タイヤサイズ入門①

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タイヤサイズの決め方入門（ホイールを交換する人向け）

ホイール交換時のタイヤサイズの決め方。タイヤサイズの決め方にも時代の流れがあって、今どきはディーラーに出入りすることを考慮して「メーカー推奨サイズ」で履く人も増えているという。過度な引っ張りタイヤやツライチは少数派になりつつある中で、自分なりに適温のマッチングをどう導き出すか。この連載で改めて考える。

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  この連載は、初心者向きの「タイヤサイズの決め方入門」です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  初心者向け、ということですね。

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

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  そうですね。ただ前提として、ホイールを交換する人向けの入門です。

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  ふむ。

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  ノーマルホイールの車なら、タイヤ交換時には基本的には純正サイズと同じタイヤを履きますから、タイヤサイズ選びに悩むことはないと思うんですよ。

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  まあ、そうですね。

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  でも、ホイールを交換する場合は、インチアップしたりリム幅が変わったりする。

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  そうですね。

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  となると、ノーマルタイヤと同じサイズというわけには……。

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  いきませんよね。そこではじめて、「タイヤサイズを選ぶ」という話になってきますね。

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  スパイスのお客さんの場合は、どうしていますか？

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  タイヤサイズの決め方は、単にホイールサイズのカラミだけではなくて、「どのくらいの車高で乗るのか」によっても変わってきます。

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  車高を低くするなら、タイヤを薄くしないと当たる……とか。

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  例えばそうですね。でも、タイヤ外径を小さくするとデメリットもある。これは前にも解説しましたよね。



✔「タイヤ外径が小さくなると……デメリットは？」参照。

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  だから極端な扁平タイヤとか引っ張りタイヤは、一般にオススメできるものではないわけですよ。

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  そりゃそうだ。

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  で、普通に無難なタイヤサイズの選び方となると、これはホイールメーカーのマッチングリストに従うのが基本ですね。

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  このホイールサイズを履くなら、このタイヤサイズが推奨です……みたいなやつか。

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  そうですね。タイヤメーカーは、タイヤサイズごとに適合リム幅などを公開していますが、それの逆バージョンみたいなものですね。

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  なるほど。

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  ただ、同じホイールサイズでも、適正なタイヤサイズは車種によって変わります。ノーマルのタイヤ外径は、車種によって違いますから。

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  車種別のマッチングデータでないと意味がないですね。

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  ですからホイールメーカーも、車種ごとにホイールサイズとタイヤサイズのマッチングを両方公開しているのが普通です。

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  それにそのまま従うだけなら、カンタンですね。

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  そうですね。

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  ……けれど、スパイスみたいなプロショップに来る人は、そういう推奨のタイヤサイズをそのまま履かない人が多いんでしょ？

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  いや、そんなことはないです。ウチのお客さんでも、ホイールメーカーが推奨するマッチングそのままで履く人も増えていますよ。最近の傾向としては。

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  なんで？ ホイールメーカー推奨マッチングではツライチにもならないのに？

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  そこには、世の中の流れ、というものがあるんです。

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  最近はタイヤサイズの選び方ひとつとっても、マジメ化が進んでいる傾向です。

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  マジメ化……。

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  なぜかというと、ディーラーに出入りしている人が昔より多いからですよ。「メンテナンスパックに入っている」など、そういう事情で。

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  あー。
  なるほど。

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  だからドレスアップやカスタムするにしても、ディーラーに出入りできないような車になるのは困る、という人が主流です。

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  引っ張りタイヤとかしにくい。

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  そう。

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  引っ張りタイヤ＝即違法というルールはないものの……

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  現実には、ロードインデックス的に問題になるケースも多いんですね。まあ、マッチングによる話ではありますが。



✔「引っ張りタイヤは車検に通る？ 専門家に取材」参照。

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  ましてやディーラーは、厳しめの判定をするケースも多いです。

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  車検NG（かもしれない）車では、ディーラーは整備してくれませんよね。

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  最近は中古車屋でも新車を販売していますけど、そこでもやはりメンテナンスパックをセットで売っていたりして、やはりディーラーに出入りしにくくなるのは困るんです。

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  そうすると、あんまりとんがったホイールマッチング・タイヤマッチングは、しにくくなるんだ。

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  そういう世の中の流れもあって、引っ張りタイヤも減っていると思います。

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  結果的に、推奨ホイールマッチング・推奨タイヤマッチングで履く人も増えているんだ。

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  そういう傾向ですね。

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  ……でもね、佐藤研究員。

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  はい。

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  みんながみんな、ホイールメーカー推奨サイズで履くようになったのなら、スパイスのようなプロショップなんて……

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  いらないですよね。

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  そのままのサイズを通販で買って、DIYで履けば済んでしまうから。

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  もしくは、もっと入りやすい大型カー用品店でタイヤ＆ホイールを買えばいいですよね。

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  しかし！ 現実にはスパイスのようなプロショップの門を叩くユーザーも多いのです。

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  そうですね。メーカー推奨サイズではできない仕様を、細かく煮詰めたい人も少なくないので。

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  というわけでこの連載を通じて、「プロショップに行く意義」を見出してみたいと思います。