ホイールアライメントとは？

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初心者のためのホイールアライメント講習スタート

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気になるけれど、今一つよくわからないという人が多いホイールアライメントを、初心者向けに短期集中講習。車高を落とすと、どうしても狂うアライメント。しかしどれくらい変化するのか。アライメントテスターで実際に計測しつつ、解説する。

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  新作ホイールが続々と発表される時期が来ました！ これからホイールを買う人も多いと思います。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  その前に、地味に大切なホイールアライメントについてのおさらいをしましょう。

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

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  アライメントを取りましょう、という話ですかコレ？

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  いや、タイヤ＆ホイールを交換するだけならアライメントは狂わないのですが……

  ※「アライメント調整するべき場面とは？ タイヤ交換時は必要？」参照。

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  フム。
  そういえばそうでした。

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  しかし、ホイールと同じタイミングで車高調やダウンサスを組んで、車高を落とす人も多いですよね。


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  例えば上のスティングレー（↑）。スパイスのお客さんの車で、車高調を組んで、17インチのホイールを履いたところです。

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  同時にやったんですね。

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  そうです。この場合は、車高を落としたのでアライメントは狂っている状況です。

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  あのぉ、佐藤研究員。ホイールアライメントとは、要するにホイールの向きですよね。

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  そうですね。
  カンタンに言えば。

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  見た目には、激しいキャンバー角が付いているわけでもないし、問題ないように見えますが……

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  では、アライメントテスターで測定してみましょう。

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  なんか、ヘンな機械が出てきましたよ!?


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  この1個1個のマルを、前方のカメラで読み取っている状態で、車を前後に動かしたり、ハンドルを切ったりするんですね。

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  フムフム。

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  そうすると、このマルの移動量を計算して、角度を算出できるのです。

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  へぇ〜。
  不思議な機械だ。

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  これが高くて！

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  いや、別に値段は聞いてません。

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  まあとにかく、そういう作業をこなすと、現在のホイールアライメントの状態がモニターに表示されるんです。


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  ほほー。コレ（↑）が、今回のモデル車両のアライメントのデータですね。

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  そうなんです。

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  しかしこんな数字を見せられても、良いんだか悪いんだか、全然分かりませんが。

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  順番に説明していきましょう。

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  画面の上のほうがフロントで、下のほうがリア方向です。

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  まずフロントを注目してみると……

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  コレ（↓）がフロントのキャンバー角です。


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  「−2°」というのは、いわゆるキャンバー角が2度付いてるということ？

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  そうですね。マイナスの数字がネガティブキャンバーなので、マイナスが大きいほどホイールが寝た状態です。

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  ちょっとだけ、キャンバー角が付いてる状態。

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  この車の場合、アッパーマウントが固定式。上側ではキャンバー角は付けられませんが、ブラケット側は長穴になっていたので、そちらでキャンバー角を付けています。

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  しかし、それにしても右は2度なのに、左は1.3度しか付いていない。

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  こういう場合、調整式のピロアッパーマウントであれば、左右のバランスを整えることができます。



「車高調のアッパーマウントでキャンバー角を調整する方法」参照。

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  次に真ん中の上あたりに表示されているのが、フロントのキャスター角です。


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  キャスター角ってなんでしたっけ？

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  極端にキャスター角が倒れた例としては、アメリカンのバイクが分かりやすい。具体的には、フロントホークが寝ているスタイル。

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  あ〜。
  ハーレーみたいな。

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  キャスター角が付いているほど直進性が増すのですが、起きているほうが、クイックにハンドルが切れる。

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  つまりキャスター角が付いていると、アメリカのような大陸では道が真っ直ぐで走りやすいけれど……

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  ……日本では、運転するのが大変です。

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  分かりやすい例ですね。

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  そして重要なのが、フロントのトー角です。



※数字は角度ではなく「ミリ」表示。

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  トー角とは、タイヤを真上から見たときの開き具合。トーインなら「内股」、トーアウトなら「ガニ股」というイメージです。

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  ええっと、今回は左が「2.2」で、右が「−0.8」と出ていますが、この場合は……？

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  今回は「角度」ではなく「ミリ表示」しているんですが、「2.2」のほうがトーイン、「−0.8」のほうが少しトーアウト気味ってことです。

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  左がトーインで、右がトーアウト……それ、どっち股なんだろう、いったい？

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  アライメントが狂っている、ということですね。

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  なんだか、車が右に進んでいきそうな……

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  まさにそういう状態ですね。それを真っ直ぐ走らせるということは、タイヤをナナメに引きずるような状況になるので、どんどん偏摩耗します。

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  ひええ。
  だからトー角が重要なんだ。

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  ちなみに真ん中の「1.2」っていうのは、左右のトー角を合わせて総合的に見たときの状況。トータル・トーと言います。

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  左右トータルで見ると、少しトーインということだ。

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  ハイ。それ自体はいいのですが、ここでは左右のバラツキが問題ですね。

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  なんでこんなことに？

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  ……車高を落としたからですよ。

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  リアにはキャスター角はないので、トー角とキャンバー角のみチェックします。


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  リアのキャンバー角も、揃ってはいませんね。

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  でもこの車は、アクスルを交換しているわけでもなく純正です。要するに、この位の誤差は許容範囲ってことです。

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  そういうものなのか〜。

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  それと、リアのトー角がコレです（↓）



※数字は角度ではなく「ミリ」表示。

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  なんか、最初は画面を見てもワケワカラナイ状態でしたけど、全部把握できましたよ♪

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  それは良かった。

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  これを、全部左右均等の数値に直していくんですねー。

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  そう思うでしょうが、それは無理な話です。

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  あれ？
  どういうこと？