデル



【Amazon.co.jp 限定】エーモン 検電テスター（A49）

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  検電テスターが使えないと、困ることはなんですか？

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  どの配線から電気を取っていいのか分からない。

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  それでは電源取り出しができませんね。ではまず初心者向きに、基本的な使い方から解説をお願いします。

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  使う時に重要なのは、まず「検電テスター自体を必ずボディアースしておく」ことです。内装で電源を調べているとしたら、ドアのヒンジなどをクリップで挟めばOK。

全てはテスターのボディアースから始まる


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  コレは、なぜやるのでしょう？

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  検電テスター自体がひとつのLEDだからですよ。プラス（電源）とマイナス（アース）が接続されて初めてLEDが光りますので……

電気が流れているプラス線に刺して、反応した状態


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  そっか。もしボディアースしていなかったら、テスターをプラス線に当てても光らない。

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  そうなんですよ。そうなると「アレ、この線は電気が来てないのかな？」と勘違いしますよね。

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  どんなに配線を調べても、永遠に電源が発見できない〜。ウケるぅ。

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  笑い事ではありません。

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  検電テスターをボディアースして配線に刺して、光ったらそれがプラス線。

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  そうですね。

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  では、光らなかったらマイナス線ってこと？

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  そうとは限りませんよね。「プラス線だけど今電気が来ていないだけ」かも知れません。

無反応＝マイナス線とは限らない


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  そっかー。あくまでも通電の有無を調べているだけなんだ。

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  まあ、配線コードが2本しかなくてどっちかがプラス、どっちかがマイナスと分かっているなら、光らないほうがマイナスというふうには考えられますが。

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  なるほど。
  確かに。

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  実は「マイナス線を調べる正しいやり方」もありますが、それはちょっと応用になる。

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  そのへんの解説は、いったん後回しで……

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  まず先にマスターしたいのはプラス線。つまり電源の調べ方です。

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  実際に電源取り出しで検電テスターを使うときには、ただ単に電気が流れている線を探すというよりは、「通電するタイミング」を調べることが多いです。

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  タイミングって？

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  例えば、電装品の取り付けではよく「ACC電源」を使いますよね。

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  ACC電源なら、エンジンオフにしたときに電気が切れるから、ですよね。

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  そうですね。このACC電源線がどれかを調べるには、「ACCオンで検電テスターが反応する線」を調べればいいことになります。

まずはエンジンをオフの状態に



エンジン停止時は無反応


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  次にキーを1段階回す。あるいはプッシュスタートボタンなら、1回押しでアクセサリーオンの状態にします。

キーをACCオンにすると



検電テスターが反応！


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  このような挙動だったら、この線はACC電源線と判断できます。

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  なるほど。実際にほしい電源のアクションをやりながら調べればいいんだ。

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  そういうことです。スモール連動のイルミ電源がほしいなら、「スモールオンに連動してテスターが反応する線」を探します。

スモールをオンにしたら



反応するのがイルミ電源


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  どの線を探すにしろ、重要なのは「エンジンオフだと検電テスターが反応しない」ということも確認しておくこと。

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  エンジンオフでも光ったら？

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  それは常時電源ですよね。そこから電源を取ったら、LEDなどはエンジンオフでも光りっぱなしになってしまいますよ。

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  検電テスターは先端が尖っていて、配線に刺して調べることができるようになっていますが……

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  そういえば刺したら被覆に傷がつきますけど、大丈夫ですかね？

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  配線に刺して調査したあとは、念のためビニールテープなどを巻いて保護＆絶縁しておきます。

調査後にビニールテープを巻く


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  でも私はあんまり配線を傷つけたくないな〜。特に純正配線は。

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  そうですよね。その場合は、配線を辿った先にあるカプラーの端子部に当てて調べましょう。

配線に直接刺したくないな〜、という時は…



その先のカプラーの端子部に当てればよい


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  この場合は、調べたい配線がつながっている端子の金属部に当てています。これでもOKです。

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  この方法がいいかも〜。

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  あるいは途中がギボシ端子などで接続されている配線なら、スリーブの隙間から検電テスターの先を差し込んでギボシ端子に当てる。この手もよく使いますね。

ギボシ端子に当てても検電できる

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  配線ではなく、ヒューズボックスから電源を取り出すときは？

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  そのときは検電テスターをヒューズに当てて調べますが、当てるポイントに注意しましょう。金属が露出している部分を狙って先端を当てます。

ヒューズの金属部に当てて調べる


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  ACC電源をヒューズから探すなら、さきほどの配線の話と同様に、「ACCオンではじめて電気が流れるヒューズ」を探します。

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  当てる場所が違うだけで、基本的な使い方は配線でもヒューズでも同じですね！