板金塗装をもっと身近に
塗装剥がれのブレーキキャリパーを、再塗装するにあたっての問題点
塗装剥がれのブレーキキャリパーの塗り直しを考えている人が、陥（おちい）る可能性のあるリスク。どうせ塗り直すからと、塗装が剥がれたブレーキキャリパーを買ってしまう前に知っておきたい。
塗装し直すにしても、塗装剥がれのブレーキキャリパーはリスキー
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今日の話題はブレーキキャリパー塗装です。
●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員
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ブレーキキャリパー塗装といえば、ほんだ塗装の超定番メニュー。
●レポーター：イルミちゃん
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ブレーキキャリパー塗装をするときは足付けをしっかりすることが大切ですよー、という話を以前にしましたが……
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この足付け作業が、地味に大変なんですよねェ－。
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今回、かなり手強いケースに遭遇しまして。
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ほほう。
どんな強敵が現れた？ -
お客さんに塗ってほしいと渡されたブレーキキャリパーが、塗装剥がれの状態だったんですよ。
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自分で塗装したのかな？
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いや、そうではなくて。社外品のブレーキキャリパーは、塗装してあったりするじゃないですか。
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あ、そういうことが。純正品ではなくて社外品の話なのね。
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そうなんです。で、もともとの塗装が剥がれている状態だから再塗装したい、というわけです。
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もともと塗ってあったキャリパーでも、再塗装するのは問題はないの？
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ウチでは元の塗装の完全剥離までは対応できない（※）のですが……
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通常ならしっかり足付けして、上から塗装することは問題なくできますよ。
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じゃあ、ブレーキキャリパーの色替えは普通に頼めるんですね。
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普通はね。……ところが今回は、元の塗装剥がれの状態に難がありまして。
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どういうふうに？
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クリア剥がれならまだいいのですが、色の層から剥がれてくるんですよ。
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下からペリペリ〜みたいな？
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そうそう。足付け作業をしてエアーを吹いたら、その空気の力でまた剥がれてくる……みたいな感じでキリがないという……。
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空気で剥がれる位なら、エアーを吹きまくって全部剥がしてしまえばいいのでは？
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全部剥がれるならいいけど、剥がれるところもあれば、剥がれてこない箇所もあって……
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ふむ。
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こういう場合は、サンドペーパーで磨いてならしたとしても、段差ができてしまうのが問題なのです。
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段差？
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元の塗料があるところと、ないところの高低差の問題ですね。
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あー、そういうことか。
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同じ塗装剥がれでも、クリア剥がれだったらまだいいんですけど。
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クリア剥がれだって同じことじゃないの？
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クリア剥がれの場合は、もともとのクリア層が薄いんですよ。
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あ、そういう違いがあるんだ。
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クリア塗装するときって、そんなに分厚く重ね塗りするものじゃないんで。
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フムフム。
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だからクリア剥がれまでのブレーキキャリパーなら、剥がせるだけ剥がしてから、足付け作業して塗装することはできるんです。
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なるほど。実際に上写真のクリア剥がれキャリパーも、塗装してキレイに仕上がっている。
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いっぽうで色の層は、トマリの悪い色だったらベースの色から含めて何層も重ね塗りしているんです。色にもよりますが。
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例えば「黄色はトマリが悪い色だから塗膜が厚くなる」って教わったことありますね。
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そうそう。だから黄色いところがパリって剥がれたら、けっこうな段差になってしまう。
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なるほど。
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その状況からそのままサンドペーパーで足付けしても、段差をなくすまではいきません。
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つまりそのまま再塗装してしまったら……
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段差の線が出てしまうでしょうね。
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ウーム。
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エアーが入って剥がれるということは、その隙間からシンナーが入ったら縮みが発生する可能性もありますし。
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リスクが多いんだ。
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この状況でその上から塗装する、というのは恐い。結果「足付けだけして塗装する」手法での色替えは、できない状況です。
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塗装が剥がれていても、どうせ塗り直すならいいでしょ、と思いきや……そう単純ではない。
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完全に剥離しない限り、無理っぽいですね。
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問題点はよく分かりましたが、中古で買ったブレーキキャリパーがその状況だったら、避けようがないですよねぇ？
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ですよね。その場合はオーナーからしても、塗装をあきらめるというわけにもいかない。
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再塗装前提でモノを買っていたら、買い物が無駄になってしまう。
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そういうとき「塗装代＋αの費用をかけられるならば」の条件付きですが、イイ方法がありますよ。
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ほえ？
なにか手があるの…？
※膨大な手間をかければ話は別だが、それで工賃が高くなりすぎると現実味がない、という意味を含む。
クリア剥がれパターン
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ワンオフ加工と塗装のスペシャリスト。エアロパーツ取り付けも仕上がりにとことんこだわるタイプ。超がつくキレイ好きでもあり、安心して車を預けられる。●ほんだ塗装 TEL：0564-58-5808 住所：愛知県岡崎市坂左右町堤上101-3 営業時間10:00～21:00 水曜定休 メールはこちら
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