中古車購入ガイド

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中古車屋にオークションで車を探してもらう「注文販売」の注意点（後編）

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中古車屋に「注文販売」を頼む前に、知っておきたい注意点の後編。ここでは、実際に行われた注文販売の具体例を紹介して解説。注文販売で理想の1台に出会うために、要確認のポイントがわかる。

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  「中古車屋にオークションで車を探してもらう〈注文販売〉の注意点」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回は、「注文販売の場合は、できるだけ細かく条件を詰めておいたほうがいい」という話をしましたね。

  ●アドバイザー：シャルマン 岡田研究員

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  シャルマン・岡田研究員の場合は、最低限ここまでの（↓）取り決めをしてから、オークションで中古車を探すとのこと。

中 古 車 探 し ・ 基 本 ７ 条 件
	①年式
	②ボディカラー
	③走行距離
	④グレード
	⑤修復歴の有無
	⑥ほしい装備
	⑦内装色

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  逆に言うと、このあたりの条件が出揃っていれば、こちらにはある程度、相場観というものが分かります。

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  ……ほほう。

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  例えば、予算が最大で100万円だとすれば「その車種でその条件だと、100万円では厳しいかな」あるいは「いけるんじゃないか」など、アドバイスもできます。

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  より具体的に、話を詰めていけるんだ。

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  予算100万円が絶対ラインとするなら、このあたりは少し妥協してはどうか……などという話も、事前にします。

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  なるほど。こっちはそもそも相場がよく分からないから、そういう相談はしたいところ。

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  予算が100万円だっていってるのに、探してみたら120万円でした、では困りますからね。

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  でも、希望条件を完璧に満たす中古車があるなら、120万円でもいいと考える人も多いのでは？

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  それはそうですよね。だから、あくまでも「予算重視」なのか、「条件重視」である程度は予算を増やせるのか、だとしたら最大いくらなのか。全部決めておきます。

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  岡田研究員らしい、細やかさだなー。

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  中古車店によっては、もっとザックリの場合もあるでしょうね。ウチは細かく条件を聞いて「絶対に条件以上の車を探す代わりに、仮契約はしてもらう」スタイルです。

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  頼む側も、軽いノリで頼むような話ではない、ということを知っておきましょう。

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  ただ、希望条件によっては、組み合わせに無理があるケースというのも当然出てきます。

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  どんなケース？

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  例えばサンルーフですね。これって、セルシオなどのセダン系はけっこう定番オプションで装着車も多いんですが……


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  例えばステップワゴンで……となると、かなり希少。数十台に1台くらいしかありません。

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  なるほど。

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  もちろん、何がなんでもサンルーフ、ということであれば、それを第一条件として探すことはできますが……

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  ふむ。

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  ……でも、この場合はサンルーフにこだわらずに探したほうが、選択肢は圧倒的に多く、他要素は好条件のものが見つかる可能性は上がる。

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  ……悩ましい問題ですね。

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  ここでひとつ、シャルマンで最近注文販売を受けたケースを紹介しましょう。それがこの10アルファード。



注文販売を受けて、シャルマン・岡田研究員がオークションで落札した10アルファード

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  初期型のアルファードを狙ったんだ。

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  そうなんです。
  このお客さんの希望条件はこうでした。

█ 注文販売・希望条件例

車種	10アルファード
年式	17/18/19年式の後期
色	黒
エンジン	2.4L
走行距離	8万キロまで
装備	できたらサンルーフとナビ付き
予算	マックス100万円（税込）

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  なるほど。
  こういうふうに条件を決めるんですね。

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  ただ、初代アルファードで走行距離が7万キロ台の中古車を探す中で、さらにサンルーフ付きとなると、かなり難しい話になる。

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  ……まあ、年式からいくと10万キロ超が普通でしょうからねぇ。

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  そこで走行距離の少ない10アルファードを狙っていくなら、サンルーフは諦めたほうが、結果的にいい買い物ができる可能性が高いかも、とアドバイスしました。

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  希望条件の優先順位も、考えておくといいですね。

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  そういう打ち合わせも事前にした上で、オークションで見つけたのがこの車なんです。

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  年式のわりにはキレイなのはポイント高い！

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  程度も良くて、走行距離が少なめなのがポイントでした。


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  走行距離は6万3000キロ台……！ これは条件の8万キロよりだいぶいい。

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  さらにグレードがいいんです。プラチナセレクションという特別仕様で、両側パワースライドドアが付いてるし、内装もアルカンターラ。


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  後ろもパワーバックドアが付いていて、希望にあったナビとETCも付いている。サンルーフはないけど、後席用フリップダウンモニターも付いている。


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  サンルーフの代わりに、フリップダウンモニターがゲットできたもよう。

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  予算は100万円でしたが、きちんと整備もした上で、けっきょく95万円で販売できました。

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  それはコスパ的には、かなり良かったってことかな？

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  10アルファードは、安い車両なら40～50万円でも並んでいたりもしますが、程度がいいと、100万円以上はザラにある（※執筆時点）。走行距離と内容からすれば、かなりお買い得な車両が見つけられたと思いますよ。

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  この場合は、サンルーフは諦めて正解だった、と言えそうですね。

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  そうなんです。「注文販売」ですから、装備にこだわるのは当然です。しかし、選択肢を狭め過ぎると、お買い得な中古車を探しにくくなるのも事実。

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  う～ん、なるほど。
  深いな。

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  しかし、そういうアドバイスができるのも、最初に細かく条件を聞いてとことん話し合うからこそ、なんですよ。

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  性格的にキメ細かくて誠実な岡田研究員に相談して探す「注文販売」なら、理想的な1台に出会える確率は高い。

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  それから、整備をどこまでしてくれるのかも確認しておきましょう。

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  ……その話は、中古車屋の展示車を買う場合でも、注意点ではありますが。

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  しかし、展示車なら、事前に様子を見られますからね。

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  確かにそうだ。
  「注文販売」は、その点では心配が残る。

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  シャルマンの場合は、「注文販売」であっても、展示車と同じようにきっちり整備するし、できるだけキレイにもします。



✔ 中古車の整備に関する問題は、「中古車の〈諸費用〉をチェックするコツ」参照。

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  ……まあ、岡田研究員の対応は聞くまでもないが。

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  その代わり、ネットで目玉広告的に出ている最安値圏の車（※いわゆる客寄せパンダ）よりは、値段的にも高くなると思うけど。

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  そうりゃそうだ。

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  注文販売でオークションから引っ張ってきた車両を、どこまで整備してくれるのか。あるいは引っ張ってきたままの現状販売なのかは、先に聞いておきましょう。

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  それも含めて「予算内」でできるのかどうかは、要確認のポイントですね。