アンプ取り付け方法①

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純正ナビにパワーアンプを追加するときの配線知識

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純正ナビにパワーアンプを追加するための「アンプ取り付け方法」連載がスタート。社外ナビではなく、あくまでも純正ナビをヘッドユニットとして使うやり方だ。なお純正配線を切ってもいい人、切りたくない人の両方に対応するように解説していく。

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  この連載ではパワーアンプを追加する方法についてプロに教わります。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  社外ナビやオーディオデッキではなく、あくまでも純正ナビのままで社外パワーアンプを追加する、という前提で解説していきます。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  最近は純正ナビを外さないでシステムアップしていく人が多いですからね～。

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  この場合は、純正ナビの内蔵アンプがいったん増幅した信号（スピーカー信号）を、パワーアンプ側が受け取ることになるので、ハイレベルインプットに対応したパワーアンプが必要です。

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  パワーアンプならなんでもいいわけではありません。



ここで用いるのはAmazonなどでも販売されているビートソニック マイクロパワーアンプ PA2

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  PA2のような超小型アンプであれば、ナビ裏やグローブボックス裏に隠して設置できるので、その点でも純正ナビのシステムアップに向いています。

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  ちなみにトヨタ車なら、PA2T1（ディーラーオプションナビ用）やPA2T2（ディスプレイオーディオ用）といったハーネス付モデルを使うことで、純正配線を切らずにPA2の追加が可能だという話は以前にしましたが……

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  しかし、例えばトヨタ車以外の車種では、そういうキットまでは出ていません。

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  ふむ。ホンダ車用とかあってもいいと思うんですけどね。

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  ですので、このオーディオ連載では、どんな車種でも通用する汎用的なパワーアンプの追加方法をガイドしていきたいと思います。

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  なるほどね。それはそれで、多くの人の参考になる話。

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  純正ナビにパワーアンプを追加するにあたって先に決めてほしいのは、純正配線を切ってもいいのか、切りたくないのかです。

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  そこ、選べるんだ。

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  ハイレベルインプットのパワーアンプを追加するときは、純正ナビ裏の配線から、スピーカー信号を受け取らないといけません。

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  純正状態だと、純正ナビから純正スピーカーに向かっている線ですね。

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  ハイ。それをカット（切断）して、その間にパワーアンプを割り込ませる配線方法になります。

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  割り込ませる……ってことは切断するしかなさそうだけど？

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  そうなんですが、ここで純正配線を切りたくないという人の場合は手があります。

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  専用ハーネスキットが出ているようなトヨタ車以外でも、切らずに済む方法があるの？

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  ありますよ。例えば今回はホンダ車をモデルに解説しようと思っているんですが、こういうハーネスを使います。

ナビ取り付け用の変換ハーネス



エーモンのオーディオハーネス ※写真はホンダ・スズキ用

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  これは、一般的には純正ナビを外して、社外ナビに交換するときに使う、社外ナビ取り付け用のハーネスです。

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  純正配線をギボシ端子付きの線に変換するやつか。

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  そうですね。いろいろな車種・自動車メーカーごとに用意されている、一般的な変換ハーネスです。

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  フムフム。

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  それからもうひとつ、こういう逆の変換ハーネスを用意します。

逆変換ハーネス


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  これも同じホンダ車用の例ですが、このハーネスはホンダ純正ナビ側にささります。

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  これって、なんのために使うハーネスですか？

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  例えば、ホンダ純正ナビを他車種……トヨタ車などで使いたいといったときに使うためのものですね。

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  ホー。
  そんな変換ハーネスもあるのか。

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  逆ハーネス、なんていう名前で売られていたりもします。自分の乗っている車種で、そういう変換ハーネスがあるかどうかはネットで調べてみましょう。

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  で、ふたつも変換ハーネスを買ってどうする気ですか？

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  今回の目的はナビ交換ではなく、パワーアンプを割り込ませることですが、この2つを組み合わせると、純正配線を加工しなくても済むのです。

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  ホホウ。

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  まず、車両側には社外ナビ取り付け用の変換ハーネスを付けます。そうすると純正配線がギボシ化しますよね。

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  ふむ。

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  いっぽうで純正ナビ側には純正ナビ移植用の変換ハーネスを付けると、こちらも配線がギボシ化します。

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  どっちもギボシになりました。

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  PA2（パワーアンプ）側の入力と出力の線にもギボシ端子が付いていますから、このように割り込み配線が可能になります。


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  おお！
  そういうことか。

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  パワーアンプの割り込みには関係ない配線（イルミ電源など）は、純正ナビ側のギボシから車両側のギボシに、そのままつなぎ直すだけです。

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  カプラーではないけど、カプラーオンみたいな感覚で、パワーアンプの取り付けができる！

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  変換ハーネスの変則的な使い方ですが、純正配線を切らずにパワーアンプを追加したい、とすればこういう方法にも活用できます。

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  なるほど、なるほど。

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  今回のやり方だと、純正配線はそのまま残っている状態なので、アンプを外すときはハーネス類も外してしまえば、まったくの純正状態に戻ります。

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  後戻りできるのがメリットですね。

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  デメリットは、こういったハーネス2種類を買わないといけないことですね。

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  ふむ。2つ合わせれば何千円かの出費にはなりますが。

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  純正配線を切って自分でギボシ端子を付けて割り込ませれば、圧倒的に安上がりですね。

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  そのあたりにコストをかけてでも純正配線を切りたくないか、切ってもいいのか、まず決めてね、ってことか。

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  純正配線を切ったとしても、ギボシ端子でつなぎ直せば元には戻せますが、「完全に無傷な純正状態に戻せるかどうか」が、両者の違いです。

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  佐伯研究員がふだんパワーアンプを追加するときはどうしているの？

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  純正配線を切って、ギボシ端子を付けて割り込ませる方が多いですね。事前にお客さんには確認しますけど。

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  そうなんだ。

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  このようなハーネスがない車種もあるし、費用が安く済むほうがよいという人も多いし。

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  DIYで取り付ける場合と、プロに付けてもらうときではまた心理的な違いもありそう。

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  確かにオスメスの変換ハーネスを用意したほうが、取り付け作業自体はラクです。

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  つなぐだけ、だもんね。

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  切りたくない派の人は、自分の車に合う変換ハーネスがあるかどうかを、ネットで探してみるのが第一歩ですね。

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  なければ、どうせ切るしかないから？

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  そうですね。ちなみにホンダ車で同じピン数でも形状が違うといったパターンもありますので、必ず適合車種をよーく確認しましょう。