ラチェットハンドルの使い方で、ヘッド（頭）を持って早回しするのは正解？

ラチェットハンドルの使い方で「ヘッド（頭）を持って早回しする」やり方がある。よく見かける定番的な使用方法でもあるが「通常のラチェットハンドルの持ち方」とは違っている。これはこれでアリ？ それとも…

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  「スピンナーハンドルとは、どういう場面で使うべき工具なのか？」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  さーて、次はどんなハンドルが出てくるのか。

  ●DIYラボ別館 ユキマちゃん

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  おや…!? ラチェットハンドル以外は興味無しのスタンスだったユキマちゃんにも、よい変化が。

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  まあね。トリー研究員にいろいろ教わると、ラチェットハンドル以外に目を向けることも大切なのかなと。

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  うんうん。そもそもラチェットハンドル一本槍では、ソケットレンチを使いこなしているとは言えないもんね。

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  ということで、今回のネタはなにかな？

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  ここでいったん、話題がラチェットハンドルに戻ります。

  ●アドバイザー：KTC トリー研究員

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  おいッ!?

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  ……そうくるんだ。

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  ソケットレンチの駆動工具はもう無い、ってこと？

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  いえいえ。そういうことではありません。まあ、聞いてください。

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  先生にはなにか考えがあるようです。

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  ラチェットハンドルの使い方のおさらいです。まず通常のハンドルの持ち方。

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  ふむ。


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  しかし、よくこういうふうにヘッドを持って回す使い方を見ませんか？


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  あ、そういえば！
  この持ち方もよく見る気がする。

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  なぜこのような持ち方をするか分かりますか？

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  なんだかチャラいカンジが、カッコ良く見えるから？

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  ユキマちゃんじゃあるまいし。

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  ばかね。私は理論を踏まえているから、こんな持ち方はしないのよ。

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  ……つまり、この持ち方はNGだと？

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  だって、こんな持ち方をしたら、力がかからないじゃないのよ。

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  トルクは【ハンドルの長さ×かけるチカラ】で決まる、と勉強済みです。

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  確かに、ねじの「ゆるめ始め」や「最後の締め付け」では、この持ち方では力が足りないでしょうね。

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  ふむ。

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  しかし逆に言うと、それ以外の場面ではほとんど力はいりませんよね。

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  ゆるんだねじを早回しでゆるめていくときとか……？

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  む。
  そういえば、そうね。

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  負荷のかからない場面で、ハンドルを持って回し続けるのはけっこう手が疲れます。

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  言われてみれば、動きが大きいから手首が疲れる。

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  それならば回転軸に近いところ……つまりラチェットハンドルのヘッド（頭）の部分を持って回したほうが、より高速に早回しができるんです。

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  回転軸に近いところ持つ、という発想なんだ。

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  より少ない手の動きで、回せるのね。

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  柄の部分の重みがカウンターウェイト的に働くので、あまり手が疲れないメリットもあるんですよ。

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  へー。
  そういう理屈があるのか。

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  さらに回転軸に近いところを持って回すほうが安定するので、ソケットが「斜めがけ」になる状態も起こりにくくなります。

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  いろいろと理にかなった使い方なんですね。

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  チャラいと思いきや、理論的だった。

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  現場ではよく行われている使い方ですが、初心者の人は知らないと思うので、いちおう言っておきました。

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  だから使い慣れている皆さんは、ヘッドを回していたんですね。

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  むしろヘッドを持って回す場面がほとんどで、最初と最後だけハンドルを持つ、という使い方が多いと思います。

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  ラチェットハンドルの使い方の応用テクニックとして、覚えておきましょう。

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  ……ようするにラチェットハンドル編で言い忘れたから、今言ったのね。

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  違います。この「ラチェットハンドルのヘッドを持って回す」発想を応用した駆動工具もあるんです。それが言いたかったのですよ。

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  え…？
  そんな駆動工具があるの？

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  今回の話は、前段だったようですね。