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スライドドア・バックドアを足で開ける「イージーオープンキット」がさらに進化

スライドドアやバックドア（リアハッチ）を足で開ける、ハンズフリーオートスライドドア・後付けキットの進化版。足をかざした動きを検知するセンサーが、より高精度になっている。取り付け方法の補足情報もあり。

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  以前に、「足で開くハンズフリーオートスライドドア」は後付けで実現可能ですよ、という話をしたことがありますが……

  ●レポーター：イルミちゃん

「足で開ける」関連記事

スライドドアが足で開くハンズフリー機能は、後付けできる

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バックドア（リアハッチ）が足で開くハンズフリー機能は後付けできる

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  この技で使うコムエンタープライズ（CEP）のイージーオープンキットが、さらに進化したもよう。改めてレポートします。

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  発売当初のバージョンと比べて、現行モデルが大きく進化したのはセンサーです。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  腹下に足をかざしたときに検知するためのセンサーのことですね。



センサーで足の動きを検知して、スライドドア（あるいはバックドア）を開く。

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  初期モデルでは「光センサー」を採用していました。光によって地面との距離を測定し、足が入ることでその変化を読み取る……という方式です。

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  フムフム。

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  ただ、従来の光センサーには弱点がありました。光なだけに、外部光の影響も受けやすいのです。

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  外部光って？

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  例えばたまたま白っぽい地面で、光が反射して腹下に入り込んでくると、それに反応して誤作動が起こる場合もあり得ます。めったにありませんが。

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  ふむ。

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  そういう外的要因の影響を受けにくくするために、センサーを変更し、現行モデルでは「ドップラーセンサー」を採用しました。



新型のイージーオープンキット。パワースライドドア用とパワーバックドア用がある。

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  ドップラーセンサー!? ……ドップラー効果なら聞いたことあるけど。

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  ああ、そうですね。
  そのドップラーですよ。

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  ……って言われても、そもそもドップラーがよく分かってませんけどね！

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  ドップラーセンサーは発信されるマイクロ波（電波）を動体に当て、反射してきたマイクロ波の周波数を監視することによって動きを検出します。

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  ……マイクロ波。
  なんか大げさな装置が出てきた。

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  物体が動いている場合には、ドップラー効果により反射波の周波数が変化するんです。

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  それで足の出し入れを検知するのか。

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  そうです。この周波数変化を検出したら出力する。物体が停止している時や無い時には周波数変化が起こらず、出力しません。これがドップラーセンサーです。


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  車の下に足が入って、足が出ていく……という両方の動きを見ているので、足ではなくてモノが置かれただけ……という状況なら反応しません。

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  へー。
  よく出来ているなァ。

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  それから、光センサーだと間に遮蔽物があると使用できなかったんですが……

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  光が跳ね返ってしまいますもんね。

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  そうなんです。しかし、ドップラーセンサーは、樹脂などであれば間に挟んでもセンサーの動作に影響ありません。

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  ほほう。
  ということは……

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  例えばバックドア用にリアバンパーなどに取り付ける場合、リアバンパー裏（底面の上側）にも取り付けることができるんですよ。



アルファード╱ヴェルファイアでのセンサー取り付け例。完全に取り付けてしまうと見えなくなるので、わざと見えるように作業途中で撮影。

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  リアバンパーはだいたい底面の上に空間がある（空洞になっている）ので、こういう取り付け方ができるんです。

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  天井裏に隠すみたいな感じか～！

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  この付け方は、ドップラーセンサーを採用したことで可能になったわけです。

✔ 間に金属がある場合は、マイクロ波が通過しないので、動体を検出することができない。

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  なるほど。
  樹脂なら通過するんだ。

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  ただ、サイドステップの場合は、裏側（内部）に入れるスペースがないので、けっきょく底面に取り付けるしかないんですけどね。

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  その場合でも、外部光などの影響は受けにくくなる。そこはメリットですね。

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  はい。それから新しいセンサーは、完全に筐体に覆われた防水タイプになりました

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  車の腹下に取り付けますから、防水性は重要ですね。

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  ところで、ドップラーセンサーの固定方法は両面テープでいいのでしょうか？

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  スライドドア用のセンサーを取り付けるときは、接着剤が推奨です。両面テープだと、しっかり付けていなかった場合に落ちて引きずる可能性があるので。

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  脱脂しないで両面テープで貼ったりするのは絶対NGですねぇ。

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  そうですね。しっかり脱脂して、完全に接着されるまで押さえておくなどすれば、両面テープでも問題ないと思いますが。

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  両面テープの接着力を正しく発揮させる方法は、意外と浸透していません。おさらいはこちらで（↓）



✔「両面テープの正しい貼り方（付け方）╱強度を出すための24時間ルール」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  それから、バックドアを足で開くために、リアバンパーに取り付ける場合は、ネジ固定がベストです。

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  穴を開けるのがイヤでなければ、一番確実だから。

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  そうですね。穴開け位置が分かるように、専用の台紙が製品に付属しています。


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  バンパー裏面にスペースがあるのを確認してから、バンパー底面にこの台紙を貼って、穴開け位置を決めます。

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  そうすると、ネジ位置が合う。

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  BS系レガシィアウトバックのリアバンパー裏にネジ固定した例がこちらです。


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  え？
  センサーどこ？

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  この裏に付いているんですが、オモテからは固定に使ったネジしか見えません。


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  おお～！
  ナルホド。

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  ただ、スライドドア用としてサイドステップ下に仕込む場合は、この付け方はできないので、接着剤か両面テープで付けるしかないですね。

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  ちなみに、センサー以外の要素……例えば配線方法などは従来モデルから変更があったのでしょうか？

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  それはありません。取り付け方法は、以前に解説した通りです。

「足で開く」取り付け方法

足で開くハンズフリーオートスライドドアの後付け方法

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バックドアが足で開くハンズフリー機能をDIYで後付けする方法

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  DIYでも取り付けできる点は、ドップラーセンサーになってもそのままです。