電源取り出しの知識

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ディスプレイオーディオから電源取り出しできるケーブル BH11とBH12の違い

トヨタ車のディスプレイオーディオ裏からカプラーオンで電源取り出しできるケーブルがある。しかしディスプレイオーディオは大きく第一世代と第二世代の違いがあるため、これを分かっていないと正しい製品選びができない。

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  今日はディスプレイオーディオからカプラーオンで電源取り出しできるケーブルについての解説です。

  ●アドバイザー：ビートソニック ワタナベ研究員

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  おや？
  その話題、以前にも聞いたことがあるような……

  ●レポーター：イルミちゃん

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  そうですね。以前に「BH11」というケーブルを紹介したことがあります。



✔「ディスプレイオーディオ裏から電源取り出しするためのケーブル〈BH11〉登場」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  おさらいですが、ディスプレイオーディオ裏からカプラーオンで常時電源・ACC電源・アースを取りだしてくれるのが「BH11」です。

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  しかし「BH11」は第一世代のディスプレイオーディオ用でした。

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  あ！ そういえば最新のトヨタ車には第二世代のディスプレイオーディオが搭載されているんだ。



90系ノア・ヴォクシーで初登場した第二世代のディスプレイオーディオ。

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  以前の「BH11」では、第二世代には取り付けできなくなったのね。

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  いや、両者は同じ28ピンカプラーで形状も同じのですので、実は付くのですが……

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  ほう…？

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  しかし第一世代と第二世代のディスプレイオーディオのピンアサイン（ピン配列）を比べると、ACC電源の位置が異なっているんですよ。

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  ACC電源の場所が変わってしまったんだ。

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  そうなんですよ。ちなみにもともとACC電源があったピンには、IG電源が来ています。

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  ……では第二世代ディスプレイオーディオにBH11を使ったら、ACC電源ではなくIG電源が取れるみたいな話？

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  ええ、そうなります。なお常時電源とアースの位置は同じなので、問題はそこだけです。

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  ACC電源とIG電源は、用途的には同じようなものですけどね。

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  そうですね。なので実質的にはほぼ問題はない気もしますが……



✔「ACC電源とIG電源（イグニッション）はなにが違う？」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  とはいえ「ACC電源が取れる」とうたっている以上、そのままにはできませんので、新モデルの「BH12」を投入しました。

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  「BH12」はつまり、第二世代ディスプレイオーディオ用の電源取り出しケーブルってことね。



Amazonでも販売されているビートソニック BH12

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  第二世代だけでなく第一世代のディスプレイオーディオにも対応できます。

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  おや、そうなんだ？

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  はい。今後はBH11ではなくBH12を買っておけば、どちらのディスプレイオーディオでも使えることになります。

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  でもさ、その話なんかヘンですよね？ 両者はACC電源の位置が変わったわけでしょう？？？

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  と思いますよね。
  ここで話を整理します。

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  ふむ。

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  配線図上から読める情報からすると、以下のような変更がありました。

ディスプレイオーディオ・ピン配列事情

第一世代	15番ピン	ACC電源だった
	16番ピン	IG電源だった
第二世代	15番ピン	IG電源
	16番ピン	ACC電源

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  ようするに「BH11」では15番ピンからACC電源を取り出ししていましたが、「BH12」では16番ピンから取り出ししているわけです。

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  ……だったら第一世代に「BH12」を付けてしまったら、16番ピンのIG電源が取れてしまうじゃないかッ！

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  と思いますよね？ 配線図の情報だけだとそうなるのですが、実際にはディスプレイオーディオ内部では、第一世代の15番ピンと16番ピンはナビ内部で導通していて、どちらもACC電源だったんです。

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  あらま。では第一世代の16番ピンは、けっきょくACC電源…。

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  配線図には書いていないけれど、ディスプレイオーディオを分解して確認した結果、そういうことでした。

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  ということは、16番ピンからACC電源を取る仕様に変更すれば、どっちからもACC電源が取れるんだ。

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  ハイ。それが「BH11」から「BH12」への変更点です。

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  なるほど、なるほど。

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  なので、第二世代用の「BH12」を、第一世代で使っても問題はないことを確認しております。

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  マニアックな話でしたが、両者の違いが分かった人にとっては、積極的に「BH11」を選ぶ理由はなさそうですね。