LED自作のQ＆A

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LEDテールランプ（ダブル球）の抵抗計算方法を教えて！

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LEDテールランプの抵抗計算の疑問。ブレーキとスモールのダブル球仕様になるため、特に減光させる「スモール回路」の抵抗計算に悩む人が多いが、ここではまず、ブレーキの抵抗計算方法から順を追ってわかりやすく解説する。

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  読者の方から頂いた、LEDの抵抗計算に関する質問です。

  ●レポーター：イルミちゃん

■ 質問

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普通に配線するだけのLEDはそんなに難しくありませんが、1個1個のLEDに対してテールランプ（スモール）と、ストップランプの機能を持たせる、ダブル球仕様の抵抗器の計算が分かりません。

いつかダブル球の自作・作り方を取り上げてほしいです。

質問者╱イルムさん

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  LEDテールランプでは、スモール点灯時は減光点灯させないといけないので……（↓）

ブレーキ点灯時



スモール点灯時（減光）


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  ブレーキの抵抗計算ができる人でも、減光させるスモール回路の抵抗値はどう計算したらいいのか？ と悩む人は多いようです。

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  ダブル球仕様の抵抗計算は、確かに特殊ですね。

  ●アドバイザー：イルミスタ 野本研究員

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  これはぜひ、LED加工のプロに詳しく教わりたい！

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  ただ、はじめに言っておくと、スモール（テール）の抵抗値は、なかなか計算だけで決まるものでもないんですよ。

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  そうなの？

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  LEDの種類が同じだとしても、LEDテールランプの規模（LEDの総数）によっても、スモール点灯時の実際の明るさの印象も違ってくるので。

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  LEDがいっぱいあると、暗くても明るく見える、みたいな？

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  そうなんですよね。だから最終的には、抵抗を付けてみて、「もうちょっと暗くしたいな」と思ったらそこから抵抗値を上げたりするんです。

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  つまり、最後は感覚的というか、視覚的に決めるってことですよね？

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  そうですね。

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  野本研究員みたいなプロは、お店にいくらでも抵抗値の違う抵抗が転がっているから、実験できていいけど……

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  DIYユーザーの人は、そうはいきませんよね。

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  抵抗を買うときに、多少前後する抵抗値のものを買い揃えておく手はあるけど、それにしたって、基準がまったく分からないと、抵抗を買うこともできない。

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  そうですね。それでは今回は、基準を見つけるという意味での、LEDテールランプの抵抗計算方法を紹介します。

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  まずはブレーキ回路の抵抗計算を先にします。

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  ふむ。

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  テールランプに限らずですが、車のLEDパーツを作るときの抵抗計算は、車の電源電圧＝14.4Vで計算することをオススメします。

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  12Vではなくて？ てゆーか、14.4Vってどこから出てきた数値？

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  充電電圧はバッテリー電圧（12V）より2割程度高めなので、2割増しの14.4Vで計算するんですよ。

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  あ～、そういうことか。
  2割り増しで、14.4Vになるのね。

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  LEDの電圧は使うLEDの種類によりけりですが、ここでは2.5VのLEDを4個直列で組んで使うとします。



2.5VのLEDなので、4個1セットでひとつの直列回路を組んでいる、という想定。2V前後のLEDならば、5個直列で組むこともできる。

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  そうすると、LEDの合計電圧が10Vになります。

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  LEDの直列数は、合計電圧が12Vを超えないようにしましょう。

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  車の電圧を14.4Vとして、そこからLEDの電圧（合計の10V）を引き算します。

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  ……4.4Vになりますね。

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  整流ダイオードを入れる場合は、それによって電圧が下がるので、さらに0.6Vほど電圧降下を計算に入れます。


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  この3.8Vは、抵抗の分ですね。

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  次に、この3.8Vを、LEDに流す電流値で割り算します。

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  LEDに流せる電流もまた、LEDによってまちまちですが……

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  ここでは「50ミリアンペア流せるフラックスLED」を使う想定で、50ミリアンペア＝0.05アンペアとして計算していきます。

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  単位を、ミリアンペアからアンペアに戻すのを忘れずに。ミリアンペアの数字を、1/1000にすればアンペアになりますね。


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  これで76Ωという数字が出てきました。これが、求めていたブレーキ回路の抵抗値だ。

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  ただ、76Ωの抵抗がないので、今回は近似値の82Ωの抵抗を使います。



抵抗値のラインナップについては、エルパラの小型1/2Wカーボン抵抗を参照。

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  ピッタリの抵抗がないときは、近い抵抗値を選べばいいんですね。

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  そのとき、抵抗値が少ないほうに転ぶと過電流気味になる心配があるので、抵抗値が大きいほうを選びます。

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  ここまでが、普通の抵抗計算。

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  そうですね。ブレーキ回路の抵抗計算は、ルームランプなどを作るときの抵抗計算と基本的には同じです。

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  LEDの色が赤と白では電圧なども違うから、直列数も変わってくるけど、計算方法はいっしょ。

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  さて、ここからが今回の本題である、ダブル球のスモール回路（減光回路）の抵抗計算です。