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エンブレム塗装を（郵送などで）板金屋に依頼するときの注意点（後編）

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このエンブレム塗装例の写真（↑）を見て、すぐに気づいた人もいるだろう。1文字ずつバラバラのエンブレムは、塗装後に困ることがある。これは避けられない問題なので、エンブレムの塗装を板金屋に頼む前に知っておこう。

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  「エンブレム塗装を板金屋に依頼するときの注意点」の続きです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  文字がバラバラに分かれているエンブレムを塗装するうえでは、もうひとつ問題点があります。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  ふむ。

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  文字が一つ一つバラバラのエンブレムの場合、新品で購入すると各文字が一枚のシートの上に載っています。


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  これはウラ面のテープだけを剥がしたら、そのままピタッといっぺんに車に付けられるし、1文字1文字の間隔も含めて、適切に貼れる……みたいな仕組みになっています。

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  1文字ずつバラバラに貼るわけじゃなくて、正しい位置関係（間隔）で、そのまま貼れるんですね。

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  そうそう。方式は一種類ではないけれど、とにかく本来のバランスで貼れるようになっています。

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  ……あれ？ だとすると、塗装する場合はどうなってしまうの？？？

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  そこです。エンブレムを塗装するなら、もとのシートからは外さないといけません。

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  一文字ずつ浮かせて塗装するんだもんな。

塗るときはバラバラにするしかない


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  土台のシートは剥がすしかない。そして土台のシートに戻すこともできません。

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  そもそも両面テープの片面を剥がしてるもんね。

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  そうなんです。シートから外すってことは、その時点で両面テープの粘着面を露出させることになります。

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  ハッ！ 両面テープにも塗料が付着してしまう！

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  だから、両面テープを貼り直す必要も出てきます。

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  ……それはまあ、新しい両面テープを貼り直せば済むのか……けっこう手間がかかりそうだけど。

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  しかし、実際に車に貼り付けるときに、1文字ずつ正しい文字間隔で貼れるのか、という問題は残ります。

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  確かにね。もう間隔がどうなっていたか分からない、みたいな。

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  そういう問題に直面するタイプのエンブレムもあるでしょうね。

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  1文字ずつバラバラのエンブレムでも、シートにエンブレムが付いた状態のまま上から塗装したら、間隔は崩れないですよね。その塗り方はダメ…？

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  それだと前回の最初に「地面に置いて塗装するのはNG」で説明したのと、同じ状態になってしまいます。

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  やっぱりダメか。

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  シートとエンブレムの接点がありますからね。そこに色が付いて、塗装がつながってしまう。

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  しかしこの場合……どっちで妥協するか、という選択肢としてはアリにはならないの？

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  シートのまま上から塗装して、剥がすときには細心の注意でデザインナイフなどで塗膜を切りながら剥がす。そんな方法もなくはないけど……

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  ふむ。

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  その塗り方だとエンブレムの下側のフチのところは足付けができないから、接着剤頼みな塗り方になる。で、接着剤の粘度が高いと、シートに「ベタっ」とひっつくと思うんですよ。

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  そのときにシートがどうなるか……を考えたら、やはりリスキー過ぎるか。

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  せっかく塗装するのであれば、やっぱりそんなやり方はオススメできないですよね。

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  ふむ。……文字間隔は、自分で貼る時になんとかするしかないか。

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  ちなみに、1文字ずつバラバラの、こちらのベンツのエンブレムですが……


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  このオーナーさんにも同じことを伝えたところ、「自分でなんとかするから大丈夫です！」っていう回答だったので、バラバラにして塗装したのです。

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  ナルホド。この点も踏まえ、そのうえで「文字エンブレムを塗装に出すのか出さないのか」を決めましょう。