ウインカーポジションのQ＆A

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ポジションをウインカー化（兼用・入れ替え）することの問題点

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ウインカーポジション点灯の位置を変える目的で、ポジションをウインカー化して「兼用」した場合、または、ウインカーとポジションを「入れ替え」した場合、それぞれに起こる問題点を知っておこう。

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  「ウインカーポジションキットを使い、ポジションにウインカー機能を持たせるにはどうすればよいか？」という、読者・ひろちサンの質問への回答・後編です。

  ●レポーター：イルミちゃん

✔ 前編は、「ウインカーポジションで、ポジションをウインカー化（兼用）できるか？」

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  前回、電気的には可能だという話をしましたが、ここでは問題点について触れます。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  フムフム。

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  ひろちサンは「ポジションに、T16のアンバーを入れている」とのことでしたが、一般的にはポジションバルブといえば、T10の小さいバルブです。


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  それに対してウインカーには、もっと大きな電球が使われています。



✔ 電球ウインカーの場合は、T20やS25などのバルブ型式が採用されていることが多い。

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  今回の話のようにウインカーポジションキットを使って、ポジションにウインカー機能を持たせる場合、単に配線作業だけでやろうとしたら、T10バルブにウインカー機能を持たせることになってしまいますよね？

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  あ、そっか。

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  T10のアンバーのバルブは売られてはいるのですが、T10バルブをウインカーとして使うのは暗すぎる。

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  ……そもそもポジション用ですもんね。

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  ハイ。消費電力でいうと、ポジションランプは5Wの電球です。いっぽう、ウインカーは21Wの電球が使われています。消費電力も明るさも、全然違うのですよ。

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  ウインカーは、昼間でもハッキリ見える明るさが必要ですからね～。

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  そして、この消費電力に合わせて、リフレクター（反射板）やレンズなどの熱設計がなされています。

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  と、いうことは……

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  仮にポジションのところに、加工して21Wのウインカーバルブを入れたとしても、「大丈夫なの？」という問題が出てきます。

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  熱でリフレクターが溶けたりとか……。

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  場合によっては、その可能性はありますよね。

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  ……服部研究員が、前回から消極的だった理由はこれか。

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  そのあたりの物理的なことがクリアできると仮定して、配線的にできるかできないか、という点で回答すれば、可能ですけど……という話なんです。

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  仮に5Wの電球のままでアンバーを入れて、ウインカー点灯させるとしたら……

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  暗くて、日中見えないと思いますよ。それこそ危ないですからダメですね。さらにウインカーを5Wにしたら、ハイフラにもなる可能性もあります。

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  どっちにしても、明るさの問題でNGですね。

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  ハイ。ウインカーとしての視認性を考えると、当然ながら21Wの電球を使わないとダメですね。

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  この壁を超えるのは、なかなか難しそうです。

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  さらに、「ウインカーとポジションを入れ替え」となったら、もっといろいろな問題点が出てきます。

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  ウインカーポジション化するにあたり、ウインカー位置がイマイチだからポジションに持っていきたいという場合、「兼用」のほかに考えられるのが「入れ替え」でしたね。

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  そうです。それも、配線的には可能な話ではありますが……

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  CEPのウインカーポジションキットでやるとしたら、どうつなぐんでしょう？

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  配線図でいうと、こういうことです（↓）

ウインカーとポジションを入れ替えて、ウインカーポジション化する場合の配線図


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  ウインカーとポジションの双方のプラス線を切って、クロスさせています。

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  フムフム。

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  ユニットからすると、入力がウインカー、出力がポジション……というのは前回の「兼用」と同じです。

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  違うのは、ウインカー線も切るところですね。

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  そうです。「入れ替え」の場合は、もともとの純正ポジションの線を、ウインカー線につながないといけない。その先が、新しくポジションになりますから。

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  ナルホド。

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  しかし、さっきの話と同じく、まず両者のバルブ形状と消費電力の違いが問題になる。

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  そのままだと、ウインカーは暗くなり過ぎ、ポジションは明るくなり過ぎますね……。

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  そういうことですね。で、無理矢理バルブタイプを入れ替える問題点も同じです。

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  フーム。

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  入れ替えの場合は別の問題もあって、車両側のポジション用の出力がウインカーに流れて、ウインカー用の出力がポジションに流れるので、前者のほうでヒューズの問題が出てきます。

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  ポジション用の配線の先に、消費電力の大きいバルブを付けるから……。

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  そうなんです。もともとポジションが想定している電流より、大きな電流が流れることになります。

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  ポジションのヒューズが飛びますね。

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  だからといって、ヒューズのアンペア数を安易に上げることもできません。

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  ヒューズのアンペア数を勝手に引き上げるのは、危険だからNG。

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  そうです。そもそも配線の太さなども含めて、ポジションランプの消費電流に合わせて設計されているものに、ウインカーの消費電流が流れるというのは問題アリです。

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  ……だからこそ、ヒューズが飛ぶわけですからね。

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  細かく見ていくとなにかとハードルが高いのが、ウインカーとポジションの入れ替えなのです。