第5回
今話題の2色切り替えLEDフォグランプの重大な注意点…！
社外LEDフォグランプバルブの売れ筋は白でも黄色でもなく「色を切り替えられるタイプ」が人気だが、実は“切り替え式ならではの問題点”が潜んでいることは、あまり知られていない。
フォグランプは白と黄色（淡黄色）のどちらがいいのか？
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「フォグランプのカットラインやグレア光（上方散乱光）に関しての誤解と、正しい知識」の続き。
●DIYラボ別館：ユキマちゃん
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さてさて、〈動画部〉がフォグランプに関する新しい動画を公開（↓）しました。
●DIYラボ 本館：イルミちゃん
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今回のテーマはフォグランプの「色」についてです。
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私はやっぱりピンクかな。ボディ同色ってことで。
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……保安基準では白または黄色（淡黄色）と決められております。
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白か黄色か……うーん。どっちがいいんだろう？ みんなはどっちを選んでいるの？
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参考までにIPFの単色のLEDフォグランプバルブの販売データでいうと、昔から「4人のうちだいたい3人は白を選ぶ」という傾向があります。
●アドバイザー：IPF 堀越研究員
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黄色派は4人のうち1人だけってことか……。少数派なのね。
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純正LEDフォグランプに関しては、ほとんど白一辺倒のイメージがありますしねぇ。
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フォグランプの色は白のほうがいいってこと？
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晴天時のドライ路面なら、白い光のほうが明るく見えるというのはあります。
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逆に、雨天時なら？
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雨・雪・霧などの悪天候時は黄色のほうが見やすいですよ。
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フォグランプの本来用途を考えると、黄色のほうがいいってことよね。
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じゃあ黄色？
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あ。でも「ヘッドライトと同色にしたいから、同じ色温度のLEDバルブを入れたい」という声も、昔からよ〜く聞く気がする。
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けっきょくどっちにしろと……？
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双方にメリット・デメリットがある話ですよね。……ということで現在人気があるのは、白と黄色の両方に切り替えできる2色切り替えフォグランプです。
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そんな便利なモノがあるなら、先にそれを言いなさいよ！
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……これが登場してからは単色の白や黄色よりも、2色切り替えが主流になりました。
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圧倒的な人気ぶりね～。
分かる気がする。 -
状況に応じて都合のいい色にできるからね。
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なおIPFの2色切り替えフォグランプは、第二世代に進化しております。
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おや……？ では、以前にIPFの市川研究員に解説してもらったモデルは……
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それは第一世代モデルですね。
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第二世代になって、ピンクも選べるようになったとか？
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だから保安基準は白と黄色だと何度言ったら……
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あ、そっか。
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IPFはそういうのは出しません。あくまでもどの色に切り替えても合法であることが大前提ですので。
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切り替え式が主流になっても、フォグランプの保安基準が変わったわけではありません。ココ重要！
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だったら、なにが進化したのよ。ルーメン値（明るさ）がアップしたとか？
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明るさもアップしておりますが、我々として一番アピールしたいのは配光性能です。
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IPFといえば配光性能の高さですからね。
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……それは分かるけど、IPFのLEDバルブの配光性能が高いなんて話は今さらでは？？？
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2色切り替えフォグランプはまた事情が特別なんですよ。
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そういえば初代モデルが登場したときにも市川研究員に教わった気がするよ。
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2色切り替えって……なにか問題でもあるの？
動画「フォグランプは白か？ 黄色か？ それとも第3の選択肢…？」より。
※IPFでの直近の販売傾向を示したもの
IPFの第二世代・2色切り替えフォグランプはどう進化したのか？
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2色切り替えフォグランプの問題は、白と黄色の光源を両方搭載しないといけないことです。
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白LEDと黄色LEDの点灯を切り替えて、フォグランプの発光色を変えているわけですね。
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そういう仕組みか……。で、それの何が問題なのよ？
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以前にヘッドライトやフォグランプの配光について解説しましたが、LEDバルブに交換する上では、ハロゲンバルブの光源と位置・形状を揃えることが重要です。
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バルブ全体が光っているんじゃなくて、この1点（フィラメント）が光っているのね。
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LEDバルブに交換したときに、同じ位置でLEDが光っていないと、カットラインや配光が崩れたりする。
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しかし2色切り替えフォグランプの場合は、白と黄色、2つの光源を仕込まないといけないわけですよ。
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むぅ……
ということは…… -
白で合わせれば黄色がズレるし、黄色で合わせれば白がズレる。
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え～っと、つまり、白で配光がビシっとしてても、黄色では崩れるカモってこと？？？
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普通のやり方ではどうしてもそういう問題が起こりますね。
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ちなみにIPFの場合は、2017年に登場した初代モデルの時点で、この問題をほぼほぼクリアしていましたが……
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しかし、そうはいっても、白と黄色ではカットラインの高さに少し差がありました。
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ふむ。しかし、光源が2つある以上、このあたりが限界だったはず。
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もしかして、新型モデルではカットラインが揃っているとか……？
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はい。白と黄色のどちらで点灯させても、このように同じ高さでカットラインが出ます。
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これは……スゴイ！
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ていうか、どうやったのコレ？
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配光シミュレーションを繰り返し行うことで、LEDチップの最適なレイアウトを追及していった結果なんです。
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IPF独自のオフセットレイアウトです（※特許取得済み）
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白のチップのほうが少なく見えるんだけど？
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白色LEDのほうが少し強い出力のものを使っているので、実際に路面に照射したら明るさも同等ですよ。
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本当だ。配光も明るさも同じ条件で切り替わっているように見えます…！
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黄色も思ったより明るく見えるね！
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実は従来からある単色の黄色LEDバルブと比べても、2色切り替えの黄色のほうが明るいんですよ。
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ほう…？
なぜそうなるのでしょうか？ -
というのも、単色の黄色フォグLEDバルブでは、電球色LEDをイエローフィルターに透過させて、IPFコダワリのディープイエローを再現していました。
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それに対して現行モデルではLEDチップの発光色そのままなので、フィルターを通していない分、明るさも犠牲になりません。
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おや……しかし、そうなるとIPFのもうひとつのコダワリである濃い黄色にならないのでは？
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そのディープイエローがチップの発光色で出せるようになったから、この2色の切り替えフォグランプが作れたのです。比較してみましょう。
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本当だ。どちらも黄色の濃さは同等レベル。
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カットラインの高さも揃っていて、IPFこだわりの濃い黄色はそのままに明るさもアップしているのが、現行の2色切り替えフォグランプです。
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いろいろこだわるなァ……IPFは。
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これが“当たり前のことではない”っていうのが重要ね。
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うーむ……
2色切り替えは深い。 -
そうなのです。世の中には〈動画部〉で検証していたような、カットラインが大きくズレるものもありますので……注意してね。
白点灯時のカットライン（旧モデル）
黄色点灯時のカットライン（旧モデル）
白点灯時のカットライン（新モデル・Fシリーズ）
黄色点灯時のカットライン（新モデル・Fシリーズ）
電球色LED×黄色フィルター
単色モデルのディープイエロー
IPF 104FLB/154FLB 2400K
2色切り替えのディープイエロー
IPF F50DFLB 2400K
>>> 次回に続く
DIY Laboアドバイザー：堀越秀樹
バルブメーカーIPF企画本部に所属、LEDバルブやハロゲンバルブなどの交換型バルブを統括している。語学が堪能で海外とのやり取りもこなす有能社員だが、休みの日に限らず、子育てや犬の散歩など家事もしっかりとやるタイプ。そしてかなりの愛妻家。
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