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外部入力のないレクサスが増えても、「デジタル映像入力」を可能にするHVXの知識

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外部入力がないレクサスが増えている。つまり今までのように、純正ナビの外部入力から、外部機器（DVDやスマホなど）の映像入力ができなくなる。現在は最新のレクサスの話だが、この流れが他車種にも影響するのは多いにあり得るので、「映像入力できない」問題の解決策になる、HVXについて解説しよう。

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  「レクサスの純正モニターに、外部機器の〈デジタル映像入力〉が可能な新技術」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回登場したHVXは、今までの「外部入力」を使った方法とはやり方が異なります。

  ●アドバイザー：ビートソニック ワタナベ研究員

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  今までのやり方だと、純正ナビの外部入力から、外部機器（DVDやスマホなど）の映像を入れていましたよね。

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  そうですね。そこで使っていたのが、「映像入力アダプター」でした。



✔「カーナビの外部入力とは？ 映像入力アダプターの正しい選び方」参照。

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  しかし、この方法で入力できるのはアナログ信号です。

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  ふむ。
  だから画質もそれなりだった。

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  それでもまだ、外部入力がある車種はいいのです。入れることはできるのだから。

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  ……ん？

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  最新型のレクサスなどでは、その外部入力すらもなくなってきているんですよ。

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  どえぇッ!?

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  つまり、既存のやり方では、外部機器から映像入力すること自体、できなくなりつつあるのです。

✔ 現状では、レクサスの車種や年式によって事情が異なり、外部入力のある・なしが混在している。

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  外部入力がない車種は、スマホのミラーリングもできないってこと？

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  そうなんです。ミラーリング方法はDIYラボでもいろいろ解説してきましたが、それらもアナログ外部入力から映像入力しているという点では同じですから。



✔ 従来のミラーリング方法は、「iPhone・Androidスマホの画面をカーナビに映す、無線ミラーリング方法」等を参照。

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  ……なぜそんなことに。
  困るんですけど？

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  ですよね。

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  なんとかしてくださいよ。ビートソニックは、アダプターのスペシャリストなんだから。

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  それで、今回のHVXシリーズは、この問題を解説するための布石でもあるんですよ。



ビートソニックの「デジタル映像入力インターフェイス・HVXシリーズ」

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  ほう。HVXって、単に画質がキレイなだけではないんだ。

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  それも重要ですが、それだけの話ではありません。

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  しかし外部入力がない車種に、どうやって外部機器の映像を入力するの？

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  まず、これまでの映像入力の概念は、カンタンに書くとこういう流れでした。


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  アナログ信号で入れた映像は、TVチューナーから純正デッキに入ります。

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  ふむふむ。

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  そして、純正ナビのチャンネルのひとつとして用意された「VTR」や「VIDEO」などの外部入力モードで、その映像を観ていました。

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  あくまでも純正で用意された設定ですね。

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  しかし、今回のHVXは、もっと大元の……純正モニターと純正デッキの間に割り込みます。



✔ 割り込むといっても、実際の取り付けはカプラーオンでいたってスマート。

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  ふおぉ。
  そんなことが可能なのか。

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  レクサスを例にすると、純正デッキから純正モニターに対しては、GVIFという方式のデジタル映像信号が流れています。

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  ジーブイアイエフ？ HDMIとかではないんだ。

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  ハイ。デジタルの方式（伝送規格）もいろいろです。HDMIは映像を音声とセットで伝送していますが、GVIFは映像信号だけですし。

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  ……なるほど。

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  そのGVIFの信号を、いったん全てHVXに取り込んでしまいます。

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  ほう。

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  そして「純正デッキからの映像信号」と「外部機器の映像信号」を、状況に合わせて切り替えをして、純正モニターに出力する。

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  スゴイ……！

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  割り込んだHVXに対しては、HDMIのデジタル信号を入力できるので、一般的な外部機器がつなげます。



HVXは、HDMIの入力ポートのほか、スマホに給電するためのUSBポートも備える。

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  そのHDMIのデジタル信号も、純正モニターが受け取れるGVIFに変換しているってこと？

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  そういうことです。
  デジタル同士の変換を行っています。

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  その上で、純正のGVIF信号か、外部からのGVIF信号か、切り替えているんだ～。

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  そうです。そしてHVXのキモは、その切り替えのタイミングをどうしているか、という点です。

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  こういった製品を開発するときに一番難しいのは、外部機器から入った映像と、純正ラインとの切り替えのタイミングなのです。

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  スイッチで切り替えればいいんじゃないの？

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  それだとすると、例えばスマホでミラーリング中は、エアコン操作してもエアコン画面が純正モニターに出ないことになりますよね。

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  あう。
  確かに！

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  そこでHVXは、純正の「AVC-LAN」の信号を監視しています。

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  エーブイシーラン？？？ なんか難しい用語がいろいろ出てくるな。

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  純正デッキがいろいろな機器と通信しているのが「AVC-LAN」です。そこでの信号のやり取りを見ながら、映像切り替えのタイミングを決めているのです。

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  ええっと、つまり、挙動としてはどうなると？？？

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  例えばスマホのミラーリング中でも、現在地のボタンを押せば地図画面に変わるし、エアコン操作すればエアコン画面になるし、シフトをリバースに入れればバックカメラの映像に切り替わる……ということです。

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  純正ライクな操作感だ。

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  そうです。純正の機能や操作感を損なわずにすむので、違和感なく使えます。

✔ 現状のHVXシリーズの適合車種を例にすると、映像切り替えタイミングは、「外部入力から映像信号を入れた時と同じような挙動」になるように調整している。（※つまり、純正の「VIDEOやVTRモード」と同じ挙動）

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✔ ただし、今後は外部入力を持たない車種にも適合を広げていくため、そうなると、そもそもVIDEOやVTRというモード自体が存在しないことになる。そのあたりのチューニングをどうするかは、現在開発中の段階。

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  外部入力がなくなっても、映像信号を入れてみせる、というビートソニックの意気込みがスゴイです。実に頼もしい。