LEDの種類と選び方

2本足の「砲弾型」、4本足の「フラックス」、四角い「チップLED」の違いは？ プロのLED加工者にその使い分けのコツを教わった。

アドバイザー：イルミスタ・野本研究員

発光効率が高いのはチップLEDだが、車のLED加工はそれだけでは語れない

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  LEDには大きく分けて2本足の「砲弾型」、4本足の「フラックス」、四角い「チップLED」がありますが、車の加工では主にどれを使いますか？

  レポーター：DIYラボ・イルミちゃん

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  実際の車のLED加工では、どのタイプも使いますね。状況に応じて使い分けるのが一番いいと思います。

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  世の中のLEDの主流はチップLEDになっているようですが、車の場合はそうでもない？

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  砲弾型なども実際よく使います。たとえばウインカーのLED加工。砲弾型の方が、チップよりも敷き詰めることができますから。

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  ビッチリ並べるイメージですね。

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  そうですね。隙間なく並べるほうが、流れるウインカーにしたとき光がなめらかに流れるという利点もあります。

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  ああ、なるほど！
  ドレスアップの世界だとそういう理由もあるんだ。

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  車のLEDパーツを作るときに、デザインを優先して考えるケースでは、砲弾型は使い勝手がいいんですよ。

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  デザインは大切ですね。

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  たとえばランプ内に収める基板の形も、四角形でいいってことはまずなくて、アールが付いていることのほうが多いじゃないですか。

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  車のパーツは単純な四角形じゃないですもんね。

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  そうなんです。でも4本足のフラックスをアールのついたラインなどに沿って並べていこうとすると、カクカクした階段状になってしまいます。

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  仕方ない気もしますが…端っこくらいは。

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  でも砲弾型は2本足なので寄せ気味に並べることもできる。アール形状でも、微調整しながら端までキレイに沿わせることができます。

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  レイアウトの自由度が高いんだ。

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  砲弾型に限らず帽子型も含めて、2本足LEDはそういう使い勝手の良さが特長です。

フラックス（4本足）の強みは明るさ

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  ではウインカーは作るときは砲弾型がいいんですね。

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  う〜ん、それはまた一概には言えない。「明るさを第一優先」とするならば砲弾型よりフラックスのほうがいいでしょうし。

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  砲弾型よりフラックスのほうが明るい？

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  流せる電流量がフラックスのほうが断然多いですからね。

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  一般的な砲弾型は15ミリアンペアとかですが……

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  フラックスは50ミリアンペアとか……ルミレッズなどでは最大70ミリアンペアなので、マージンを取っても40〜50ミリアンペア流せます。

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  電流値でいうと砲弾型の約3倍もある!? それは明るくできますよね〜。

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  そうなんですよ。

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  デザイン自由度の高いのは砲弾型、明るさではフラックスが勝る…という感じですね。

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  ルームランプなどはメーカー製だとチップLEDが主流ですよね。

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  明るいし、照射がワイドだし、薄型なので、特性としてはルームランプに向いています。ただし、ワンオフ加工はあえてフラックスを使うことも多いです。

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  それはなぜですか？

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  チップLED＝専用基板を使うので、基板の形が決まってしまうのです。車ごとのルームランプ形状に合わせて、車種専用で作り込むのは難しい。

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  なるほど〜。自作でも灯体ピッタリの形状にしたい人は多そうですね。

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  こだわるならルームランプ形状に基板を切り出して、フラックスを使うことになります。この場合は明るくて信頼性も高い「雷神」あたりがオススメ。

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  では、そこまで厳密にピッタリサイズの基板でなくてもよいとしたら？

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  その場合はチップLEDがいいでしょうね。3528とか5050あたりのチップLEDなら専用基板の種類も多いので、近いサイズのものが選べると思いますよ。

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  フットランプなどを自作したいときも、3528や5050はオススメです。明るいし照射がワイドなのでピッタリ。

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  そういう実用照明がチップLED向きなんですね。

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  逆にLED自体が外から見えるライト加工ではあまり使わないです。もしライト加工でチップLEDを使うとすれば、間にアクリルや拡散レンズが付いている場所限定ですね。

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  ようは直接見える場所では使わない？

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  ですね。
  見える場所は砲弾型のほうがキレイです。

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  プロのLED加工者の人は、いろいろ考えながらLEDを使い分けているんですね〜。