缶スプレー塗装を学ぶ⑤

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FRPの巣穴補修（後編）╱パテ埋め1回で埋まらない巣穴の埋め方

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FRPの巣穴補修のやり方の後編。前回はパテで巣穴を埋めたが、今回はパテ埋めした部分をサンドペーパーで削っていく。なおFRPの巣穴は、一度の補修では埋まらないこともよくある。それはなぜなのか。どう対処すればいいのか。

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  「FRPの巣穴は塗装する前に絶対埋めたい！ 補修方法は？」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回、巣穴を埋めるためのパテを付けたので、削っていきます。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  すっかりパテは乾いたもよう。
  （↓）


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  このパテを削るのは……何番のサンドペーパーでやるのでしょう？

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  薄く付けただけなので、足付けに使った320番のペーパーのままで削れます。

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  今までと同じように、水研ぎですね。


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  削るときのコツは？

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  ここでのパテの目的は、巣穴補修ですから、いらないところは取る。

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  フムフム。

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  真っ直ぐ平面的に削っていれば、巣穴を埋めたパテ以外は、削れて取れていきます。

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  ……で、穴にだけパテが残る、と。

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  つまり、巣穴以外はベースのゲルコートの色に戻っていきます。


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  今回のFRPパーツは、最初の状態が黒ゲルコート仕上げだったから、どんどん黒に戻っている。

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  でも、ところどころに白い点（パテの色）が残る。
  （↓）


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  ここが、FRPの巣穴・あるいは欠け部分でした、ということです。

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  ナルホド！
  パテで埋めた意味があった。

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  このように、FRPが黒ゲルコートだったら白パテ、白ゲルコートだったら黒パテを使うと、分かりやすいです。

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  確かに埋まった巣穴がハッキリ見えます。

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  なお、いつまでも削っていたら、下からまた巣穴が出てくるかも知れないから、ある程度のところでは止めないと、キリがありません。

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  巣穴エンドレスになってしまうんだ。

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  ですから「パテの白を落とす」ぐらいなイメージの削り方です。

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  ガンガン削りすぎないようにしましょう。

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  とはいえ、もう1回ぐらいはパテを入れたいかなァ。

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  ……ちょ、ちょっと待った。

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  なにか？

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  せっかくパテを落としたのに、なんでまた盛るわけ？

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  巣穴が深い場合は、1回では埋まらないこともありますよ。

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  白い点のところ（↓）が、まさに巣穴を埋めた部分なんですよね。


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  見たところ、埋まってますけど？

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  触ってみると、ちょっと「低い」のが気になります。

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  低いって？

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  周辺の高さより、穴が凹んでいるんです。つまり、まだ巣穴が埋まりきっていない。

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  あー。
  そういうコト……。

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  だから、もう1回、パテを付けないといけません。

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  ちゃんと盛って、平面的にそぎ落としたのに、なんで凹んでいるの？

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  パテが引けてくるからです。

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  引けてくる？

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  ようは、硬化してくるうちにぎゅっと縮むイメージです。パテとは、そういうものなんです。

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  なるほど。
  埋め方は合っていても1回で埋まるとは限らないんだ。

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  基本的にはパテは1回では済まないものです。1回やったからヨシ、みたいな話ではない。

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  ……だから本多研究員は、いつもいつもパテを削ってばかりなのね〜。

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  ほっとけ！
  そういう人生なんだから仕方ないだろっ。

2回目のパテを準備



大きな巣穴に対して2回目のパテ盛り


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  2回目のパテは、足りないところや、怪しいところだけでいいです。

2回目のパテは部分的


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  そしてパテが乾いたら、また320番のペーパーで削ります。


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  あのぅ……。
  もし、2回をやっても、まだ凹んでいたら？

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  3回目のパテを付けるのみです。それが巣穴補修というもの。

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  3回目もあり得るのかぁ。

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  回数が多ければいいわけではありません。でもちょっとでも気になるところがあれば、何回でも付けて削って……とやったほうが仕上がりが良くなります。

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  なるほど……ね。今回はDIY向けの材料だけで補修していますが、埋め方を見てると、プロはやっぱりプロという感じがします。