新製品ニュース
超小型チップLED「1006」をエルパラが販売開始! ……で、ハンダ付けはどうする?
注目☆ 指にくっついた砂粒のように見えるのが、1006チップLEDなのです!
![イルミ](../images/illumi-05.png)
![](../images/column-32-01.jpg)
ローム製の極小チップLED「1006 PICOLED」(ピコレッド)。ジオラマ、ミニチュア模型、Nゲージ、携帯電話のLED打ち替え……などに使う最小クラスのチップLED。手作業でどうやって半田付けするのか、エルパラに教わりました。
エルパラが販売を躊躇した1006の恐るべき小ささ
-
チップLEDにはいろいろなサイズがありますが、一番小さいのは「1608」だと思っている人が多いのではないでしょうか。ところが!
●レポーター:イルミちゃん
-
ロームの極小チップLED「1006 PICOLED(ピコレッド)」をエルパラで販売開始しました。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
-
ロームは有名なLEDメーカーですが、「ピコレッド」って……なんか可愛い。
-
サイズで言うと「1006」というチップLEDです。
-
「1608」が1.6ミリ×0.8ミリだったから、1006ということは……
-
1ミリ×0.6ミリです。そして厚みは0.2ミリとなっております。
-
そこ、笑うところですね。小さすぎる〜。
-
ようするに「見えないほどに小さいLED」です。
針の穴も通せそうなレベル
![](../images/column-32-02.jpg)
-
これってロームの新作LEDなんですか?
-
いいえ。実はLED自体はけっこう前からあったのですが、「小さ過ぎるから販売してなかった」んですね。あまりに小さいからどうなのかな〜と思って。
-
LEDの品揃えトップクラスのエルパラが、販売を躊躇するほど小さい。
-
まあ、これは人間の手作業でハンダ付けするような想定で作られているモノではないので。
-
あの〜、ではなぜ販売開始したのですか?
-
「1608よりもっと小さいLEDはないのか」という要望がどんどん増えてきたからです。
-
それってどういうニーズなんだろう。
-
ジオラマやミニチュア模型、それから「携帯電話のLED打ち替え」に使うようです。
-
携帯電話のLED打ち替え……ですか。なんだそれ。
-
ガラケーだとボタンが光るじゃないですか。あのLEDを打ち替えたり。
-
ああ、なるほど! でも、最近はスマホだから出来ませんよね?
-
スマホの場合はスマホケースに1006を埋め込み、スマホ内部から電源を取って、連動で光らせたりするようです。
-
皆さん分解するのがお好きなようで。
-
ただ、ハンダ付けがとても難しい…。
-
でしょうね。ハンダを盛ったらハンダに埋まってしまいそうですよねコレ。
そこで、今回はDIYユーザー向けに考案した「エルパラ式ハンダ付け法」を公開しましょう!
![平川](../images/hirakawa-a.png)
最小チップLED「1006」
ハンダ付け方法
![](../images/kurumakun-02.png)
ポイントは下準備。
カッティングマットに両面テープを貼り、そこにガイド用としてカッターの刃を貼る。
![平川](../images/hirakawa-i-03.png)
両面テープはあらかじめ指で触って粘着力を落としておきます(でないと剥がすとき大変)。
![](../images/column-32-03.jpg)
カッターの刃は危ないのでグラインダー等で削っておくのがベスト。
![平川](../images/hirakawa-i-09.png)
2枚のカッターの刃を向かい合わせにして、1006チップLEDを挟みます。
![](../images/column-32-04.jpg)
ハンダも下準備。
![平川](../images/hirakawa-i-01.png)
事前準備として0.6ミリの細いハンダを、カッターでナナメにカットして先端をさらに細くします。
ネギのようにハス切りする
![](../images/column-32-05.jpg)
スパッ
![平川](../images/hirakawa-i-03.png)
ちなみにハンダごては白光のFX-600を使っていますが、コテ先をC型に替えてあります。
いよいよハンダ作業。コテ先のナナメカットの部分を使ってLEDに熱をかけ、ナナメに切ったハンダをちょっと当てる!
![](../images/column-32-06.jpg)
コテ先は「T18-C1 1C型」で、コテ先の温度は270度にしている。
プラスとマイナスの電極それぞれにハンダを盛った
![](../images/column-32-07.jpg)
中央のマーキングがカソードマーク。凸っている左側がカソード(マイナス)を示す。
![イルミ](../images/illumi-i-01.png)
カソードマークが肉眼でよく見えない人はルーペを使って極性を確認しましょう。
![平川](../images/hirakawa-i-03.png)
配線コードも両面テープで固定しつつ、LEDに盛ってあるハンダの上に置き、上からコテ先を軽くトントンと叩くようにハンダ付けします。
![](../images/column-32-09.jpg)
![イルミ](../images/illumi-i-08.png)
ここもルーペを使って作業するのが現実的です。
![平川](../images/hirakawa-i-09.png)
配線コードを必要な長さにカットしたのち、「丸ピンICソケット 2pin」にハンダ付けし、熱収縮チューブで全体を覆って固定します。
![](../images/column-32-10.jpg)
![平川](../images/hirakawa-i-01.png)
電源として便利な「極小LED用電源ターミナル」というのもあります。これを使って点灯したみたところ。
![](../images/column-32-11.jpg)
ピカッ
-
点灯できました〜!
-
はじめてハンダごてを持つ初心者には難しいですが、何度も繰り返せば、馴れてきてこのサイズでもなんとかハンダ付けはできます。
-
これをハンダ付けしたあとに1608をハンダ付けしたら、1608が大きく感じるでしょうねぇ。
-
そうなんですよ! ようは慣れの問題ですよね。
-
ちなみにこの1006、車の打ち替え用としては「まだ見たことない」とイルミスタ・野本店長が言っておりましたが、そのうち出てくるかも知れませんね。
関連記事